「朝起きたときに腰痛を感じてつらい…」
「マットレスを替えたけど、腰痛がよくならない…」
「腰痛と枕って関係がある?」
「腰痛に効く枕選びの方法って何?」
本記事ではこれらの疑問やお悩みにお答えします。
朝起きたときに腰痛を感じると、痛さで気持ちまで沈みがちになる人もいるでしょう。
腰痛があると何をするにしても支障をきたしがちです。
ただし、朝起きたときに毎回腰痛を感じるなら、枕を替えれば改善する可能性 があります。
そこでここから腰痛と枕の関係性や、腰痛に効果的な枕選びの方法について解説するので、参考にしてくださいね。
腰痛と枕の関係
意外かもしれませんが、腰痛と枕には関係があります。
なぜなら、首から腰にかけて背骨を通して繋がっているためです。
首を支えて理想の寝姿勢をキープするのが枕の役割ですから、もし枕があわないと姿勢が悪くなりがちです。
すると、首や腰などの筋肉に負荷がかかりやすくなるため、腰痛の原因となる場合があります。
人が立っているときに理想的とされるのは、背骨が自然なS字カーブを描いている姿勢。
背骨が自然と曲がっていることによって、重力によるカラダにかかる負荷を分散できます。
寝てるときも同様に、背骨のS字カーブが保たれるとカラダにかかる体圧を軽減してくれます。
つまり、寝ているときの姿勢によって、カラダに痛みを感じる リスクが変わるということ。
首と腰は繋がっていますから、首に痛みを感じれば腰の痛みにつながるケースがあります。
同様に腰に痛みを感じると、首にも傷みを感じるようになる場合も。
腰痛の原因はさまざまなので、原因を特定することは出来ません。
しかし、マットレスを替えて腰痛が治らないようなら、枕を見直すと改善する可能性があります。
腰痛に効く枕選びの方法
前述の通り腰痛と枕には関係があるので、適切な枕を選ぶと腰痛に効果的な場合があります。
腰痛に効く枕選びのポイントは、寝返りのしやすいものや寝姿勢をサポートしてくれるものを選ぶこと。
具体的には下記の3点。
・高さ
・大きさ
・素材
①高さ
腰痛に効く枕選びのポイントは枕の高さです。
なぜなら、高すぎる枕や低すぎる枕を使うと首の骨が変な方向に曲がりやすいため。
ですから枕の高さを設定するときは、ちょうどいい高さにするのが重要。
枕の高さを測定する具体的な方法は、下記の通り。
1、壁に向かって背中をつけてまっすぐ立つ
2、首と壁の間にできた空間の一番広いところを測る
上記の方法で、自分にあう枕の高さをかんたんに測定できます。
そして、自分の高さに合う枕を探して実際に試してみましょう。
ポイントは以下の2点。
・仰向けになったときに、やや足元の方を見ているか
・横向きになったときに、首から背中にかけて背骨が真っすぐか
一般的に、仰向けになったときにあごの角度が約5度の場合、理想的な枕の高さだといわれます。
つまり、真上ではなくてやや足元を見る姿勢のこと。
さらに、横向きになったとき、背骨の位置がマットレスと並行であればOK。
自分ではどんな姿勢になっているかわかりにくいでしょうから、周りの人に見てもらえるといいですね。
もし枕が高い場合、枕にもよりますが中材を出して調節できる 場合があります。
ですから、枕を買ってから自宅で微調整したい人は、中材を取り出せるものや高さ調節できる枕を選ぶといいですね。
②大きさ
腰痛に効く選びのポイントは枕の大きさです。
理由として、枕が小さい場合、寝返りを打ったときに枕から頭が落ちてしまう可能性があるため。
そして、枕をしないまま寝ると寝姿勢が崩れる原因 となって、腰痛を引き起こすケースがあります。
ですから、寝返りを打ってもしっかり頭をサポートしつづけてくれる大きさの枕を選ぶといいでしょう。
また、枕が小さすぎると「枕から落ちてしまう」とカラダが反応し、寝返りの回数が少なくなる可能性がありますから要注意。
そして、いい睡眠をとるためには寝返りは欠かせません。
なぜなら、下記の役割があるため。
・筋肉をストレッチさせ緊張を解く
・寝床内の温度や湿度の調節
・血流の改善
上記のように、寝返りを十分に打てないと血流が悪化するので、腰痛や体に傷みを感じる原因になります。
③素材
腰痛に効く枕選びのポイントは枕の素材です。
なぜなら、枕の硬さによって寝てるときの姿勢に影響があるため。
低反発枕などの柔らかすぎる枕を使う場合、頭が深く沈み込みやすいです。
その結果、首の骨が変な角度に曲がるので首や肩に負担がかかりますし、寝返りを打ちにくくなりがち。
すると、腰に体圧がかかりやすくなるので腰痛の原因になる場合があります。
また、硬すぎる枕で寝ると首こりだけでなく、腰痛の原因になるケースもあります。
ですから、枕の素材を選ぶときは柔らかすぎず硬すぎないものを選ぶと腰痛に効果的。
枕を使う人の好みにもよりますが、一般的に体重の重い人は硬めのものを、軽い人は柔らかめのものを選ぶと体に合いやすいです。
また、枕の高さ調節をしたい人は、そば殻や綿などの素材を選ぶといいでしょう。
ファイバーやウレタンなどの素材は基本的に高さ調節できないので注意してくださいね。
腰痛に効果的な腰枕
腰痛の人に効果的だと言われるものの一つに腰枕があります。
腰枕は自宅でもカンタンに作れてお金がかからないのも嬉しいポイント。
ここから、具体的に紹介します。
①特徴
腰枕とは、寝たときに腰と床にできる隙間をうめるクッションのことです。
厚さはだいたい3センチから4センチのものが多く、寝具店や通販で購入することが可能。
腰枕を腰の部分に当てて寝ると、腰にかかる圧力を分散してくれる ので、腰痛が気にならなくなるケースも。
基本的に仰向けに寝たときに、腰と床に大きなスペースがあると、背中が反るような形になりやすいです。
すると、お尻や腰などに負荷がかかりやすくなるので、結果的に腰痛になりがち。
また、負荷がかかり続けると血流が悪くなるので、コリの原因にも。
寝てる間ずっと、腰と背中に負荷がかかり続けるわけですから、カラダに不調が出てもおかしくはありません。
②作り方
腰枕は自分で作ることができますし、作り方はとてもかんたんです。
自宅にあるバスタオルを用意し、折りたたんで腰の部分に敷くだけで完成。
ポイントは、腰だけでなく背中やお尻の部分にもタオルを敷いてあげる ことです。
すると、背骨のS字カーブを保ちやすくなって姿勢が安定するでしょう。
また、腰枕を腰の下に敷いたら、自分の体に合う高さに微調節するのが重要。
仰向けになったり横向きになったりして、寝心地を確かめるといいです。
そして、寝返りをスムーズにできるようなら完成です。
③注意点
腰枕を使えば腰痛に効果的ですが、使い方を間違えると悪化させる危険性があるので要注意。
具体的には下記の通り。
・腰枕を高くしすぎない
・体に合わない人は使わない
腰枕を高くしすぎない
腰枕を腰の下に敷くときは、高くしすぎないように注意が必要です。
なぜなら、腰が反りすぎると腰痛が悪化する可能性があるからです。
もし腰枕を腰の下に敷いたときに腰の痛みや違和感を感じる ようなら、腰枕が高すぎるでしょう。
ですから、腰が安定する高さに調節してくださいね。
体に合わない人は使わない
腰枕は腰痛をよくする方法ではありますが、あわないと思ったらムリに使わないほうが賢明。
なぜなら、体質的に合わない人がいるため。
基本的には、腰痛に悩む人がするのが腰枕です。
ですから、腰痛になって初めて腰枕をするという人が多いでしょう。
初めて経験することなので、なかには違和感を感じて眠れないという人や、寝返りを打ちづらくなったという悩みを持つ人 もいます。
もし十分な寝返りをできないと、腰痛を悪化させたり、睡眠の質を低下させてしまう場合があります。
ですから、体に合わないと思った人は、ムリに使わなくても大丈夫ですよ。
枕なしでしっかり寝る方法
前述の通り枕と腰痛には関係がありますが、枕がないと寝られないのか疑問に思う人もいるでしょう。
枕がなくてもしっかり寝られる場合がありますが、条件があります。
具体的には下記の通り。
・仰向け寝で寝返りの回数が少ない人
・柔らかめのマットレスで寝てる人
・後頭部が絶壁の人
①仰向け寝で寝返りの回数が少ない人
仰向けで寝ることが多く、体質的に寝返りの回数が少ない人の場合、枕なしでもしっかり寝れます。
なぜなら、枕のサポートをそれほど必要としないからです。
横向きで寝る人の場合、枕がないと首が変な向きに傾いて体に負担がかかってしまうので枕が必要。
また、一般的な寝返りの回数の人も、寝返りにはサポートが必要なので枕が必須です。
ですから、仰向けで寝る人や寝返りの回数が少ない人は、枕なしで寝るのも一つの方法です。
②柔らかめのマットレスで寝てる人
柔らかめのマットレスで寝てる人は、枕なしで寝られます。
なぜなら、枕があると首に違和感を感じるケースがあるため。
低反発のマットレスなど柔らかめのマットレスは、体にフィットするのが特徴。
ですから、首の部分もマットレスにフィットしやすく安定しやすいです。
柔らかめのマットレスを使っていて、首や腰に痛みを感じるようなら枕をしないで寝ると改善する場合があります。
ただし、体重の重い人が柔らかめのマットレスで寝ると、体が沈みすぎて痛みを感じやすい傾向にあるので注意してくださいね。
③後頭部が絶壁の人
後頭部が絶壁になっている人は、枕なしでよく寝られます。
枕がなくても頭にかかる体圧を分散できるからです。
後頭部が丸いということは、頭がでっぱっているともいえるので、寝たときに負荷がかかやすいのが特徴。
また枕がないと、首とマットレスにできるスペースを埋めることが出来ず、首や肩に大きな負担がかかりがち。
その点後頭部が絶壁の人は、寝たときにマットレスと首にできるスペースが少ないので、筋肉に負担がかかりません。
ですから後頭部が絶壁の人は、枕がなくてもよく寝られる可能性が高いです。
枕で可能な腰痛対策の方法
寝てる時でも、枕をつかって姿勢を改善すれば腰痛を対策できます。
ちょっとした工夫でできるので手間が必要でないですし、腰痛に効果的な方法。
ここから、寝姿勢ごとに解説します。
①仰向けで寝る場合
枕や座布団を膝の下に置いて、膝が高くなるようにすると腰痛対策になります。
なぜなら、骨盤の位置をもとに戻すことができるため。
足を真っ直ぐにして寝る人の場合、腰の下に空間ができやすく、腰が反りすぎるケースがあります。
すると、腰に大きな負担がかかりやすいので注意が必要。
ですから、仰向けで寝ていて腰の痛みを感じやすい人は、膝の下に枕を敷くと効果的 でしょう。
②横向きで寝る場合
横向きで寝る人の場合、膝を抱えるようにして丸くなって寝ると腰痛対策になります。
なぜなら姿勢を丸くすることで、腰の筋肉の緊張をほぐしたり、姿勢を正しくできる場合があるため。
膝を抱えるようにして寝る場合、抱き枕を使うとラクに寝やすいでしょう。
ただし、マットレスに触れる面積が小さいため、体のこりの原因になるケースも。
ですから、体圧分散してくれるマットレスや、自分にあう枕を使って、カラダにかかる負荷を抑えることが大事。
③うつ伏せで寝る場合
うつ伏せで寝る人の場合、お腹のところに枕を挟むと腰痛予防になります。
なぜなら、腰の反りが抑えられ、姿勢が安定するため。
ただし、腰痛を対策するうえで、うつ伏せの姿勢はあまりよくありません。
理由として、首に負担がかかりやすい点や背骨がゆがみやすい点があります。
ですから、腰痛で悩んでいる人は枕を替えるとともに、姿勢も見直す といいでしょう。
まとめ
腰痛と枕の関係性や腰痛に効く枕選びの方法について解説してきました。
枕と腰痛って関係ないように思いがちですが、背骨がつながっているため関係 があります。
ですから、毎朝のように腰痛を感じる人は枕を替えると効果的な場合があります。
枕選びのポイントは高さ、大きさ、素材選びの3点。
つまり、寝返りの打ちやすいものと、背骨のS字カーブをサポートしてくれる枕を選べばOK。
腰枕が体に合う人は、継続すると腰痛対策になっていいでしょう。
また、枕を使って寝てるときの姿勢を工夫すれば、腰痛対策になる場合があります。
あなたの腰痛が少しでもよくなることを祈ります。