「朝起きた時に、体の疲れがとれていない。」
「しっかり寝たはずなのに、体が痛い」
「睡眠時に、全身に力が入っているとどうなるの?」
朝起きた時に、体の疲れがすっきりしていないと、朝からもやもやしてしまいますね。
寝ている時に、全身の力を抜いてリラックスした状態で、眠りについているでしょうか。
ここでは、睡眠時、全身に力が入って寝ているとどうなるのか、またその原因と安眠を得るための方法についてご紹介していきます。
1.全身に力が入るとどうなるか
睡眠時に、全身に力が入っていると、体中がこった「寝こり」といわれる状態になります。
これは、寝ている長い時間、筋肉が緊張したままの状態が続くことで、背中や、首、肩などの筋肉が固まった状態のことをいいます。
寝る時間をきちんととったのに、全身に力が入っていると、起きても疲れが取れません。
また、全身に力が入っていたことで、体のふしぶしが痛くなることもあります。
慢性的に全身に力が入って寝ていると、寝たはずなのに、起きた時にも疲れが残っている状態が続いてしまうでしょう。
睡眠時に、全身に力が入っていると、歯ぎしりや頭痛が起こったり、日中に眠気が起こるなどの影響も出てきます。
体の力をふっと抜いて、リラックスして寝ることが重要です。
簡単に、寝こりについてチェックしてみましょう。
- しっかり睡眠をとっているのに、起床後もとても眠い
- 日中、仕事などをしていても、眠気やだるさを感じる
- 起床後、体の節々が痛かったり、体の固さを感じる
- 睡眠時、歯ぎしりや、歯の食いしばりがある
- 朝、胃腸の不調を感じることが多い
- 快晴の日の明るさは、眩しすぎて不快に感じる
- 枕や布団が体にしっくりこない。違和感を感じる
- 目の奥が重たい感じがする
- 起床後に頭痛や肩こりなどを感じる
- 寝る直前までテレビやスマホを見ている
3つ以上当てはまれば、寝こりを疑ってみてください。
睡眠時に、全身に力が入ってしまうのは、リラックスできずに就寝していることが考えられますが、それはどういった理由からでしょうか。
理由として、次のことが挙げられます。
・寝ている時の姿勢
・生活習慣の影響
・ストレスによる心身の緊張
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
2.寝ている時の姿勢
みなさんは、寝ている時にどんな姿勢で寝ていますか。
寝ている時の姿勢は「寝姿勢」と呼ばれています。
日中、人が立っている時の背骨は、S字状にカーブした姿勢をしています。
理想的な寝姿勢は、立っている時と同じ、背骨がS字状にカーブした姿勢でいることでしょう。
理想的な寝姿勢で寝ると、血液の循環が良くなり、体圧分散がきちんとされます。
逆に、体圧分散がきちんとできていないと、それが睡眠時に全身に力が入る原因となってしまいます。
体に合ったマットレスや、頭の高さに合った枕を選ぶことは、正しい寝姿勢で寝る重要なポイントでしょう。
また、寝返りをうつこともとても大切です。
寝返りをうたずに寝ていると、血管や神経の圧迫が起こり、体への負荷が増えてしまいます。
同じ姿勢を続けることが、筋肉の硬直や、全身に力が入ることにつながるでしょう。
寝返りをうつということは、血液循環をよくし、体の負担を軽減しています。
体圧分散することで、全身の力もかたよらず、日中の疲労回復へとつながります。
他にも、同じ布団やベッドに、パートナーや子供と一緒に寝ている場合、無意識のうちに、周りのことを気遣って、体に力が入ってしまいます。
同様に、布団やベッドの近くに物が置いてあると、人は無意識に、置いてあるものに対しても注意を払うでしょう。
一人でゆっくりと、周りを気にせず寝られる環境を整えることも大切です。
3.生活習慣の影響
毎日の生活習慣が、寝た時に、全身の力が入ってしまうことにつながっている可能性があります。
日中、仕事においてデスクワークが多い場合には、机に向かって、パソコンで仕事をすることがあります。
また、現代社会において、家でもパソコンやスマートフォンを使う頻度は高いでしょう。
パソコン作業やデスクワークによって、体を動かす機会が少ないと、日中から筋肉がこり固まってしまいます。
ストレートネックになっている方も多いかもしれません。
人間の頚椎は、くの字のようなカーブを緩やかに描いています。
ストレートネックは頚椎が、くの字ではなく、まっすぐになってしまい、不自然な姿勢が続いていることをいいます。
首の周りの筋肉が緊張し、頚椎に負担をかけてしまうのです。
筋肉が緊張することで血流も悪くなるでしょう。
ストレートネックは、首だけでなく、肩から背中へと広い範囲で影響を及ぼします。
この日中からの体の固まりが、睡眠時に全身に力が入ることを引き起こす原因となっています。
ストレートネックだけでなく、運動不足や血の流れが悪いことから起きる肩こりや腰痛も、全身に力が入る要因となりますので日頃の生活や姿勢に注意しましょう。
また、体が冷えていると、筋肉は緊張し固くなってしまいます。
体が冷えないように、日頃から体を温めることも大切です。
夜寝る前にとっている行動についても振り返ってみましょう。
以下の行動をとっていた場合、注意が必要です。
- 寝る直前までパソコンやスマートフォンをみている
- 食事を寝る前にとっている
- アルコールやカフェインを寝る前にとっている
寝る前に食事をすると、寝る時にも、消化しているため、体がきちんと休まりません。
アルコールやカフェインは、覚醒作用があるため、寝る前にとると睡眠を妨げてしまいます。
4.ストレスによる心身の緊張
仕事が忙しかったり、十分に休息が取れずにストレスがたまっていると、心と体が緊張することとなります。
ストレスがたまってしまうと、日中だけでなく、寝ている間にも緊張状態が続きます。
寝ている間も緊張状態が続くことで、睡眠時に全身に力が入る寝こりの状態となるでしょう。
ストレスがたまり、その状態が長く続いてしまうと、神経が乱れ、睡眠の質が悪くなる恐れがあります。
不眠症などの睡眠障害に発展することもありますので、その際は早めに医療機関を受診しましょう。
ストレスをためることなく、上手に発散する方法を見つけて過ごすことが大切です。
5.安眠を得る方法
睡眠時に、全身に力が入ることなく、リラックスして眠る方法についていくつかお伝えいたします。
①寝具の改善
正しい寝姿勢で寝ることは、日中の体の疲れを軽減し、心地よい目覚めへとつながります。
就寝時に体に力が入らないように改善する方法の一つとして、寝具類の見直しがあります。
自分の体に合った寝具を使うことで、寝返りや体圧分散がきちんとでき、体に余計な力をかけることを防ぎます。
マットレスや枕についてみてみましょう。
(1)マットレス
マットレスは、寝返りをうつことや、血液の循環にとって大切な役割を果たしています。
マットレスを選ぶ時には、厚さや反発力などをチェックしてみましょう。
薄いマットレスは、体が床に近くついてしまうため、寝返りがうちにくくなります。
マットレスが薄いと、体の局部に圧力がかかることで、全身に力が入り、疲れてしまいます。
マットレスの厚さは、寝返りや、体圧分散の面から見て10cm以上のものが、おすすめです。
マットレスの硬さも、自分の寝返りがうちやすい、適度な硬さのものを選びましょう。
また、耐久性や、へたりにくさを考えた時には、密度の高いマットレスがおすすめです。
マットレスを選ぶ際には、均一に体の圧力が分散されることと、寝返りがうちやすいということを主力において、自分に合ったものを選びましょう。
(2)枕
枕に頭を乗せたときに、首のカーブが自然に保たれることが重要です。
首のカーブが自然であると、頭の重みが分散されることから、首や肩などへの負担が減るでしょう。
枕の高さは、適度な、自分にあった高さのものを選ぶことが重要です。
マットレスの硬さと、枕の相性もありますので、いろいろ試してみましょう。
また、枕のサイズも余裕があるものを選びましょう。
②姿勢の改善
パソコンやスマートフォンに向かう時間が長く、ずっと同じ姿勢でいると、筋肉が固まり、血行の循環が悪くなり、ストレートネックや肩こりになる可能性があります。
デスクワークの時間が長く、同じ姿勢をし続けることで、体がこり固まってしまいます。自分の体が猫背や前傾姿勢になっていないか、意識してチェックしましょう。
デスクワーク時には、適度な休憩を取って、足をしっかり地面につけ座りましょう。
姿勢を改善するには、毎日の適度な運動がおすすめです。
体幹を鍛える運動をするのが、姿勢の改善に役立つでしょう。
③生活習慣の改善
仕事や普段の生活において、パソコンやスマートフォンを使う時間は、以前と比べ長くなっています。
しかし、使い続けることが、私たちの体に悪影響を及ぼすこともあります。
体がこり固まり、正しい姿勢を保てず、血液の循環を悪くしています。
仕事中や、家での生活においても、適度にこまめな休憩をとりましょう。
仕事をしていたり、集中していると、時間があっという間に過ぎていきますが、意識して休憩の時間をとることが重要です。
また、夜寝る前に、パソコンやスマートフォンを見ることは、脳を覚醒させてしまいます。
寝る直前までスマートフォンやパソコンの光を見ていると、体も硬直し、眠りも浅くなります。
布団に入る前には、画面は見ずに、リラックスした時間を過ごすようにしましょう。
また、リラックスして眠れるようにと、寝る前にお酒を飲んだり、好きなものを食べることもあるでしょう。
しかし、夜食や深酒をすることは、深い眠りへの逆効果となってしまいます。
寝ている間に、内臓が動いているため、筋肉が緊張し、寝ている間に全身に力が入ることになります。
早めに晩御飯をとったり、夜は消化の良いものを選んで、就寝前の飲食には気をつけましょう。
④ストレッチや弛緩法
寝る前に、日中の体のこりが残っていると、就寝した際にも身体に力が入ったままになってしまいます。
寝る前にストレッチや、体に力を入れた後に脱力する筋弛緩法をおすすめします。
筋弛緩法は、体の主な筋肉の部分に対して、力を入れその後力を抜いて、緊張と脱力の感覚を体感するものです。
筋弛緩法を行うことで、寝つきが良くなり、リラックスして眠りにつくことができるでしょう。
両手から両腕、背中、肩、首、顔、お腹、足の下側、足の上側最後に全身へと徐々に行なっていきます。
力を入れた後に脱力するのが基本的な動作となります。
それぞれのパーツのやり方についてお伝えします。
・両手
手の平を上にして両腕を伸ばす。親指を曲げて10秒ほどギュッと握る。
ゆっくりと手を広げて、膝の上において20秒ほど脱力する。
・両腕
腕を曲げ、力こぶを作るように、ギュッと10秒ほど力を入れる。その後ゆっくりと20秒ほど脱力する。
・背中
腕を曲げ、両横に広げ、10秒間肩甲骨を引きつける。その後ゆっくりと20秒ほど脱力する。
・肩
肩を上げて、耳に10秒間近づける。その後、ゆっくりと肩を下がるところまで20秒間下げる。
・首
右側に首を10秒間ひねる。その後、ゆっくりと20秒間戻す。左側も同じように行う。
・顔
口をすぼめて、顔全体を顔の中心に集めるよう10秒間力を入れる。
その後ゆっくりと、口がぽかんとなるように力を20秒間抜く。
・お腹
手をお腹に当てて、手を押し返すように力を10秒間入れる。その後ゆっくりと20秒間脱力する。
・足の下側
足をつま先まで伸ばし、足の下側の筋肉を意識して10秒間力を入れる。その後20秒間ゆっくりと脱力する。
・足の上側
つま先を足を伸ばしながら、上に曲げて、足の上側の筋肉を意識して10秒間力を入れる。
その後20秒間、脱力する。
・全身
手・腕・背中と、全てを10秒間緊張させて、その後ゆっくりと力を抜く。
ぜひ、ストレッチや筋弛緩法を、毎日のルーティーンに組み込んでみましょう。
毎日忙しく生活していると、たくさんのストレスが心と体にたまってきます。
ストレスを発散することは、心と体にとって、大変重要なことです。
ストレスが原因となって、心や体に弊害が起きないように、上手に発散しましょう。
体を動かすことは、ストレスの発散に大変効果的です。
体が温まることで、血液の循環が良くなり、普段動かさない筋肉を動かすことで、こりもほぐれるでしょう。
毎日少しでいいので、継続して行うことが大切です。
また、睡眠や休息をとることも、ストレスの軽減につながります。
また、自分が好きなことに夢中になったり、ゆっくりとした時間を確保すること、笑うことも大変効果的です。
明るい光は、脳を刺激します。寝る前は、間接照明などで、リラックスして過ごしましょう。
入浴は、ゆっくりとぬるめのお湯に、リラックスしてつかることをおすすめします。
6.まとめ
睡眠時に、全身に力が入っていると、「寝こり」の状態になることがわかりました。
寝ている時にも、筋肉が緊張し、背中や、首、肩などの筋肉が固まってしまっています。
これでは、睡眠時に疲れが取れるどころか、余計に体に負担をかけてしまうでしょう。
「寝こり」の原因としては、寝ている時の姿勢、生活習慣の影響やストレスによる心身の緊張が挙げられました。
寝具や姿勢、生活習慣の見直しを行うことが、就寝時に、全身に力が入らないための改善につながります。
また、普段から体に疲れを残さないためにも、適度な休憩を取ったり、ストレッチや筋弛緩法で体のこりをとりましょう。
ストレスをためずに、リラックスして過ごすことで、心地よく眠りにつけますように。