睡眠ノウハウ

起きたら腰が痛いのはなぜ?原因と改善する方法を解説

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朝目覚めたときに腰の痛みがひどくて起き上がれない、といったことはありませんか?

「起きた時に腰が痛くてベッドから出られない」

「腰痛の原因を知りたい」

「腰の痛みをなくす方法はあるの?」

そんな悩みをお持ちの方は多いと思います。

腰痛でベッドから起き上がれないときほど、辛いことはありませんよね。

そんな方のためにこの記事では、目覚めたときに起こる腰痛の原因や改善方法についてまとめました。

記事を一読いただければ、朝起きたときの腰の痛みの原因や改善法について理解できます。

記事で紹介した対処法を日常生活に取り入れることで、日々、あなたを苦しめる腰痛から解放されるでしょう。

この記事の監修者
睡眠健康指導士、建築物環境衛生管理技術者
佐々木崇志
東北大学大学院薬学研究科修了。修士(薬科学)、建築物環境衛生管理技術者。 修了後は臨床研修指定病院で医局秘書や学生担当として全国の医療を志す学生や医療従事者と携る。勤務していく中で睡眠に関する訴えが医療従事者にも多い事に気づき、自身も医療従事者や患者の助けにならないかと考えるようになり個人で活動を始める。現在は東北を活動の拠点として睡眠(体内時計・時計遺伝子)の研究の経験、資格の知識を生かしながら睡眠啓蒙活動を行なっている。

起きたときに腰が痛い原因

腰が痛い人

まず、起きたときに腰が痛くなる原因について解説していきます。

朝起きた時に腰が痛くなる症状に対し、考えられる主な原因は次の5つです。

  • 睡眠時の体勢
  • 腰への負担蓄積
  • 慢性的な持病に起因する腰痛
  • 臓器不全
  • 精神疾患

1つずつ解説していきます。

睡眠時の体勢

睡眠時に長時間同じ姿勢を保ち続けると、筋肉がこり固まってしまいます。

筋肉のコリは血流を悪くしてしまうため、寝ているときに重心となる腰の筋肉にも影響を及ぼしかねません。

本来は睡眠時に寝返りをすることで、筋肉にコリをためず一定の血流を保っています。

寝返りをしない状態が続き、姿勢に変化がないと筋肉にコリを作る原因となるわけです。

また、高齢になってくると寝返りの回数が減少傾向になるもの。

高齢が進むにつれて腰痛持ちの方が多くなるのは、長時間の姿勢変化が少ないことにより筋肉の血流が悪くなるためかもしれません。

腰への負担蓄積

腰に過剰なまでの負担が蓄積しているときは、睡眠による疲労の除去が追いつかず腰に痛みを伴うケースがあります。

日中に、腰に負担のかかる重量物の移動や無理な姿勢などを続けていると腰への負担蓄積の原因になりかねません。

腰への負担のかけ過ぎには注意が必要です。

慢性的な持病に起因する腰痛

腰に慢性的な疾患(ヘルニア等)を抱えているときも、朝目覚めたときに痛みを伴うときがあります。

慢性疾患の場合は、呼吸やくしゃみなど少しの刺激で痛みを感じるケースも多くみられます。

老化による骨密度の低下なども、腰の痛みの原因につながることも。

腰痛に関連する慢性的な疾患をお持ちの方は、痛みを感じたら速やかにかかりつけの医療機関へ相談しましょう。

臓器不全

ここまでの原因に心当たりがないという方は、臓器の調子が悪い可能性があります。

内臓が病気になっているときなどは、目覚めたときの痛みが腰に出やすくなるでしょう。

腰の痛みにつながる臓器の疾病は、腎炎や膵炎、肝炎などです。

疾病により臓器の位置や、つながっている神経等の違いから腰の痛みを感じる部位も変わってきます。

精神的ストレス

人の自然な機能として、痛みを軽減させる機能があります。

しかし、精神的なストレスを受けてしまうと、この機能が効果を発揮しなくなってしまいます。

日頃ため込んだストレスが、腰の痛みを軽減させようとしている自然機能を妨害してしまい、腰痛を改善しようとする機能を邪魔してしまうのです。

腰痛治療をしても改善しないという方は、精神的なストレスがたまっていないか、という視点をもっておいた方が良いでしょう。

骨盤と腰痛の関係

骨盤が痛い人

上記で紹介してきた腰痛の原因に該当しない場合は、腰痛に骨盤が関係している可能性があります。

骨盤が正常に動かないと、姿勢も不自然になってしまい腰痛へとつながることも。

骨盤が悪くなる要因として、以下の状況が考えられます。

  • デスクワーク中に長時間足をクロスさせることによる歪み
  • 体を動かさないことによる筋肉量の減少
  • 柔軟性の喪失
  • 体重の増加
  • 体の一部をリカバリーする姿勢の継続

これらが原因で、少しずつ無意識のうちに姿勢が悪くなっていきます。

気付いたときには自分の意思では戻せない程に歪んだ姿勢が定着してしまっていた、なんて事態にもなりかねません。

進行すると、体の形状変化により自然な寝返りができなくなるばかりか、体勢によって痛みが生じてしまうなどの不具合も起こってしまいます。

そうなると、最終的には腰周りに負担がかかってしまい、負担のしわ寄せが腰痛となって現れるというわけです。

筋肉と腰痛の関係

眠い人

目覚めた時の腰痛には寝返りが大きく関係しています。

寝返りの効果は、体の一部分にかかる体重負担を減らし、長時間の圧迫から筋肉を解放することです。

寝返りが減少してくると、睡眠時に一番負担がかかるのは腰周り。

長時間の圧迫によって腰周りの血流がスムーズに流れなくなると、目覚めた時に腰に痛みを伴うわけです。

筋肉のコリなどで体が硬くなった場合、寝返りがしづらくなってしまいます。

寝返りが減少すると腰痛につながるので、筋肉と腰痛は関係しているといえるでしょう。

そこで、腰痛と関係している筋肉の硬くなりやすい傾向について説明していきます。

硬くなる傾向にある筋肉

筋肉は使わなかったり、動かさないことで硬くなっていきます。

日中に多く使う筋肉は、デスクワーク等が多い時代背景から前傾姿勢がメインです。

すなわち、体の前側の筋肉を使っているということ。

側面や背面の筋肉は使われていない傾向にあるため、徐々に硬くなったりコリが発生してしまうというわけです。

普段から意識して側面や背面の筋肉を使ってみると、筋肉がコリを起こしたり硬くなってしまう状況を改善できるでしょう。

筋肉に起因する腰痛

普段の生活においても、筋肉が硬くなる原因は往々にして潜んでいます。

なぜかというと、体を大きく動かして十分な関節の収縮ができていなかったり、筋肉を動かすシーンも少ないからです。

腰痛を和らげる寝方

腰の痛みなんてない

意外かもしれませんが、寝方にも腰に負担がかかるものから姿勢に影響を与えるものまで、さまざまな特徴があります。

腰痛の原因が寝方にあった、なんてこともあるかもしれません。

そこで、腰痛にフォーカスした寝方の特徴を紹介していきます。

自分の寝方と腰痛の関連性を比べてみてください。

寝 方 長 所 短 所
仰向け ・寝方の中で1番負担が小さい

・背中のラインが整う

・姿勢変化が容易

・腰反り発生の可能性あり

・慢性的な腰痛がある人に不向き

・前傾的な体型の人は痛みを伴う

横向き ・呼吸が容易

・十分な酸素吸入により精神安定

・腰への負担が若干大きい

・姿勢維持のため筋肉が緊張

うつ伏せ ・肩への負担が小さい

・自然な呼吸がしやすい

・首を痛めやすい

・姿勢が歪みやすい

・腰が反ってしまい腰痛悪化

寝方の特徴をみてみると、腰に痛みがない人がうつ伏せで寝るのは問題ないです。

しかし、少しでも腰に違和感を感じている人は、うつぶせ寝を避けた方がよいでしょう。

腰の痛みが軽度の場合は横向きも可能ですが、重度の場合は仰向けで寝ることをおすすめします。

寝方と腰痛の関係についてご理解いただいたところで、目覚めたときの腰の痛みを改善する方法について見ていきましょう。

目覚めの腰痛を改善する方法

ベッドから見つめる人

目覚めたときの腰の痛みを改善する方法は次のとおりです。

  • 起き方
  • 睡眠時の姿勢変化
  • 散歩
  • 風呂
  • 柔軟

1つずつ解説していきます。

起き方

目覚めた時に腰が痛くて起き上がれないときは、横向きになると良いでしょう。

そうすれば、手をサポートとして使いやすくなるので腰に刺激を与えないように起き上がることができます。

腰に痛みがあるにも関わらず、反動を使って強引に起きようとするとかえって痛みを悪化しかねません。

無理に我慢して起き上がることだけは、絶対に避けるようにしましょう。

睡眠時の姿勢変化

腰の痛みを防ぐために、寝返りの回数を多くするアプローチをしてみましょう。

まずは、寝返りを増やす状況を作るためにあえて室内温度を高めにしてみることです。

そうすることで、寝具の冷たい場所を求めて自然と寝返りをする状況を作れてしまいます。

室内の明るさを変えてみることも有効です。

普段暗闇で寝ているという方は、豆球で少し明るさを出してみるといいでしょう。

暗さを求める過程で寝返りの回数が増えやせます。

最後の方法は使っているマットレス等の寝具類の見直し。

寝具が体に合わないと姿勢が不自然になり寝返りも打ちづらくなってしまうからです。

寝返りが少ないと心当たりのある方は、ぜひ試してみてください。

散歩

目覚めたときの腰痛の原因に筋肉のコリがありますが、夜間の散歩を取り入れることで血流が安定し、筋肉がほぐれ腰の痛みが改善します。

とくに、普段から体を動かす習慣がないという人ほど、散歩の効果は高いものとなるでしょう。

気をつけないといけないのは、時間帯が遅すぎたり、無理をして長い距離を歩きすぎたりしないことです。

そうすると、腰の痛みを改善するどころか逆効果になりかねません。

散歩は自分に合ったペースで取り組んでいきましょう。

風呂

腰に痛みがある方で夜はシャワーで済ますという方は、しっかりと湯船に入ることをおすすめします。

入浴により血流が改善し、日中に蓄積した腰への疲労が解消されるからです。

気分転換にもなるため、寝付きも良くなり一石二鳥の効果が得られるでしょう。

ポイントは、熱すぎない38度程度のお湯に時間をかけて入浴すること。

そうすれば、腰周りもしっかりと温められます。

柔軟

入浴により体をしっかりと温めたら、血行が良い状態のまま、湯冷めする前に柔軟をしましょう。

血流が良いうちに、上半身で使っていなかった部位までしっかりと伸ばしきることで、筋肉のコリの解消が高まります。

柔軟は入浴後に行うのが、腰痛改善にもっとも効果的とされています。

腰の痛みを軽減する方法

起きれない人

腰の痛みを改善する方法について紹介しましたが、寝る姿勢は個人によって変わってくるもの。

それぞれの寝方に応じた腰痛を軽減する方法をおさえると、どんな寝方の人でも腰の痛みを和らげることができます。

そこで、寝方ごとの腰の痛みを軽減する方法について紹介します。

寝 方 腰の痛みを軽減する方法 ポイント
仰向け ・膝を曲げ、その下に丸みのあるものを置く ・腰が寝具に密着していること
横向き ・抱き枕を使用する ・細長いものが最適

・枕でも代用可

うつぶせ ・腹部にクッション系のものを入れる ・腰痛持ちには不向き

うつぶせで寝ると腰に痛みを伴う可能性が高まります。

もし、うつぶせ寝の癖がある人は、まず寝方を変えるなどの手段を優先してみてください。

腰痛を軽減するマットレス

起きれない人

お使いの寝具を変えてみることで、腰の痛みが軽減する可能性もあります。

そこで、腰痛を軽減するマットレスや枕を見つけるコツを4つご紹介します。

  • 硬さの重要性
  • 体重負荷を軽減
  • スペースの確保
  • 枕の高さ

硬さの重要性

腰痛を軽減するためにマットレスを購入するなら、硬さのあるものを選ぶようにしましょう。

硬さをつけることで、腰痛を改善するための寝返りが打ちやすくなります。

ただし、硬いものを選び過ぎると悪化する可能性もあるため、お試しで横になるなどしながら体重に合った適度なものを選ぶようにします。

体重負荷を軽減

横になっているときに、1番体重の負荷がかかるのが腰。

そのため、体重負荷を分散してくれるようなマットレスを選ぶことも重要です。

マットレスに試し寝をする際は、腰など1点に体重負荷がかかっていないかを確認するようにしましょう。

スペースの確保

寝返りには一定のスペースも必要です。

体の大きい人は、シングルだと思い切った寝返りが打てない状況になりかねません。

使用者の体格とマットレスの広さの関係は、寝返りがストレスなく打てるかがポイントになってきます。

ある程度のスペースが確保できるサイズを選びましょう。

枕の高さ

枕の高さの基準も個人によって変わってきます。

高さの基準は、自然にあごが引ける程度の高さが最適。

枕選びを間違えると首を痛めてしまう原因となります。

枕は一見、腰の痛みとは関係がないと思われがちですが、首は背中を通して真っすぐに腰とつながっているため、腰痛の原因に関わってくるわけです。

腰痛を軽減するためにも、適度な高さとクッション性を兼ね備えた枕選びが重要といえるでしょう。

まとめ

おしゃ寝具一式

この記事では、目覚めたときに腰が痛い原因とあらゆる方面からの改善方法を解説してきました。

目覚めたときの腰の痛みを引き起こす原因には、さまざまなものがあります。

自身が抱える腰の痛みを悪化させないように、腰痛の原因にあった最適な改善方法を実践していただければと思います。

腰の痛みが軽減できれば睡眠の質も高まり、睡眠が苦痛から安らぎへと変わっていくでしょう。

腰の痛みに悩みを抱える方の腰痛が解消され、快適な睡眠生活が送れるようになることを心より願っています。

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