睡眠ノウハウ

快眠への近道は枕が大切!素材や硬さなど最適な選び方を解説

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「近頃、熟睡できない。」

「ぐっすり眠るには、枕が大切?」

「快眠するには、どんな枕がいいの?」

朝、すがすがしく目覚めたいのに、なんだかよく眠れないと日中の生活にもひびきますよね。

ここでは、夜、快眠するために、枕の重要性や、最適な選び方についてお伝えします。

自分に合った枕を選んで、快眠できるよう、参考にしてみてください。

1.枕の役割と重要性

枕の役割として、頭を支えるだけでなく、首を支えることが、重要となります。

枕が、首をきちんと支えていないと、起きた時に首の痛みを感じたり、肩こりや腰痛を引き起こします。

首をきちんと支えていないことで、首や肩だけでなく、体全体に負担がかかってしまうのです。

首がきちんと支えられないことで、快眠することもできず、体に不調を抱えてしまうでしょう。

人間は、立っている時に、背骨がS字状にカーブした姿勢をしています。

寝た時にも、立っている時の姿勢の、S字の姿勢でいられることが理想でしょう。

自然にS字カーブが描かれる姿勢が理想です。

寝た時に、枕がないと、頭から首筋へのS字カーブにすき間ができてしいます。

マットレスや敷布団との間にできる、カーブのすき間をうめる重要な役割を枕は担っているのです。

2.枕が合わなかった時に起こる症状

枕は、頭だけでなく、首を支え、起きていた時と同じ自然な姿勢を保つために、大変重要な役割をしています。

自分の体に合った枕を選ぶことが、快眠への近道ですが、ここでは、枕が体に合わないときに起きる症状についてみていきましょう。

この記事の監修者
睡眠健康指導士、建築物環境衛生管理技術者
佐々木崇志
東北大学大学院薬学研究科修了。修士(薬科学)、建築物環境衛生管理技術者。 修了後は臨床研修指定病院で医局秘書や学生担当として全国の医療を志す学生や医療従事者と携る。勤務していく中で睡眠に関する訴えが医療従事者にも多い事に気づき、自身も医療従事者や患者の助けにならないかと考えるようになり個人で活動を始める。現在は東北を活動の拠点として睡眠(体内時計・時計遺伝子)の研究の経験、資格の知識を生かしながら睡眠啓蒙活動を行なっている。

①首や肩のこり・ストレートネック

枕が合っていないと、首や肩の筋肉に負担がかかり、不自然な姿勢になってしまいます。

不自然な姿勢を取ることで、筋肉への負担とともに、血液の循環も悪くなってしまいます。

不自然な姿勢を取ることで、快眠できず、やがて肩や首のこりや痛みとなるでしょう。

また、体に合わない枕を使うことは、ストレートネックになる可能性もあります。

ストレートネックは、自然にカーブを描いている頚椎が、まっすぐな状態です。

体が、前傾の姿勢となってしまい、頭が飛び出した、姿勢としても不自然な姿勢です。

パソコンやスマートフォンをよく使う時の姿勢以外にも、枕が合っていないと、ストレートネックになる可能性があるでしょう。

枕が高すぎると、頭が前傾の形となるため、注意が必要です。

②頭痛

枕が合っていないと、首が圧迫され、筋肉が硬くなります。

それが首こりや肩こりなどを引き起こします。

首こりや肩こりが続くと、眠りを深く取ることができず、血液の循環も悪くなってしまいます。

その延長として、頭痛になることがあります。

枕が合っていないことで、緊張型頭痛や後頭神経痛が起きることがあるとも言われています。

あまりに頭痛がひどい場合には、他の病気のことも考慮して、早めにお医者さんに診てもらいましょう。

③腰痛

頭痛の他にも、枕が体に合っていないと、腰痛が起きることがあります。

首から背骨で腰はつながっているため、首の不調が腰に影響を及ぼすのです。

肩や首に負担がかかったまま、不自然な姿勢をとって寝ることは快眠はおろか、腰にも影響が及ぶでしょう。

枕が合わないことが原因で、寝返りをすることが難しくなることがあります。

日中の疲れをとる寝返りがうてないことで、首や肩だけでなく、腰にも疲れがたまったり、痛みとなって現れるでしょう。

④睡眠の質の低下

枕が合わないことで、寝返りがうちにくくなったり、自然な姿勢が保てないことで、快眠できなくなることがあります。

たくさん寝たばずなのに、体の疲れが回復していなかったり、寝足りないこともあるでしょう。

睡眠の質の低下は、日中に眠気が起きたり、体の状態も回復していないことで、普段の生活にも影響を及ぼすことになってしまいます。

自分に合う枕を選び、快眠するには、どんなことに気をつけて選ぶと良いのでしょうか。

次からは枕を選ぶ時のポイントについてご紹介していきます。

3.枕の中の素材

枕を選ぶ際には、枕の中の素材についてチェックしてみましょう。

枕の中身には、さまざまな素材がありますが、中身が動くと、かたよってしまうことがあります。

中身がかたよってしまうと、頭や首が沈み込むことがあったり、首の安定が保てず、体に負荷がかかることがあります。

血液の循環が悪くなるとともに、筋肉への負担もかかるでしょう。

素材によって、通気性や柔軟性、さまざまな特性があります。

素材によっては、寝ている時に素材の音を耳にすることもあります。

枕の素材には、さまざまな素材がありますので、そのメリットやデメリットを考慮する中で、自分の好みに合った素材を選びましょう。

①パイプ素材

パイプ素材の大きさや形は、いろいろあります。形は、細かくストローを切ったような形です。

メリットとして、通気性や耐久性に優れていることが挙げられます。

首をしっかり支えるため、寝返りもうちやすいのが特徴で、体圧分散の効果もるでしょう。

素材の大きさで、寝た時に硬さを感じ、寝返りの際などに、耳元で音を感じることがあります。

②そばがら

昔から日本で使用されている素材です。日本の、高温・多湿に向いたものです。

そばがらには、汗を吸収するメリットがあります。

通気性や放熱性に優れてており、枕の硬さは硬めとなっています。

場合によっては、中から粉が出てきたり、虫がわく場合がありますので、保管などには注意しましょう。

③ポリエステルわた素材

柔らかいわた状で、人工繊維の素材です。初めから柔らかさがあり、クッション性が特徴です。

しっとりとしていて、やわらかな触感があります。洗濯可能で、伸縮性があります。

時間が経過するにつれて、ボリュームがなくなり、弾力性もなくなることがあるでしょう。

④羽毛・羽根

羽毛や羽根は、ふんわりとしており、空気を含んでいます。天然素材で高級感もあります。

天然素材としては、へたりにくく、クッション性があります。

吸放湿性や通気性に優れています。

品質にりますが、物によっては、ニオイを感じる場合があるでしょう。

⑤極小ビーズ

クッションや抱き枕などにも使用されている発泡ポリスチレンの粒です。

小さなビーズは、流動性があります。形状が変わることで、頭の形によく合い、体圧分散に優れています。

流動性があるため、枕の形状が変わる傾向があります。

⑥低反発素材

柔らかくて、手などで押すとゆっくり沈みます。肩から頭を支え、体にフィットします。

素材の特性から、体に合わせて形状が変わり、柔軟性があり、高い密度があります。

気温によって、硬さが変わることがあり、冬は硬くなることがあります。洗濯をすることができません。

枕の中の素材だけでなく、枕の生地の素材も重要です。

次は枕の生地の素材についてみていきましょう。

4.枕カバーの素材

枕の中身の素材だけが良くても、外側の生地の素材によって、中の素材のよさが発揮できないことがあります。

枕カバーは直接肌に触れるものです。長い時間肌に触れますので、肌触りが良いものを選ぶことが大切です。

摩擦が少ない綿素材やシルクは、肌だけでなく髪にも良いでしょう。

また、素材として、汗を吸い取ってくれる吸湿性の高さも重要なポイントです。

吸湿性が高いものを選ぶと、頭のムレも抑えられ、寝汗対策にもなり、ぐっすり眠ることができるでしょう。

ではそれぞれの素材についてみていきましょう。

①コットン素材(綿素材)

コットン素材は、通気性や吸湿性に優れています。

また、肌触りも良く、敏感な肌の方や小さなお子さんにも向いているでしょう。

洗濯もしやすいので、いつも清潔に保つことができます。

繰り返し洗っても傷みにくいため、長い間使うことができます。

汗を吸収し、寒い時期には、保温効果もあるため、どの期間でも使うことができます。

自然の素材ですので、リラックスして使うことができるでしょう。

ただ、縮みやすく、シワになりやすい特徴もあります。

②タオル地

タオル地は、パイル地で作られているものが一般的で、吸水性にすぐれています。

吸水性があるため、汗をよくかく方には、最適な生地です。

手触りは、優しく、ふんわりとしており、通気性に優れ、肌が弱い方にもおすすめです。

タオル地は、引っかかりやすく、切れることもありますので扱いには注意しましょう。

③シルク

シルク素材は、光沢があり、なめらかな肌触りの素材です。

シルクは、天然の繊維で、タンパク質でできており、これは人の肌と同じため、肌への刺激が少ないことが特徴です。

コットンに比べて吸湿性や放湿制に優れています。

ツルツルした素材のため、ほこりやゴミがつきにくいでしょう。

ただ、高級なため他のものに比べると、値段が高く、家でのケアが難しいことがあげられます。

手洗いや、クリーニングでのケアをおすすめします。

④リネン

リネンは、吸水性と発散性が高いため、汗をかく季節にぴったりの素材です。

その吸水性は、綿の約4倍ほどあるといわれています。

天然素材としても、涼しく、感触もひんやりして、心地よい肌触りをしています。

生地に凹凸があるため、肌に密着しないため、むれないでしょう。

頭にこもってしまう熱を逃すので、気持ちよく寝ることができます。

発散性がいいので、洗濯をしてもすぐに乾くため、扱いやすいでしょう。

洗濯をすると、密着度が増え生地が丈夫になります。

長く使うほど、肌触りが柔らかくなり、清潔に使うことができますが、シワになりやすいのも特徴です。

5.枕の硬さ

枕選びの重要なポイントとして、枕の硬さがあげられます。

枕が硬いことで、寝ている時の姿勢が不自然になり、体に影響が出ることもあります。

枕が硬いと、首のカーブと合わず、枕と首との間に隙間ができてしまうでしょう。

隙間ができることで、首が浮いた状態になってしまいます。

首が浮くと、首や肩に負担が生じ、体の圧力の分散がきちんとできません。

反対に、枕が柔らかいと、頭の安定を保つことができません。

頭が沈んでしまい、寝返りをうつのが難しくなるでしょう。

素材によっては、季節の温度によって、低反発のウレタン素材など、枕の硬さが変化するものもあります。

枕の硬さで、睡眠の質が変わりますので、自分に合った硬さを選ぶことが大切です。

枕の硬さは、先ほどお伝えした枕の中の素材によって変わってきます。

柔らかさや硬さは人によって感じ方が違いますので、自分に合った硬さのものを、素材の特徴も踏まえて選びましょう。

実際に店頭などで試してみて、寝返りがうちやすい、自分の好みの素材の枕を選びましょう。

6.枕の高さ

枕の高さについても、自分の体に合った高さのものを選びましょう。

枕の高さが合っていないことが原因で、体に負担がかかり、やがては首や肩の痛みへとつながっていくでしょう。

枕の高さが合っていないことで、寝返りがうまくうてないということもあります。

寝返りがうてないと、日中の体の疲れが取れず、体の不調を招くことにもつながります。

枕が低すぎると、血がうまく巡らないことで、顔のむくみや寝違えを起こす原因となるでしょう。

また、寝つきも悪くなることで日中にも影響を及ぼします。

反対に、枕が高いと、頭の位置が上がることから気道が圧迫されてしまいます。

いびきや呼吸にも影響が出てしまいますので注意しましょう。

血液循環にも影響がありますので、肩こりや頭痛などの症状が出る可能性があります。

枕を長く使うことで、枕にへたりが生じるため、長く使っている時には、高さが合っているか確認してみましょう。

枕の高さは、体格や頭の形などで、自分に合う枕の高さが変わってきます。

枕を選ぶ際には、店頭で、実際に試して選びましょう。

実際に枕を試す中で、自然なS字カーブを描けているか、確認することも大切です。

首と枕の間の隙間や、首がしっかりと支えられているかなどチェックしましょう。

枕だけでなく、マットレスや敷布団など一緒に使う寝具との相性もあります。

マットレスの硬さなどによっても、体の沈み方が変わりますので、寝具全体で高さを考えるといいでしょう。

7.枕の大きさや形

枕の大きさや形についてもチェックしてみましょう。

枕の形には、小さいものや大きいもの、いろいろな形のものがあります。

枕の形が小さすぎると、枕から寝ている間に頭が落ちてしまい、寝返りがうちにくくなってしまいます。

なるべく、余裕のある大きさの枕を選ぶといいでしょう。

一般的には、長方形型が標準で、いろいろな高さや素材、大きさのものがあります。

また、枕の内側が分割されていて、素材の中身を変えられるものや、寝返りがしやすい形のものなどもあります。

オーダータイプの枕も、お店で選べるものもありますので、自分に合った形の枕を選びましょう。

8.まとめ

枕は快眠にとって、大切な役割を担っています。

首を支え、自然な姿勢で寝るために、自分に合った枕を使うことは大切です。

枕が自分の体に合っていないと、首や肩のこりやストレートネック、頭痛や腰痛など、体に悪い影響を与えてしまうでしょう。

自分に合った心地よい枕を選ぶためには、枕の素材やカバー、硬さや高さなど色々と試してみることが大切です。

お気に入りの枕で、快眠できますように。

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