マットレスとセットで欠かせないのがベッドフレーム。
マットレスの周りのベッドの枠組みのことで、大型家具のひとつです。
このベッドフレーム、多くの人は「とりあえずサイズが合ってればいいか」と思っているのではないでしょうか。
実はベッドフレームには、サイズ以外にも選ぶときのポイントはたくさんあります。
今回はそんなベッドフレームについてくわしく解説していきます。
- ベッドフレームを選ぶポイントを知りたい
- ベッドフレームの役割って?
- ベッドフレームを部屋に置きたいけど注意点は?
こんなお悩みを解決します。
部屋の第一印象にも大きく影響するベッドフレーム。
この記事を読んで、あなたに合った最高のベッドフレームを手に入れましょう。
ベッドフレームの役割
ベッドフレームの役割を考えたことはありますか。
「高価なものだしマットレスを直接床に置けばいいや」と思っているあなた。
ベッドフレームには大切な役割があるのです。
湿気を溜めない
ベッドフレームを使わないと通気性がとても悪くなります。
人は寝ているあいだにコップ1~2杯ていどの汗をかくといわれていますが、マットレスを直接床に置いていると、その湿気がすべて床とマットレスのあいだに溜まります。
これではカビやダニが発生してしまい、衛生的によくありません。
床冷えを防ぐ
ベットフレームなしでマットレスのみで寝ると、床からの冷気が直接伝わってきます。
またあたたかい空気は上に溜まるので、暖房をつけても効率が悪くなってしまいます。
とくに冬場はこの冷気で眠れなくなってしまうこともあるので、注意が必要です。
ダニなどのハウスダストを吸いにくくする
ベッドフレームを使うことで、床からの距離が遠くなります。
そうすることで、床に溜まっているダニやほこりなどハウスダストを吸いにくくするという効果もあります。
とくに小さい子どもが一緒に寝ている場合は、できるだけ床から遠ざけたほうがいいでしょう。
ベッドフレームを選ぶポイント
ここからはベッドフレームを選ぶときのポイントを紹介します。
いろいろな要素を検討してみて、あなたにぴったりのベッドフレームを選びましょう。
サイズで選ぶ
ベッドフレームにはさまざまな種類があります。
そして当然ですが、使用しているマットレスに合わせてベッドフレームを選びましょう。
一般的なマットレスのサイズは以下の通りです。
マットレスサイズ(横幅×長さ) |
100×195cm(シングル) |
120×195cm |
140×195cm(ダブル) |
150×195cm |
160×195cm |
170×195cm |
180×195cm(キング) |
200×195cm |
機能で選ぶ
ベッドフレームにはマットレスを乗せるだけでなく、いろいろな機能を備えたものもあります。
その分高価で大型になるので、慎重に選びましょう。
収納付きベッドフレーム
ベッドフレームに収納スペースがあるタイプのベッドフレームです。
シーツやブランケットなど、散らかりがちな小さい物や荷物を収納するには便利ですね。
ベッドフレームの側面が引き出しだったり跳ね上げ式になっていたりと、収納方法もさまざまです。
宮付きベッドフレーム
ヘッドボード(頭を向ける側についている板のこと)に小物を置くスペースが付いているタイプ。
メガネやスマホなどの小物を置いておける棚のほかに、小さい引き出しが付いているものもあります。
コンセント付きのものは充電もできてとても便利です。
ロフトタイプ
マットレスを置く部分が高い位置にあり、その下の空間に収納スペースがあるタイプです。
机を置いたりもできるので、子ども部屋におすすめ。
部屋の空間を有効に活用できます。
素材で選ぶ
ベッドフレームに使われる素材にはいくつか種類があります。
お部屋の雰囲気に合わせて選びましょう。
ウッドフレーム
ウッドフレームはナチュラルなデザインが人気で、どんなインテリアにも馴染みやすいです。
湿気に強く、種類によってさまざまな雰囲気があります。
また重さや硬さ、価格なども木材によって異なるので、それぞれの特徴を知っておきましょう。
レザーフレーム
高級感があるレザーフレームは、ソファーベッドなどに多いです。
やわらかく弾力性があり、特殊コーティングされているので汚れや水分に強いです。
一方で通気性が悪くムレやすいのがデメリット。
劣化すると表面がポロポロはがれてくることもあります。
スチール(パイプ)フレーム
スチールで組まれたベッドフレームで、軽くて安価なものが多いです。
通気性があり、持ち運びも簡単なので一人暮らしでも安心。
ただしほかのフレームに比べると耐荷重が低く、壊れやすいものが多いです。
ファブリックフレーム
ファブリックフレームとは、合成繊維の布地を使ってベッドフレームを覆ったタイプのものです。
通気性が良くて柔軟性があり、ソファーのような感触が魅力。
布製なので、汗や汚れに弱くメンテナンスしにくい点は注意しましょう。
床板で選ぶ
床板とは、マットレスの底が触れる部分のことを指します。
大きく分けて床板には、2つのタイプがあります。
板状タイプ
1枚の大きなフラットの板状になっているタイプの床板。
保湿性が高いのでマットレスが温まりやすいのがメリットです。
一方で湿気が溜まりやすいので、定期的に干すなどのお手入れが必要です。
すのこタイプ
板と板のあいだに隙間があり、すのこ状に作られているタイプの床板。
通気性がよく湿気を逃してくれるので、快適に使えます。
その分冬場は寒く感じる可能性があるため、冷え性の人は注意しましょう。
デザインで選ぶ
お部屋に置くことを考えると、デザインは重視したいところですね。
ベッドフレームの代表的なデザインには以下のものがあります。
フラットタイプ
ヘッドボードに棚やキャビネットなどが付いていないベッドフレームです。
ヘッドボードに厚みがないため、それほど場所を取りません。
どんな部屋にも調和しやすい、シンプルなデザインのものです。
キャビネット付きタイプ
機能面でも紹介したとおり、ヘッドボードにキャビネットなどモノを置いたりできるスペースがあるベッドフレーム。
ちょっとした小物入れから本棚まで、好みに合わせていろいろなタイプがあります。
目覚ましやスマホなど置いておくのには便利ですが、お部屋に圧迫感が出てしまうこともあります。
ヘッドレスタイプ
ヘッドボードが付いていないタイプのベッドフレームです。
部屋をスッキリと広く見せることができるので、ひとり暮らしの人に向いています。
このタイプのベッドフレームは、組み立ても簡単な点が魅力ですね。
ロータイプ
高さが低いタイプのベッドフレームです。
部屋に開放感が感じられるし、もし就寝中に落下してもダメージが少ないことから寝相が悪い人や子どもにおすすめ。
一方で脚がついていないものが多いので湿気がたまりやすかったり、床に近いのでハウスダストを吸いやすいというデメリットもあります。
ベッドフレームを部屋に置くときの注意点
さてお気に入りのベッドフレームを選んだら、いよいよお部屋に設置です。
ベッドフレームは重たいものが多いので、いちど設置したらなかなか動かすことができません。
しっかりと注意点を頭に入れて、やり直すことのないようにしましょう。
ヘッドボードは壁に寄せる
ベッドメイキングのしやすさなど利便性の点からも、ヘッドボードは壁に寄せておいたほうがいいでしょう。
ただし壁にぴったりと付けてしまうと、通気性が悪くなってしまいます。
そうするとカビやダニが発生しやすくなってしまうので、壁から数cm話しておくのが望ましいです。
ベッドの側面は壁から5~10cmあけておく
ベッドの側面を壁側に寄せておくと、部屋が広くなりスペースを有効活用できるというメリットがあります。
ただしその際、側面をピタッと壁に密着させるのではなく、5~10cmの隙間をあけておきましょう。
なぜなら隙間があるほうが、壁からの冷気が体に伝わりにくく冷え防止になります。
また通気性を確保できるので、カビやダニの発生を防ぐ効果もあります。
窓際からは50cmていど離す
窓に近いところにベッドを置くと、夏場は窓からの湿気や熱気、冬場は冷気を強く感じてしまいます。
また雨期や窓の結露が原因で、マットレスに湿気がこもってしまうこともあります。
さらに小さい子どもがいる家庭では要注意。
ベッドフレームを足掛かりにして窓から身を乗り出してしまう危険があるので、絶対に避けましょう。
部屋の動線を考える
ベッドはとても場所をとるので、生活する動線上に置くことは避けましょう。
移動するたびにベッドを乗り越えるような配置は、好ましくありませんね。
50cmていどの隙間があればそれが通路になるので、そのくらいの広さを参考に設置場所を決めましょう。
和室に置く場合
ベッドといえば洋室のイメージがあるかもしれませんが、和室にベッドを置くことももちろん可能です。
では和室にベッドをおく際の注意点を紹介しますね。
畳のへこみに注意する
脚があるタイプのベッドフレームの場合はとくに、畳にかかる負荷が集中するのでへこみやすくなってしまいます。
脚にカバーをつけたり畳の上にカーペットを敷くなどの工夫で、へこみを軽減させることができますよ。
それでもへこみができてしまったら。
- へこんだ部分に濡れた雑巾をおく
- 上からアイロンを当てる
この手順で畳が回復することもあるので、試してみてください。
畳の日焼けに注意する
畳はイ草という植物で作られており、イ草に含まれる色素が紫外線によって変質し日焼けとなります。
日光のほかにも蛍光灯の光などが、畳が日焼けする原因。
ベッドを置くことによってこの光りが当たる部分が限定されて、日焼けにムラができてしまいます。
畳の日焼けを予防するには
- 窓用フィルムなどで紫外線対策
- 畳の上に日焼け防止シート
このあたりが有効。
また日焼けしてしまったら
- 洗剤で汚れをおとす
- お湯とお酢を2:1の割合で混ぜる
- 霧吹きで日焼けした部分に吹きかける
- 乾いた布でふき取り、充分に乾燥させる
この方法で多少回復する場合があります。
和室のカビ対策をする
和室にベッドを置く場合は、カビ対策をしっかりとしておくことが重要です。
畳は新しいほど吸湿性が高いので、どんどん湿気を溜めこんでしまうのです。
ですので寝具にカビが生えるのを避けるためにも、通気性のよいすのこベッドを選んだり、除湿シートなどのカビ予防アイテムを使うのがいいでしょう。
ベッドフレームまとめ
今回はベッドフレームについてくわしく解説しました。
まとめると
- ベッドフレームには大事な役割がある
- ベッドフレームを選ぶときは見るべきポイントがたくさんある
- 部屋に置くときは注意点をよく知っておく
- 大型家具なので購入は慎重に
こういった内容でした。
マットレスや枕とは違って、ベッドフレームを購入するのは数十年に1度ていど。
だからこそしっかり自分の好みのベッドフレームを選びたいですね。
注意点を意識して、あなたに合ったベッドフレームと健康的で快適な睡眠生活を手に入れましょう。