「しっかりと睡眠時間をとっているのに眠気がとれない」
「睡眠の質が下がっているのでは?」
「不眠の原因を知って快眠を手に入れたい」
そんなお悩みを抱えている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
睡眠の質が低下してしまうと、日中のパフォーマンスにも大きな影響を与えかねません。
この記事では、睡眠の質が低下している原因やマットレスとの関係性、快眠を手に入れるための方法などについて解説しています。
記事を読むことで、睡眠の質を根本から見直すことができるでしょう。
睡眠の質がよいとされる条件
睡眠の質に関する判断基準には、以下の条件があります。
- 入眠がスムーズか
- 深さは足りているか
- 目覚めが良いか
これら3つの判断基準をもとに、睡眠の質がよいか悪いのかの指標とすることができます。
睡眠の役割
睡眠は、体の温度を調節したり細胞の修復、各種ホルモンの分泌など多くの機能を担ってくれています。
この作用が基盤となり、日中の代謝アップや自律神経の乱れを改善してくれたりといった効果につながっているのです。
睡眠の質を高める効果
睡眠の質を高めると体の修復はもちろんのこと、本来の機能である脳内疲労の除去も促進されるため、精神疲労の低減にもつながります。
細胞の増殖がうながされるので、健康の維持がされるばかりか成長も促進させてくれたりと、やらないにこしたことはありません。
これらの効果が掛け合わさって、美容促進や日中の生産性の向上に絶大な効果を発揮してくれるわけです。
睡眠の質とマットレス
お使いのマットレスが自分に合っていないと、寝心地や睡眠の質が下がる原因となってしまいます。
睡眠中、常に全身の体重を預けているマットレスは睡眠をするうえで最も重要な寝具です。
自分に適した寝心地や素材のマットレスを選ぶことは睡眠の質を高める重要な手段の1つ。
ひとたび選択を間違えてしまうと、背中や腰に不調を起こしてしまったり眠りが浅くなってしまったりするものです。
睡眠の質とマットレスの関係性は高いといえるでしょう。
不眠の原因
睡眠の質を高めるために、眠れない原因を押さえておきましょう。
眠れない原因としては以下の4つが考えられます。
- 精神的疲労
- ブルーライト
- 食事の時間
- マットレス
精神的疲労
メンタルなどの精神面に負担が溜まると、自律神経の乱れを引き起こす原因となります。
自律神経の乱れが起こると、本来、睡眠時に優位に働くはずの副交感神経が機能しなくなる事態を誘発しかねません。
副交感神経が優位にならなくなるということは、交感神経が優位になることを意味します。
交感神経は活動する時に優位となるため、脳内も活動状態と同じような状況となり睡眠が浅くなってしまうのです。
ブルーライト
ブルーライトには覚醒効果があり、寝る直前までスマホやパソコンを使用して大量のブルーライトを浴び続けていると、いざ寝ようとした時に眠れなくなります。
また、ブルーライトは睡眠ホルモンであるメラトニンの生成を妨げる原因にも。
メラトニンは睡眠の質を維持する上で重要なホルモンであると同時に、体内リズムも整えてくれています。
不眠でお悩みの方は入眠前のブルーライト制限を行うなどしてメラトニンの低下は避けた方がよいでしょう。
食事の時間
食事をすると胃や腸が消化活動を行うため活発になります。
体内が活発な状態になると、肉体の疲労回復ができなくなり体は休まりません。
消化には3時間は必要ですので、就寝の3時間前になったら食事をしないようにしましょう。
マットレス
睡眠時の環境も不眠の原因になりかねません。
お使いの寝具が体に合っていないと寝付きが悪くなったり眠りが浅くなる可能性があります。
そのような時は、自分の体に合ったマットレスに変えてみると寝付きが良くなるので試してみると良いでしょう。
睡眠の質が低下すると?
睡眠の質を低下させてしまうと、私たちの体は多くの悪影響を受けてしまいます。
体が受ける影響について、以下の5つを解説していきます。
- 脳機能の著しい低下
- メンタルの不調
- 免疫力の低下
- 体重の増加
- 病気のリスク
脳機能の著しい低下
睡眠で脳の疲労がしっかりと取り除かれていないと、脳機能が著しく低下してしまうでしょう。
低下する脳機能は、主に集中力や判断力、記憶力。
これらが低下してしまうと、仕事に支障をきたしてしまうばかりか日常生活でも些細な失敗が増えてしまい、取り返しの付かない事態を招きかねません。
やる気の低下も併発してしまうので、さらに注意が必要です。
メンタルの不調
昔から、よく嫌なことがあったら寝て忘れろと言われてきました。
この考えには一理あって、しっかりとした睡眠が取れていると心もスッキリします。
睡眠の質が低下していた場合、睡眠時に除去されるはずのストレスホルモンのコルチゾールが除去されません。
コルチゾールが溜まった状態が続くと脳が萎縮したり、精神疾患の原因となってしまうのです。
睡眠の質は下げないようにして、その日に受けたストレスはその日の睡眠で解消できるようにしましょう。
免疫力の低下
睡眠の役割の1つとして細胞の修復があります。
細胞の修復には、ホルモン分泌が必須。
睡眠の質が低下することでホルモン分泌がされず細胞の修復が行われないため、免疫力が下がってしまうのです。
体重の増加
睡眠の質が低いということは、体は交感神経が優位になり活動的になっていることを意味します。
体が活動モードになると、その分エネルギーも必要とされ必然的に食べ物を求めてしまう流れに。
また、食への欲求が高まる「グレリン」の分泌が増えることも認められているため、知らぬ間につい食べ過ぎてしまうシーンが増えてしまうでしょう。
カロリー消費量は増えていないのに、過食してしまうという悪循環により、体重が増加してしまうのです。
病気のリスク
睡眠の質が低下すると、病気のリスクも高まります。
質の良い睡眠をとれている人と比べると、高血圧や糖尿病、がんの疾病率が高くなる傾向となっています。
また、脳機能の著しい低下によりメンタル疾患につながる可能性も。
気分の落ち込みや体調が悪いといった初期症状がある場合は、速やかに睡眠の質を改善した方がよいでしょう。
睡眠の質を改善するコツ
睡眠の質を改善するコツについて解説していきます。
大前提として、夕方の行動が睡眠の質に直結しているということを押さえておいてください。
睡眠の直前まで運動などの活動的な行動をとっていると、睡眠に重要な副交感神経が優位にならないため注意しましょう。
その上で、睡眠の質を改善するコツは以下の通りです。
- 食事のタイミング
- 寝る前の飲み物
- 入浴の一工夫
- 音楽の活用
- 栄養素の取り方
食事のタイミング
消化には3時間もの時間を要します。
このため、就寝前に食事をすると消化活動という活動的な状態での入眠となってしまい睡眠の質を下げかねません。
少なくとも就寝の3時間前には食事を済ませるようにしましょう。
寝る前の飲み物
寝る前に温かい飲み物を飲むと入眠がスムーズになります。
睡眠に入るときには体温が低下していくので、いったん温かい飲み物を飲んで体温を上げると体温低下の後押しとなってくれるでしょう。
ただし、カフェインが含まれている飲み物を選んでしまうと逆に興奮状態になります。
白湯やしょうが湯はリラックス効果も得られるためオススメです。
入浴の一工夫
入浴時のお湯の温度に一工夫加えるだけで睡眠の質を改善できます。
睡眠の質を改善するのに適当な温度は38度前後。
ぬるいお湯に20分程度じっくりと浸かり体をゆっくりと温めていきましょう。
適度にリラックスできるため、就寝時に良い感じの眠気を誘発してくれます。
音楽の活用
音楽の中には、副交感神経を高めてくれる種類のものがあります。
自然音や緩やかなクラシック系ミュージックは、脳をリラックスさせてくれる効果が認められています。
寝る前に聴いてみると興奮して眠れない状態も落ち着かせてくれるでしょう。
栄養素の取り方
食事中の栄養素にも気を配ることで睡眠の質の改善を狙えます。
朝食と夕食にとる栄養素を、目的に応じて変えてみるといいでしょう。
朝食では昼に活動するための栄養素を、夕食では就寝時の細胞修復のための材料となるタンパク質を意識して摂取するようにします。
このほか、タンパク質は睡眠にとって重要なセロトニンにも変換されるため、睡眠の質を改善を目指す上で摂らないわけにはいきません。
マットレスで睡眠の質を高める方法
睡眠時に常に全体重をあずけているマットレス。
マットレスが睡眠の質に深く関わっていることは、ご理解いただけていると思います。
ここからは、マットレスで睡眠の質を高めるために注意する点について以下の2点から解説していきます。
- 容易な寝返りが可能
- 適正な湿度の維持
容易な寝返りが可能
睡眠の質を高めるには、まずストレスなく寝返りができるかが肝です。
自然な寝返りをすることは質の高い睡眠には必須。
マットレスの硬さが柔らかい場合は、寝返りが打ちづらいため睡眠の質が下がる可能性があります。
寝返りを打てなかったことで、起きた時にストレスを感じていることもあるので、寝返りが打てる適度な硬さのマットレスを選びましょう。
適正な湿度の維持
マットレスは素材や厚さなどにより、通気性が悪いものも存在します。
寝汗をたっぷりと吸水した状態のマットレスに寝るとジトジトしているため、睡眠の質を低下させてしまうでしょう。
湿気をため込まない快適な湿度を保ってくれるマットレスを選ぶことで、快適な睡眠が得られます。
軽めでこまめにお手入れしやすいマットレスを選ぶのも、マットレス内の湿気を取り除く観点からもオススメです。
湿度が高い状態のマットレスは素材自体の強度もすぐに悪くなるので、通気性の良いマットレス選びは重要といえるでしょう。
オススメ快眠グッズ
睡眠の質を高めるための手段として、マットレスの重要性について解説してきました。
さらに睡眠の質を高めたい方に快眠オススメグッズを紹介していきます。
睡眠の質を高めるには、「マットレスをはじめとした寝具類」と「睡眠環境改善グッズ」の2つのアプローチがあります。
ここからは、一般的に快眠グッズと定義される睡眠改善グッズがどんなものかについて解説していきます。
睡眠の質を高めてくれる快眠グッズには、主に以下の5つがあります。
- アイマスク
- パジャマ
- 枕
- 耳栓
- アロマ
アイマスク
睡眠時にアイマスクで目の周りを温めると血行が改善します。
自然と涙の量も増えるので、目が乾きやすいという方への効果は抜群。
普段パソコン作業が多く目が疲れやすい方やコンタクトを使用している方にもオススメです。
パジャマ
パジャマにより寝るときの心地よさを高めることもできます。
例えばシルクで作られたパジャマなどは肌ざわりが良く、快適に眠れるようになります。
摩擦が下がることで、着用感もなくなり自然な眠りのよさを実現できるでしょう。
枕
枕が合っていないと、睡眠の質が下がっている可能性もあります。
睡眠により首や肩にコリが残っている場合は、枕の大きさや硬さを変えてみると症状が改善して睡眠の質が高まるかもしれません。
ただし、高さの選び方を間違えると肩や首のコリを悪化させてしまうかもしれないので注意しましょう。
耳栓
寝る時の音が気になって寝れないという方には、耳栓の使用がオススメです。
耳栓により無音状態とすることで、入眠時の寝付きが良くなり快眠につながります。
商品によっては、着用していても着けていないようなナチュラルな着け心地のものもあるので、ぜひ探してみてください。
アロマ
アロマには心を落ち着かせてくれる効果があります。
ベッドに入っても寝付けないときは、アロマを焚いてリラックスしてみると良いでしょう。
いろいろな香りがありますので、ご自分の好みに合ったアロマを見つけてみてもいいかもしれません。
まとめ
この記事では、睡眠の質とマットレスの関係や不眠の原因、解消法などについて紹介してきました。
マットレスは睡眠の質を決定付ける重要な要因の1つということが、ご理解いただけたと思います。
ご自身の不眠の原因を解明し、記事で紹介した解消法を実践いただくことで睡眠の質は高まっていきます。
どうしても自分に合った不眠の原因が見当たらないという方でも、快眠グッズを試してみると良いでしょう。
個人差があるため一人一人の改善策は異なるため、意外な方法が効果を発揮してあっさりと眠れるようになるかもしれません。
一人でも多くの方が、睡眠の質を改善されることを心より願っています。