夜中に目が覚めてしまうと悩んでいませんか。夜中に目が覚めると疲れが取れなくなるので、つらいですよね。
この記事では夜中に目が覚める原因や予防する方法、また目が覚めてしまった時に再度眠りにつくための対処法について紹介していきます。
疲れを明日に残さなくできるので、夜中に目が覚めるという人はぜひ参考にしてください。
夜中に目が覚める原因
夜中に目が覚めてしまう原因は、いくつかあります。ここでは考えられる原因を紹介していきます。
ストレス
仕事などで強いストレスがあると、夜中に目が覚める可能性が高いでしょう。
通常眠っている時は副交感神経という自律神経が活発に動いています。副交感神経はリラックスしている時にスイッチする神経ですので、寝ている時に活発であればぐっすりと眠れます。
しかし、強いストレスがあると、緊張している時に優位になる交感神経が活発化。すると、眠っていても脳は緊張状態にあるので、ちょっとした物音などでも目が覚めてしまいます。
強いストレスを感じている人は、緊張をほぐすように努めてみてください。
ケガや病気
ケガや病気の時は、夜中でも目が覚めやすいです。
たとえば、ケガで体に痛みがあれば、その痛みによって目が覚めてしまうでしょう。体を固定していれば、リラックスできないので目覚めやすくなります。
また、風邪や病気の症状によっても目が覚めてしまいます。たとえば、頭痛や高熱、体の違和感など。どれも睡眠トラブルの原因です。
つまり、夜中に目が覚めずにぐっすりと眠るためには、健康であることが必要ということでしょう。
精神疾患
うつ病などの精神疾患の人は、夜中に目が覚めてしまう場合が多いです。
うつ病などの精神疾患を患うと、セロトニンなどの神経を正常に保つために必要な神経伝達物質のバランスが崩れます。その結果、夜中に目が覚めるなどの睡眠トラブルを招きやすいと考えられるでしょう。
うつ病と不眠症は同時に併発しやすい症状ですので、不眠で悩んでいる場合は、主治医に相談するのがおすすめです。
また、うつ病などのために飲む薬の副作用で、睡眠トラブルを起こしてしまうことも考えられます。その場合も、他の薬を試せないか、相談してみてください。
生活リズムの急激な変化
夜勤や海外旅行などで生活リズムを変化させているという人は、夜中に目が覚める可能性があります。
人間には体内時計が備わっていて、約25時間周期である程度規則正しく動いています。生活習慣が乱れていると狂ってしまいますが、生活リズムを急激に変化させても対応できません。
今まで夜の時間帯に活動していた人の場合、夜寝ついても脳がまだ日中と判断して深い眠りにつけずに起きてしまいます。
ライフスタイルが一定でない人の場合、夜はしっかりと対策をしてから寝付くことが大切です。後章で「夜中に目が覚めるのを予防する方法」を紹介しているので、参考にしてください。
アルコールやカフェインの摂取
寝る前にアルコールやカフェインを摂取してしまうと、夜中に覚醒しやすくなるといえるでしょう。
カフェインの覚醒作用は広く知られていますが、アルコールにも備わっています。アルコールを飲むと寝つきやすくなるので、寝酒をしている人もいるでしょう。しかし、お酒を飲むと夜中に目が覚めやすくなるので、控えるようにしてください。
カフェインに関しても注意が必要です。カフェインの覚醒作用は4時間程度続くといわれているので、夕方以降のコーヒーや夕食のお茶などは控えなければなりません。特にお茶はご飯と一緒に飲むことが考えられるので、カフェインレスのものを準備するようにしましょう。
女性ホルモン
女性特有のものとしては、ホルモンバランスが夜中に目覚めさせている可能性があります。
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンがあり、生理などによってそれぞれが増減しています。この女性ホルモンの内、眠りを妨げるのがプロゲステロン。プロゲステロンはイライラや眠気を誘うなど、活動量を下げるホルモンです。排卵日から月経開始前までの期間に多く分泌されるので、この時期はよく眠れるという人もいます。
一方で、体温を上げる作用もあるため、体内時計が狂って眠りの邪魔になってしまうことも。個人差がありますが、生理の周期で眠りの質が変わるという人は、女性ホルモンが影響していると考えられるでしょう。
加齢
加齢によっても、夜中に目が覚めやすくなります。
加齢によって体内時計が少しずつ変化していくので、生体機能のリズムにもズレを生じさせます。また、深い眠りであるノンレム睡眠の時間が減り、浅い眠りであるレム睡眠の時間が増えることも原因。これら加齢による変化によって、夜中に目が覚めることが多くなると考えられるでしょう。
夜中に目が覚めるのを予防する方法
夜中に目が覚めてしまうのを予防する方法がいくつかあります。ここでは有効な方法を4つ紹介するので、夜中の目覚めに悩んでいる人は参考にしてください。
定期的な運動
朝までぐっすりと眠るには、定期的な運動が有効です。
浅い眠りのために起きてしまっている人の場合、脳や体が疲れていないことが考えられます。そのため、脳や体を疲れさせるためにも、定期的な運動が効果的。また、運動にはストレスを解消する作用もあるので、ストレスを感じている人にもおすすめです。
効果的な運動としては、ウォーキングやランニング、スイミングなどの有酸素運動。日中にすることで、疲労感によって深い眠りに入りやすくなります。特に夕方であれば上がった体温が下がっていくので、寝つきもよくなります。
一方で、寝る前の筋トレなどは逆効果ですので、やらないでください。筋トレをすると興奮状態に活発になる交感神経が優位になります。その結果、寝つきが悪くなったり夜中に起きやすくなったりします。
寝室の環境改善
寝室の環境を変えてみるのも、夜中の目覚めに有効かもしれません。
たとえば、赤やオレンジなどの暖色系の寝室の場合、青などの寒色系に変えてみるのがおすすめです。暖色系は交感神経に作用する色ですので、十分にリラックスできずに寝ている可能性があります。その結果として、夜中の目覚めにつながっていることも考えられるでしょう。まずは、心を落ち着かせる効果がある寒色系の寝具などを揃えてみてください。
他にも、温度や湿度も適切に保つことが必要です。温度であれば20度前後で、湿度は50%前後が最適です。夏や冬の時期は最適な環境を保てないので、エアコンなどで調整するようにしましょう。
規則正しい生活
規則正しい生活をすると、夜中に目が覚めにくくなります。
人間の体には体内時計が備わっているので、規則正しく生活することで決まった時間に寝起きがしやすくなります。ただ、お昼までダラダラと寝たり夜遅くまで起きたりする生活は、体内のリズムが乱れる原因。そうすると、夜中に目が覚めやすくなってしまいます。
特に重要なのが、朝にしっかりと目を覚まして太陽の光を浴びること。太陽の光を浴びることで、夜になると眠りを促すメラトニンの分泌が促進されます。すると、深い眠りに入りやすくなるので、夜の目覚めリスクも低減させられるでしょう。
食生活の見直し
眠りと食生活にはあまり関係がないように感じるかもしれませんが、眠りには重要な要素です。
たとえば、
寝る少し前に食べ物を食べると消化器官が働くので、脳は十分に寝る態勢に入れません。
すると、眠りが浅くなるので、夜にちょっとしたことでも目を覚ましやすくなります。あるいは、夕食に消化に悪いものばかりをたくさん食べるのも同様に、消化器官が働くのでおすすめできません。
ほかにも、お酒やカフェインを含んだ食べ物、辛いものなども睡眠を妨げてしまいます。このような食事をしてしまっているという人は、食生活の見直しをしてみてください。夜は消化器官もしっかりと休ませることで、夜中の睡眠を守れるようになります。
再度眠りにつくための対処法
夜中にぐっすりと眠れるように対策を取っても、起きてしまうこともあるでしょう。その際、再度すぐに眠りにつければ、健康的な生活を送りやすくなります。
そこでここでは、すぐに眠りにつくための対処法について紹介していきます。
考えすぎの抑制
夜目が覚めてしまった時は、できるだけ考え事をしないようにしましょう。
夜は幸せホルモンであるセロトニンの分泌量が減るので、精神を安定させる機能が低下します。すると、ネガティブなことを考えやすくなって、心配事や不安なことを考えすぎてしまいます。その結果、興奮時に活発化する交感神経が活発化。再び眠るのが難しくなります。
夜は精神状態が不安定化しやすいので、できるだけ考え事をしないようにしてください。
5感の刺激
5感は自律神経をコントロールするのに有効ですので、嗅覚や聴覚、視覚などを刺激するとよいでしょう。
たとえば、ラベンダーなどリラックス作用があるアロマを焚くと落ち着けるので、夜中に目が覚めても再度眠りやすくなります。あるいは、ヒーリングミュージックを流すのもおすすめです。ただし、眠った後もずっと流れていると睡眠の妨げになるので、タイマーを設定しておくようにしましょう。
ほかにも、間接照明で部屋を優しく照らすのも有効です。実は、真っ暗な部屋では交感神経が活発化するので、眠りにはよくありません。そのため、柔らかい雰囲気を作れる間接照明であれば、リラックス空間を作れます。夜中におすすめの方法といえるでしょう。
温かいものの飲用
夜中に目が覚めてしまった場合は、温かいものを飲むのがおすすめです。
温かいものを飲むと、硬くなった筋肉をほぐす効果があります。ここでポイントになるのが、自律神経。実は筋肉がほぐれると、優位になるのが副交感神経です。副交感神経にはリラックスさせる作用があるので、夜中に温かい飲み物を飲むともう一度眠りやすくなるでしょう。
注意点は、決してカフェインを含んだものを飲まないこと。カフェインを摂取してしまうと、余計に眠れなくなってしまいます。おすすめはカモミールティーなどのハーブティー。リラックス効果があるハーブティーを温めて飲むことで、より一層眠りやすくなるでしょう。
リラクゼーション法の取り入れ
リラクゼーション法とは、意図的に緊張させた筋肉などを脱力させることでリラックス状態に導く方法のことです。心を落ち着かせて、再度眠りにつきたい時に有効です。
リラクゼーション法にはいくつかあり、グッと手に力を入れてから脱力する方法や腹式呼吸によるものなどさまざま。どれも心身の緊張を緩和する効果があるので、自律神経を整えやすくなります。
リラクゼーション法はベッドなどに横になりながらできるので、ほかの対処法と併用するとより効果的です。
夜中のトイレの照度低下
夜中のトイレでは、照明を抑えるとよいでしょう。
トイレのちょっとした時間とはいえ、明るい光が目に入ってくると脳は覚醒してしまいます。すると、お布団に入っても寝つけにくくなります。同様に、トイレに行くまでの廊下も明るくしすぎるのもよくありません。
そのため、トイレに行くまでは懐中電灯などを使うとよいでしょう。トイレも明るい照明を使うのではなく、少し照度が低いものに取り換えてみてください。
強い光を抑えることで、トイレなどで目を覚ましてももう一度眠りやすくなります。
スマホを見ない
夜中に目を覚ました時、スマホを見る人もいるでしょう。しかし、スマホを見ると寝つきが悪くなってしまうので、翌朝まで我慢するようにしてください。
スマホの光には、ブルーライトという強力な光が含まれています。この光は強力なエネルギーがあり刺激が強いので、目に入ることで脳が朝になったと錯覚して眠りを妨げる原因に。また、スマホにはさまざまな情報が詰まっているので、ダラダラと触ってしまうリスクもあります。
起きてもスマホが気にならないように、手の届かない場所に置くようにしましょう。また、少しでも起きるリスクを減らしたいという人は、夜中は着信音もならないようにするのがおすすめです。
まとめ
夜中に目が覚めてしまう原因は、ストレスや病気、生活リズムの急激な変化などがあります。原因に合わせた予防方法を取り入れれば、夜中に起きることなくぐっすりと朝まで眠れるでしょう。
仮に起きてしまっても、スッと眠る方法もあります。この記事では再度眠りにつくための対処法も紹介しましたので、寝つけずに困っている人は参考にしてください。