「ポケットコイルマットレスを買おうと思うけど、たくさん種類があってよくわからない…」
「口コミを見ているだけでは、自分に合うマットレスかどうかわからない…」
「ポケットコイルマットレスと他のマットレスとの違いって何?」
本記事ではこれらのお悩みにお応えします。
睡眠の質を大きく左右する マットレス。
睡眠の質をよくしたいから、マットレスを買い替えたいという人もいるでしょう。
メーカーや種類によっても変わるので、マットレス選びって難しいですよね。
マットレスの中でも比較的人気があるのがポケットコイルマットレスです。
そこで、ここからポケットコイルマットレスの寝心地や硬さ、他のマットレスとの違いなどについて解説していきますから、参考にしてください。
ポケットコイルマットレスとは?
ポケットコイルマットレスとは、マットレス内部にコイルと呼ばれるバネが内蔵されているマットレスのこと。
マットレスにバネの力が加わる点が大きな特徴。
マットレス内部の構造は3層になっており肌に触れる面から、以下のように分けられます。
・カバー層
・詰め物層
・コイル層
カバー層は、マットレスの外側の部分で、主に生地として使われるのはポリエステル。
詰め物層とは中間層にあたり、綿やウレタンフォームなどが用いられます。
コイル層とは、バネが敷き詰められている部分のこと。
ポケットコイルマットレスを含め、コイルが内蔵されているマットレスにおいて、寝心地を左右する場所になります。
ポケットコイルマットレスは、コイルが一つ一つ不織布に包まれ、独立しているのが特徴。
それぞれのコイルが独立した動きをし、体を面でなく「点」で支えてくれるため寝姿勢が整いやすく、ソフトな寝心地を得やすいです。
また、コイルが独立していることによって、振動が伝わりにくいのもメリットですが、耐久性がやや弱い点がデメリット。
よって定期的にマットレスの上下を替えるなどのメンテナンスが必要になります。
ベッドマットレスの種類
ベッドマットレスは、素材別に大きく以下の4つに分けることができます。
・スプリング素材マットレス
・ウレタン素材マットレス
・ファイバー素材マットレス
・ラテックス素材マットレス
スプリング素材マットレス
スプリング素材のマットレスには、ポケットコイルマットレスの他に以下の2種類あります。
・ボンネルコイルマットレス
・高密度スプリングマットレス
ポケットコイルマットレスは、バネが1つ1つ独立して配置されている のが特徴。
対してボンネルコイルマットレスはコイル同士が1つ1つ鉄線で連結している構造になっています。
高密度スプリングマットレスは、コイルの1列ごとに一つのバネで作られているのが特徴。
ポケットコイルマットレスとボンネルコイルマットレスは数多くのメーカーで作られています。
しかし、日本で高密度スプリングマットレスの製造・販売はフランスベッドのみが許されています。
高密度スプリングマットレスの特徴は以下の2点。
・ポケットコイルマットレスやボンネルコイルマットレスと比べて耐久性が高い
・通気性がよくマットレス内部に湿気がたまりにくい
なお、フランスベッドのショールームは首都圏を中心に、全国で16店舗あります。
ウレタン素材マットレス
ウレタン素材マットレスとは、ウレタンというプラスチック発泡体を使って作られたマットレスのことです。
例えば、スポンジや断熱材などにウレタンが使われており、私たちの生活に密接にかかわる素材の一つ。
ウレタンマットレスは、以下の2つに分けられます。
・高反発ウレタンマットレス
・低反発ウレタンマットレス
高反発ウレタンマットレス
耐久性が高く、寝返りをしやすい のが特徴。
また体圧分散性に優れているため、寝ている間に肩や腰の痛みを感じにくいメリットがあります。
しかし通気性の悪さがデメリットであり、ダニが発生しやすく、管理の手間が増えがちな点がデメリットです。
低反発ウレタンマットレス
柔らかく、体に優しくフィットしやすい のが特徴。
他のマットレスと比べて比較的安く手に入れやすく、気持ちよく寝られるのがメリット。
対して、デメリットが以下の2点。
・通気性が悪い
・腰が沈み込みやすいため、腰痛になりやすい
体にフィットして通気性が悪いため、夏は暑さを感じやすいでしょう。
しかし、冬の時期は体全体を包み込んでくれるので暖かさを感じやすいです。
ファイバー素材マットレス
ファイバー素材のマットレスは、ポリエチレンやポリエステルを細いチューブ状にして、絡ませて作られます。
よって、通気性の面では他のマットレスと比べて群を抜く のが特徴。
水洗いできるので、汚れが気になったら自宅で丸洗いすることが可能。
通気性がいいので夏は快適に寝やすいですが、冬は寒さを感じやすい点がデメリット。
また熱に弱いため、電気毛布や布団乾燥機を使うと耐用年数が短くなるケースもあります。
私はファイバー素材のマットレスを使用しておりますが、部屋の温度や毛布を有効に使うことで、快適に寝られてます。
ラテックス素材
ラテックス素材のマットレスは、ゴムの木から抽出される液体を使って作られます。
メリットは以下の2点。
・天然のゴム素材なのでダニを寄せ付けにくい
・体圧分散性が高く耐久性に優れている
しかし通気性が悪いため、メンテナンスを怠るとカビが発生するケースがあります。
ボンネルコイルマットレスとの違い
ポケットコイルマットレスとボンネルコイルマットレスの違いについて解説します。
大きな違いは以下の2点。
・寝心地の違い
・振動の伝わりやすさの違い
寝心地の違い
ボンネルコイルマットレスは、コイルが連結しているのが特徴。
よって、寝た時に体を細かな「点」でなく、大きな「面」で支えるので敷布団に似た硬い寝心地を感じやすいです。
硬さを感じやすい点で、柔らかさを感じやすいポケットマットレスとの違いがあります。
コイルが連結していることで、耐久性が高くなる点もメリット。
よってポケットコイルマットレスに比べて、耐用年数が長くなりやすいです。
硬さの違い
前述で紹介したように、ポケットコイルマットレスは柔らかくて体にフィットしやすいのが特徴です。
一方ボンネルコイルマットレスは、 硬めの寝心地なので、寝返りをうちやすいのが特徴。
コイルが連結することで、高い耐久性と硬めの寝心地を実現。
一方、ポケットコイルマットレスは柔らかめの寝心地なので、耐久性が弱くなりやすいです。
また、ボンネルコイルマットレスは使用するコイルの数が少ない分、一般に安く販売されているケースが多いです。
対して、ポケットコイルマットレスは使われるコイルの数が多いため、割高になりがち。
振動の伝わりやすさの違い
ボンネルコイルマットレスはコイルが連結しているため、一箇所の揺れが全体に影響しやすいデメリット があります。
振動しにくいポケットマットレスと違う点であり、二人で寝る場合はあまり向いていません。
寝返りを打った時の振動が相手に伝わりやすく、相手を起こしてしまいやすいからです。
向いてる人
ポケットコイルマットレスが向いているのは以下の人。
・二人で寝る人
・体重の軽い人
・腰痛のある人
二人で寝る人
前述で紹介したように、ポケットコイルマットレスはコイルが独立しているため、振動が加わっても周囲に伝わりにくいです。
また、ベッド特有のギシギシという音もしにくいので、二人で使いたい人に向いています。
寝返りをしても隣の人に振動が伝わりにくいので、安心して寝られるでしょう。
体重の軽い人
また、体重の軽い人にも向いています。
体圧分散性があり、腰や肩などにかかる負荷を分散してくれるためです。
体重が軽い人が寝ると、体に合わせてマットレスがフィットしてくれるので、効果を感じやすいでしょう。
また、柔らかめの寝心地が好きな人にも向いています。
腰痛のある人
体圧分散性に優れるため、腰にかかる負荷を軽くしてくれます。
よって、朝起きた時に腰の痛みを感じにくいでしょう。
体圧分散性のないマットレスの場合、腰などの出っ張っている部分に圧力がかかって血流が悪くなりがち。
すると、腰痛の原因になるケースがあります。
理想的な寝姿勢をキープしやすいため、体に負担がかかりにくい点もメリット。
お手入れ方法
ポケットコイルマットレスは通気性が悪いため、しっかりお手入れをすると長持ちしやすいです。
ここから、具体的なお手入れの方法をお伝えします。
・布団をめくる
・シーツを洗う
・壁に立てかける
・ベッドパッドの洗濯
・向きを変える
布団をめくる
毎朝、起きたら布団をめくる ようにすると効果的。
かけ布団とシーツには、寝てる間にかいた汗によって湿気が含まれているからです。
人は、一晩で350mlもの汗をかくと言われるので、少しでも湿気をとってあげるといいでしょう。
シーツを洗う
シーツは汗などによって、見た目以上に汚れているケースがあります。
よってそのまま使い続けると、マットレスに湿気がうつりやすくなったりダニの餌となったりするケースがあります。
よって、1週間に1回から2回くらい洗うと効果的。
特に夏場などシーツが汚れやすい季節 は、もっと頻繁に交換してもいいでしょう。
壁に立てかける
2ヶ月から3ヶ月に1回くらいの頻度で、壁に立てかけて陰干し してあげると効果的です。
マットレスの底面にも湿気が溜まりやすいためです。
壁に立てかけることで、湿気を逃すことができるので、カビ予防となります。
ポケットコイルマットレスは通気性の悪い点がデメリットなので、梅雨の時期はマメに陰干しすると効果的。
壁に立てかける以外に、マットレスの片面を上げて、扇風機などで風を当てる方法でも大丈夫です。
ベッドパッドの洗濯
ベッドパッドを長期間使い続けると、湿気を含んだり汚れたりする原因となります。
よって、定期的に洗濯してあげると効果的。
2ヶ月から3ヶ月に一度くらいのペースで交換 するといいでしょう。
汚れや湿気からマットレスを守れるので、ベッドパッドを使っていない人は購入を検討してもいいでしょう。
向きを変える
ポケットコイルマットレスを同じ向きで使い続けると、ヘタリやすくなります。
ポケットコイルマットレスは、耐久性が弱くなりがちな点がデメリットです。
だから、半年に1回くらいのペースでマットレスの前後を交換する と長持ちしやすいです。
全面利用できるマットレスの場合、表と裏をひっくり返すとなおいいでしょう。
ただし、ポケットコイルマットレスは重いものが多いため、作業するときは無理せずに二入以上で行うほうが安全です。
買い替えのタイミング
マットレスの寿命は一般に、5年から8年くらいだと言われます。
スプリングコイルマットレスの場合、使用状況やメンテナンスにもよりますが約10年くらいなので、比較的長持ちしやすいです。
長持ちしやすいからといって、寿命を迎えたマットレスをいつまでも使い続けるのは体に良くありません。
ここから、マットレスの寿命を見極めるポイントをお伝えします。
コイルが背中に当たる感じ
寝ている時に、背中にコイルが当たる感触 があったら、マットレスを買い換えた方がいいです。
コイルが当たる感じがあるということは、中の詰め物が経年によって劣化している証拠。
すると、肩や腰など体の重い部分がマットレスに沈み込みやすくなります。
寝姿勢が悪くなって、背中の痛みや体調不良などを引き起こす原因となる場合があります。
寝ている時の姿勢は睡眠の質に大きく関係するので、気をつけてくださいね。
コイルから軋む音
寝ている時に、マットレスからギシギシと音が鳴ってきた場合 、交換した方がいいです。
コイルスプリングマットレスとは本来、振動が伝わりにくく、軋み音がしにくいもの。
しかし、ギシギシ音がするということは、長年使い続けてきたことによって寿命を迎えたことを表します。
寝てる間に音が鳴ると気になってしまい、睡眠の質が下がる可能性があります。
なるべく早く購入するといいでしょう。
まとめ
ポケットコイルマットレスの特徴や、他のマットレスとの違いについて紹介してきました。
ポケットコイルマットレスとは、マットレスの内部にバネが配置されているもののこと。
体圧分散性に優れ、柔らかい寝心地を得やすい特徴があります。
しかし、通気性が悪いためマメにお手入れをすると長持ちしやすくなります。
ポケットコイルマットレスの性質上、腰痛持ちの人や二人で寝たい人に最適。
しかし、経年によって劣化した場合、交換するのが賢明。
目安として、コイルが背中に当たる感じがしたり音がしたりする場合です。
ポケットコイルマットレスの特徴を知った上で、購入を検討するといいでしょう。
マットレス選びの参考になれば幸いです。