敷布団と掛布団の最適なサイズはご存じですか?
「敷布団と掛布団について知りたい」
「敷布団と掛布団の最適なサイズが分からない」
「布団とマットレスの選び方に違いはあるの?」
そんな疑問を解決するために、敷布団と掛布団の最適なサイズやマットレスと布団の違いについて解説します。
布団やマットレスといった寝具の買い替えはシーンによって選び方も変わってきます。
記事を一読いただくことで敷布団と掛布団のサイズに詳しくなることはもちろん、マットレスとの違いも理解でき、寝具選びで間違えることがなくなるでしょう。
敷布団と掛布団
まずは敷布団と掛布団の特徴について押さえておきましょう。
寝具での使用用途として敷布団は床に敷く側、掛布団は体にかけて使うもの。
敷布団は床の硬さから体を守り、掛布団は寝ているときの寒さなどから体を守ってくれます。
また、どちらも形状は長方形をしており、サイズ規格は敷布団よりも掛布団の方が大きく設計されている傾向にあります。
布団選びにおいて最適なサイズ選定を行うことは大切ですが、素材にも気を付けておきたいところ。
サイズ選びの前段階として敷布団と掛布団それぞれの用途に合った素材を選ぶことも重要になってきます。
そこで、お使いのシーンに合った布団素材を選べるように、素材の特徴についてそれぞれ敷布団と掛布団に分けて解説していきます。
布団の素材
布団の素材は主に以下の5つに分類することができます。
- 羽毛
- 羊毛
- 木綿
- 化繊
- キャメル
これらの素材は保温性や重さ、肌ざわりなど特徴に違いがあります。
素材の特徴を押さえておくことで、ご自分のシーンに合った布団選びができるようになり、快適な睡眠が得られるでしょう。
それでは素材の特徴と布団との関係について一覧表にして解説します。
特徴 | 敷布団 | 掛布団 | |
羽毛 | ・保温性がよい
・他の布団に比べて軽い ・肌ざわり良好 ・値段の幅が広い |
・弾力性が弱いため敷布団には不向き | ・保温性、重量、肌ざわりの良さから掛布団に向いている |
羊毛 | ・保湿性がよい
・羽毛より重量感がある ・弾力性にややかける ・通気性に優れている ・値段が安価 |
・向いているが弾力性の観点からマットレスの上に使用するのがよい | ・羽毛が軽いと感じる人におすすめ
・通気性がよく、手入れが少なくてすむため向いている |
木綿 | ・重量感がある
・吸水性に優れている ・弾力がある ・天然のため肌によい |
・重量感、吸水性、弾力性がよいため向いている | ・重みがあることで血流を悪くするため不向き |
化繊 | ・安価で購入できる
・吸水性が悪い ・通気性が低い ・保温性が弱い |
・化繊の割合によっては弾力が悪いため腰痛にいたる可能性あり | ・保温とムレの観点から赤ちゃん用に使用するには不向き |
キャメル | ・保温性がよい
・通気性がよい ・弾力がある |
・弾力面から腰痛の改善に効果あり | ・敷布団として出回っているが掛布団としてはあまり見られない |
布団の素材によって掛布団に向いているのか、敷布団に合っているのかなどご理解いただけたと思います。
あまり意識して素材を見ていなかったという方は、素材の特徴を押さえた上で購入してみると快眠が得られることもあるかもしれません。
敷布団と掛布団ごとに、それぞれのシーンに応じた素材選びをしてみてはいかがでしょうか。
敷布団と掛布団のサイズ規格
敷布団と掛布団の素材についてご理解いただいたところで、さっそくサイズ規格を見ていきましょう。
国産の布団サイズの表現は、JIS規格によって規定されています。
しかし、JIS規格の表現ではMやWと表現されており、シングルやダブルなどとは表現していません。
寝具売り場で寝具を購入するときのサイズをご覧になってもわかるように、一般的な布団サイズの表現に合わせたサイズを紹介していきます。
一般的なサイズの規格は以下のとおりです。
参考までに縦の長さは全て同じ210cmなので記載を省略し、表中の数字は全て横幅となっています。
サイズ規格一覧表の単位は全てcmでお考えください。
シングル | セミダブル | ダブル | クイーン | キング | |
敷布団 | 100 | 120 | 140 | 160 | 180 |
掛布団 | 150 | 170 | 190 | 210 | 230 |
サイズ規格一覧表をご覧になっても分かるとおり、基本的には敷布団に対して掛布団が約50cm大きくなっているのが分かります。
しかし、あくまでも一般的なサイズ規格のため使用する人数などによってサイズをずらすなどの工夫も取り入れてみると良いでしょう。
敷布団と掛布団の最適なサイズ
敷布団と掛布団の最適なサイズについて解説していきます。
基本規格を目安として、お使いのシーンでどのようなサイズ変更をしていけば良いのかを人数面に焦点をあてて説明します。
最適な布団のサイズ選びで迷うシーンというのは、1人で寝るときよりも2人以上で寝るときになるのではないでしょうか。
また、2人以上でのサイズ選びを考えた場合、寝相や体格が大きく影響してくるためサイズ選びはさらに難しいものに。
そこで、2人で寝るときの掛布団の枚数についてメリットとデメリットを見ていきましょう。
ダブル以上の
サイズ1枚使用 |
メリット | ・2枚よりも幅が狭いためコンパクト
・1枚を共有することで2人の関係性が向上 ・安心感が得られやすい |
デメリット | ・くっついて寝るしか選択肢がない
・離れて寝れない ・寝相により偏りを生じ布団からはみ出る可能性あり |
|
シングル2枚使用 | メリット | ・もう1人の寝相による影響を受けない
・睡眠中に片方が布団から出ても起きる可能性が低い ・1人による布団の独占が起きない |
デメリット | ・横幅が2倍になるため場所が必要
・敷布団との組み合わせが難しい |
ダブル以上の1枚使用
ダブルサイズ以上の掛布団を使う場合、幅が削減され2人で寝るときに触れ合いが生まれることで関係性が向上します。
その反面、パートナーの寝相が悪かったり夜中にトイレに起きたりすると、布団に偏りが生じ目が覚めてしまうことも。
新婚さんやパートナーの寝相が良くて、寝るときも触れあっていたいといった方には向いているといえるでしょう。
シングル2枚使用
シングスサイズの掛布団を2枚使用すると、単純に横幅も2倍の3ⅿほどにもなってしまうため敷布団のサイズ次第では大幅にはみ出してしまいます。
また、シングルの掛布団2枚をセミダブルやダブルの敷布団で使用すると、かさばってしまう原因になりかねません。
そうなると、ベッド上で掛布団が密集した状態となり2重に掛布団を使用することに。
結果、夜中に目が覚めてしまうなどして睡眠の質が低下する流れになるでしょう。
シングルの掛布団を2枚使用する際は、ある程度のスペースが確保された状態での購入をおすすめします。
マットレスのサイズ
マットレスの基本的なサイズ規格ついては、以下の一覧表のとおりです。
セミシングル | シングル | セイミダブル | ダブル | クイーン | キング | |
幅 | 約80cm | 約97cm | 約120cm | 約140cm | 約160cm | 約180cm |
縦の長さは全てのサイズ共通で約195cmとなっています。
ただし、上のサイズ規格一覧表は国内メーカーのものを対象としており、海外で製造されたものは若干の違いがあるのでご注意ください。
マットレスの大別
マットレスは、シーンによって以下の3つに大別することができます。
- ベッドマットレス
- 機能性マットレス
- ウレタンマットレス
ベッドマットレス
ベッドマットレスは、文字どおりベッドフレーム上で使用するマットレス。
マットレス内部にスプリングコイルが使われているため、比較的厚みがあるものが多いです。
機能性マットレス
機能性マットレスは素材や弾力、肌ざわりなど寝心地を重視した多機能マットレス。
平均的な厚みは5cm未満が主流となっています。
技術開発も進み、厚みを抑えた状態で多くの機能性を兼ね備えた商品が多く販売されています。
ウレタンマットレス
マットレス内部にコイルが入っていない薄めタイプのウレタンマットレス。
敷布団の下に敷いて使用することを想定しており、三つ折り設計でマットレスなのに収納できるという利便性も兼ね備えています。
高反発や低反発といったウレタン素材によってお好みの弾力が選べるので部屋の床や布団との相性、体格等に合わせた商品セレクトができる点が評価できます。
マットレスとどう違うのか
敷布団とマットレスの違いは厚みのバリエーションです。
先ほど説明したようにマットレスにはさまざまな厚みのものがありました。
マットレスの厚みは全ての商品に表示されているため、購入の際にしっかりと選ぶことができます。
敷布団も素材によって厚みこそ違うものの、商品に具体的な厚みの表記はありません。
敷布団とマットレスでは厚みの種類だけでなく、商品表示の面でも違っているといえるでしょう。
そのほかにもマットレスと布団は特徴の違いからメリットやデメリットが異なります。
それぞれの違いについて、特徴などをもとにして解説していきます。
マットレス | 特徴 | ・厚みがあるため跳ね返る反発力が高い
・弾力があるものが多い ・耐久性がある |
メリット | ・体重の圧力を分散する効果が高い
・体への負担が少ない ・長期間使用できる |
|
デメリット | ・大きいため場所をとる
・通気性は良いものの重くてお手入れが困難 ・移動が大変 |
|
布団 | 特徴 | ・収納面に優れているため狭い部屋に適している
・弾力性が乏しいことからフローリングには不向き ・軽くてお手入れしやすい |
メリット | ・持ち運びが容易
・収納性が高い ・へたりの修復が可能 |
|
デメリット | ・通気性が悪い
・お手入れの頻度が増える ・弾力性と反発力が低い |
マットレス
マットレスは厚みのバリエーションがあるため、色んなシーンに取り入れることができる寝具です。
ベッドフレームから直敷きなど、厚みと素材に応じて使うシーンも選び放題。
ご自分の環境に合わせて多くの選択肢があるため、布団に比べて生活の中に取り入れやすいといえるでしょう。
布団
布団はマットレスに比べると使えるシーンが限られてくるという側面はあるものの、長所を活かして取り入れていきたいところ。
部屋のスペースに限りがあったりベッドフレームが置けない環境等、布団が向いているシーンも少なからず存在します。
自分の生活環境が布団の使用に向いているのかをしっかりと考え見定めた上で、サイズ選びに入っていくと良いでしょう。
サイズ選びのコツ
サイズを大きくして1枚にしようか、はたまたシングル2枚にしようかと選択が難しい掛布団。
そんなサイズ選定が難しい掛布団におけるサイズ選びのコツをご紹介します。
掛布団のサイズ選びで、シングルサイズを2枚使用すると決めた場合は問題ありません。
失敗しやすいのが大きいサイズ1枚を選択したケース。
掛布団を1枚にしようとした際、もしダブルサイズを検討しているようなら注意しましょう。
2人で掛布団を使用するときにダブルサイズを使用すると、幅が足りないということになってしまうからです。
ダブルといっても2人で使うとなると幅が足りません。
寝相も良いし2人がくっついたまま一晩中はなれることがない、という方には問題ありませんが、たいていの場合は難しいです。
幅が足りていないと寝返りすら打てないし、無意識のうちに小さな布団の取り合いになり睡眠の質の低下にもつながってしまうでしょう。
掛布団1枚での使用を検討している際は、少なくともクイーンサイズ以上を選ぶことをおすすめします。
まとめ
この記事では、敷布団と掛布団の最適なサイズとマットレスとの違いについて解説してきました。
寝具を購入する際、寝具の素材や機能性には目が向くものの、サイズに関してはあまり注目してこなかったのではないでしょうか。
サイズ選びは意識しないと敷布団がシングルだから掛布団もシングル、といったふうに概算でサイズ選びをしてしまいがちです。
そうしていざ使ってみると、使用環境との不一致によりイメージよりサイズが小さすぎたり大きすぎたりと違和感も出てきます。
サイズ選びで失敗しないためにも、記事で紹介した布団やマットレスの特徴を抑えつつ、皆様のシーンに合わせた適切なサイズ選びをしていきましょう。