みなさんしっかり寝れていますか。
- そういえば最近寝不足が続いている
- 頭痛で悩まされることが多くなった
- 寝不足と頭痛は関係あるのかな?
このように考えているあなた。
頭痛と寝不足はとても大きく関わっています。
この記事ではその寝不足から頭痛が起こる理由や、頭痛の種類、寝不足で起こる頭痛の対処法などを解説しています。
生活の質や生産性を著しく下げてしまうつらい頭痛とは早くオサラバして、いきいきとした毎日を過ごしましょう。
寝不足で頭痛はなぜ起こる?
まずは寝不足で頭痛が起こる理由をみてみましょう。
みなさんは毎日十分な睡眠をとることで、日々の疲れやストレスを解消・リセットしています。
「疲れていても一晩寝ればすっきり!」だれでも経験がありますよね。
そんな大事な役割を果たしている睡眠ですが、その時間を十分にとれないとしたらどうでしょう。
疲れやストレスをリセットできないままに朝を迎えることになります。
そのストレスが原因となって体は様々な不調を訴えます。
そのうちひとつが「頭痛」となって現れるというわけですね。
メカニズムは
- ストレスが筋肉を緊張状態にする
- 緊張状態の筋肉により血液の流れが悪くなる
- 血流の悪化で酸素不足・疲労物質の排出が妨げられる
このような流れで頭痛が起こります。
寝不足で起こる頭痛の種類
頭痛にはいくつか種類がありまして、寝不足で起こる頭痛はほとんどが「緊張型頭痛」とよばれるものです。
頭痛はその種類によって対処法が変わるので、自分の症状はどの頭痛なのか?確認しておいてください。
緊張型頭痛
寝不足による頭痛と言えば、緊張型頭痛。
大きくまとめるとストレスが原因となりますが、ストレスにも
- 身体的ストレス
- 精神的ストレス
があります。
長時間同じ姿勢をとっている、枕やマットレスが合っていないなどの身体的ストレス。
仕事や人間関係など、日々積み重なっていく精神的ストレス。
こういった原因に心当たりはありませんか。
痛みの特徴
頭全体が締めつけられるような、外側から圧迫されるような痛みが続きます。
ほぼ毎日起こったり、時々起こったりと頻度は人によって様々。
また肩こりや目の疲れを伴うこともあり、頭痛以外の不快症状でも悩んでいる人は多いかもしれません。
緊張型頭痛が起こりやすい人
- 女性(男性の1.5倍起こりやすい)
- 家族に緊張性頭痛の人がいる
緊張型頭痛は遺伝的要素が指摘されています。
どの遺伝子か特定はされていませんが、家族に頭痛持ちがいる人は注意です。
ほかにも枕が高すぎたり、スマホの使い過ぎ、うつむき姿勢が多いと原因のひとつとなるので注意しましょう。
対処法
ストレスが原因となって引き起こされる頭痛なので、まずはそのストレスを取り除くことが重要です。
首回りや体全体のストレッチ、軽い運動、目の疲れをとるアイマスクも効果的でしょう。
どうしても痛みがつらいときには、市販の鎮痛剤を利用しましょう。
寝不足以外で起こる頭痛
あなたの頭痛は本当に寝不足によるものでしょうか。
今頭痛が起きていてつらいあなた、もしかしたら原因は寝不足じゃないかもしれません。
一般的な頭痛の種類を紹介するので、寝不足以外にも原因がないかまずは確認してみましょう。
片頭痛
緊張性頭痛とは反対に、血管が拡張することで脈に合わせてズキズキとした痛みが発生するのがこの片頭痛です。
はっきりとした原因はわかっていませんが、ストレスのほかにも特定の食べ物が刺激となって発生することもあります。
また女性ホルモンが関わっている頭痛なので、女性のあなたは要注意。
痛みの特徴
頭の片側だけが痛むことが多いのでこの名前が付きました。おもにこめかみから目にかけて痛みが発生します。
発作的にひどい頭痛が起きて、数時間~数日痛みが続きます。
吐き気をともなったり、頭痛の最中に頭の位置を変えると痛みが悪化するなどかなりつらい症状が特徴。
片頭痛が起こりやすい人
片頭痛は原因がはっきりしていないので、だれにでも起こる可能性があります。
ただ傾向としては
- 20代から40代の女性
- 完ぺき主義で神経質な性格の人
がかかりやすいとも言われています。
対処法
症状がかなりつらい片頭痛。日ごろから規則正しい生活、ストレス解消を心がけましょう。
それでも片頭痛になってしまったら。
- 部屋を暗くしてとにかく寝る
- 痛む部分を冷やす
- カフェインをとる
このあたりが有効です。
群発頭痛
続いては群発頭痛です。
目のうしろの血管が拡張して、その周囲に炎症が生じることで起こると考えられています。
ただ片頭痛とおなじく、はっきりとした原因はわかっていません。
通常年に1~2回の周期で発生し、毎日ほぼ同じ時間に1~2時間、1か月くらい続きます。
痛みの特徴
- 片目の奥がはげしく痛む
- 1~2時間続くと自然になおる
- 目が充血したり、涙がでることもある
睡眠中や明け方に発生することが多いです。
紹介した3つの頭痛の中でもっとも痛みがひどく、目がえぐられるような感覚というからとてもつらいですね。
じっとしていられないほどなので、すぐに医療機関に相談しましょう。
群発頭痛が起こりやすい人
- 20~30代の男性
群発頭痛の有病率は、全人口の0.1%ていどと言われています。
対処法
片頭痛と同じく原因がはっきりしていないので、対処法も限られてしまいます。
まずは規則正しい生活をこころがけて、ストレスをため込まないことが重要。
それでも群発頭痛になってしまったら。
- 医療機関にいく
- 血管が拡張することは控える(アルコール、お風呂、運動など)
- 気圧の影響が大きい行動は控える(飛行機など)
とにかくすぐに医療機関に相談して、適切な処置をしてもらいましょう。
寝不足で起こる頭痛の対処法
ここまでであなたが悩まされている頭痛が寝不足によるものなのかそうでないのか、わかりましたか。
では寝不足による頭痛がひどい人のために、その対処法をくわしく紹介します。
寝不足による頭痛に悩まされないために予防しよう
寝不足で起こる頭痛はほとんどが「緊張型頭痛」であり、その原因はストレスである。ここまでは説明しました。
ここでは緊張型頭痛の対処法をもう少しくわしく紹介します。
寝不足による頭痛(緊張型頭痛)に悩まされないためにはまず、そのストレスを発生させないことが最大の予防策になります。
睡眠時の身体的ストレスを取り除く
睡眠時の身体的ストレスになるものとして
- 部屋の温度
- 騒音
- 部屋の明るさ
- 寝具の硬さ
- 枕の高さ
こういったものがあげられます。
これらのストレスを取り除くために、クーラーやアイマスク、自分に合った寝具を選ぶなど工夫してみましょう。
とくに枕は高すぎると首周りの筋肉に影響するので、頭痛の直接の原因になることもあります。
いちど枕専門のお店で相談してみるのもいいですね。
睡眠時の精神的ストレスを取り除く
こちらは睡眠時というよりも、日々の生活の中での精神的ストレスを取り除きましょう。
精神的ストレスになるものとして
- 不安や悩みなどの心理的な要因
- 人間関係や仕事のことなど社会的な要因
こういったものがメインです。心あたりありませんか。
自分ではなかなか気づかなくても、こういったストレスは日々積み重なっていきます。
緊張型頭痛はこのような精神的ストレスが大きな要因となってくるので、意識して自分をケアしてあげましょう。
睡眠時間を長く取る
寝不足で頭痛が起きているという自覚のあるあなた。
根本的な解決策は、やっぱり睡眠時間を長く取ることです。
理想の睡眠時間、知っていますか。
人によっても違いますが、一般的に6~8時間だと言われています。
あなたの睡眠時間はどうですか。
知らないうちに積み重なった睡眠不足が原因で、頭痛が起きているのかもしれません。
今よりも30分だけはやくベッドに横になってみましょう。
そのために、無駄に時間をとっているスマホやテレビの習慣を見直してみませんか。
昼寝を取り入れる
厚生労働省の「睡眠指針」には
- 睡眠不足を補うために短時間の昼寝は望ましい
- 眠気が生じた場合は30分以内の昼寝が効果的
とあります。
また仮眠には、睡眠不足解消のほかにもすごい効果がたくさん。
NASAの研究では、26分間の仮眠で認知能力が34%、注意力は54%も向上したという発表がありました。
積極的に取り入れたい習慣ですね。
姿勢に気をつける
寝ているときも起きているときも、姿勢に意識を向けてみましょう。
緊張型頭痛は、頭のうしろのほうの筋肉がこることで痛みにつながっています。
なので長い時間うつむき姿勢だったり猫背だったり、枕が高すぎたりする人は要注意。
スマホの使い過ぎも危険です。
姿勢は日々の習慣なので、知らないうちに危険度が増してしまいます。
心あたりのある人は、見直しましょう。
寝不足で頭痛が起こってしまったら
いくらストレスを溜めないように気を付けていても、ときには頭痛は起こってしまいます。
そしてその原因が寝不足であるなら、以下の対処法を試してみましょう。
緊張性頭痛はあたためる
緊張性頭痛は筋肉がこり固まることで起こるので、体を温めてみましょう。
カイロや温シップを使ったり、お風呂に入るのもいいでしょう。
とくに冬場は筋肉が収縮してしまいやすいので、意識して体を温めてください。
ただし片頭痛などの場合はあたためると逆効果なので注意が必要です。
ストレッチをして筋肉をほぐす
固まった筋肉をほぐす方法として、ストレッチも有効です。
とくに首回りや肩、頭を中心にマッサージ、ストレッチをして、コリをほぐしましょう。
頭痛に効果的なツボをおす
人間の体にたくさんあるツボを刺激することで、体の不調を和らげる効果が期待できます。
緊張性頭痛に効果的なツボはこちら。
ツボ | 場所 |
百会 | 両耳と鼻の延長線が交わるところ |
風池 | 耳の後ろの骨と後頭部のくぼみの中間 |
天柱 | 首の骨の両側、太い筋肉の外側にあるくぼみ |
完骨 | 耳の後ろの下側のくぼみ |
肩井 | 首のつけ根と肩の中間 |
気になった時にはいつでも、痛すぎないていどに刺激してみましょう。
1か所につき10秒くらい押すのが目安です。
鎮痛剤を飲む
どうしても痛みがつらいときは、鎮痛剤を飲みましょう。
ふだん飲みなれている痛み止めのほか、もし新しい薬を試してみるならいちど医療機関に相談してみてください。
参考までに、頭痛には以下の成分が入っている鎮痛剤を選びましょう。
- ロキソプロフェン
- イブプロフェン
- アセトアミノフェン
- アスピリン
- イソプロピルアンチピリン(ピリン系)
寝不足で頭痛を起こしやすい人
ここまでの内容で、寝不足で頭痛を起こしやすい人ってどんな人なのかわかると思います。
以下の人は注意しましょう。
- 冷え性
- 肩こり
- 眼精疲労
こういった症状を持っている人は、寝不足になったときに頭痛が引き起こされやすいです。
筋肉が凝り固まっているので、頭痛にもつながりやすいんですね。
ふだんから小さな不調も、見逃さないようにしたいですね。
寝不足で起こる頭痛まとめ
寝不足で起こる頭痛についてでした。
あなたの頭痛は寝不足が原因でしたか。
ポイントをまとめると
- 寝不足と頭痛には大きな関係がある
- 寝不足による頭痛は緊張型頭痛が多い
- 緊張型頭痛の原因はストレス
- 寝不足による頭痛にはストレスを取り除くことが最優先
でした。
今回は寝不足による頭痛について説明しましたが、寝不足はほかにも様々な体の不調の原因となります。
「少しくらいなら夜更かししても大丈夫。体に異常はないし。」と思っているあなた。
睡眠不足は知らない間に積み重なっていきます。
取り返しのつかないことになる前に、睡眠習慣を見直してみませんか。