「ストレートネックって何?」
「ストレートネックに悩んでいるけど、どのように対処すればいいの?」
「ストレートネックの予防法はある?」
ストレートネックについて、上記のような悩みはありませんか?
スマートフォンやパソコンを使用する頻度が増え、ストレートネックについて悩みを抱えている方も多いでしょう。
しかし、ストレートネックを放置すると日常生活に支障がでるほどに悪化してしまうことも。
この記事ではストレートネックの原因や症状や見分け方、対処法について説明します。
ストレートネックに悩んでいる方がこの記事を読むことで、ストレートネックについて理解し、適切な対処方法を知ることができるでしょう。
【ストレートネックとは】
ストレートネックとは、本来緩やかにカーブしている首がまっすぐになった状態のこと。
外見としては首が肩よりも前に出ていたり、首がまっすぐになっていて長く見えたりすることが多いです。
スマートフォンやパソコンを頻繁に使用している現代で多く発症しています。
特にスマートフォンの使いすぎが原因となっていることが多く、スマホ首と呼ばれることも。
【ストレートネックの原因】
ストレートネックは顔が下を向いた状態を続けることにより引き起こされます。
頭の重さは約5kgで、ボーリングの球と同じ程度の重さ。
その重さが首にかかることにより、首のカーブが失われてまっすぐになってしまいます。
また、長時間同じ姿勢でいることや悪い姿勢もストレートネックの原因となります。
特に猫背や前かがみの姿勢は首に負担を与え続けてしまうでしょう。
スマートフォンの使用のみではなく、家事を行っているときや子供を抱えているときにも前かがみの姿勢になりやすいです。
妊娠・出産後の女性も注意が必要です。
妊娠・出産を経験した女性は腰が反ってしまうことが多く、腰だけでなく首にも負担がかかってしまうことに。
その結果としてストレートネックになってしまう可能性があるでしょう。
【ストレートネックの症状】
全身の不調
ストレートネックは首に負担がかかることで、筋肉が硬直して血液の流れが滞ってしまいます。
血液の流れが滞ると、全身の不調を招くことに。
肩や首の凝り、頭痛、めまい、吐き気などにもつながります。
また、身体への影響だけではなく自律神経の乱れも引き起こし、心にも影響が生じる可能性もあるでしょう。
ストレートネックをそのまま放置してしまうと、頚椎椎間板ヘルニアなどになってしまうことも。
頚椎椎間板ヘルニアとは背骨をつないでいるクッションである椎間板が飛び出して、脊髄や神経が圧迫されることで起こります。
症状としてはしびれや歩行障害などがあげられます。
頚椎椎間板ヘルニアは日常生活に大きな支障をもたらすことも。
例えば、首や腕がしびれるとパソコンのキーボードや箸が使いにくくなったり、服のボタンがかけにくくなることがあります。
また、歩行障害は転んでしまってけがをしてしまい危険です。
ストレートネックは首がまっすぐになるだけだと思って放置していると、日常生活に支障がでるほど悪化してしまう
ことも。
老け顔
スマートフォンは画面を下向きでみることが多いですよね。
しかし、この姿勢は首のたるみやシワを引き起こすことに。
また、猫背も老け顔を引き起こす可能性があります。
筋肉は筋膜という膜で包まれており、首の筋肉と頭皮やおでこの筋肉はつながっています。
首の筋肉が硬くなると血液の流れが滞り、頭皮やおでこをスムーズに動かせなくなってしまうことに。
顔の筋肉も凝ってしまうので、表情が硬くなってしまいます。
首のたるみやシワ、硬い表情により老け顔になってしまう可能性があります。
【ストレートネックの見分け方】
自分がストレートネックかどうか確認する方法は2つあります。
1.壁に背中を付けて気をつけの姿勢をとる
かかと、お尻、肩甲骨の順で壁につけていきます。
意識して頭を壁につけてしまうと正確に判断できないので注意しましょう。
頭の後ろ、肩甲骨、お尻、かかとの4箇所が自然に壁につけば正常な状態です。
頭の後ろが自然と壁につかない場合はストレートネックである可能性が高いです。
2.症状の自己診断
以下の症状が3つ以上当てはまる方はストレートネックである可能性があります。
自分に当てはまる症状があるか確かめてみてください。
・頭を後ろに倒したときに首に痛みが生じる
・こめかみの周りに偏頭痛がでる
・左右に首を回したときに痛みが生じる
・首や頭の後ろが張っている
・首を動かしたときにぎしぎしという音がなる
・猫背である
・目が疲れやすかったり、かすんだりする
・寝違いすることが多い
【ストレートネックの予防・改善法】
ストレートネックは日頃のセルフケアで改善することが可能です。
代表的な方法を紹介していきます。
長時間スマートフォンなどをみない
スマートフォンやパソコンを1時間以上みないようにしましょう。
なぜなら、目や身体に負担がかかってしまうからです。
休憩を1時間に1~2回、10~15分程度入れることも大切です。
正しい姿勢を心がける
デスクワークをしているときには、姿勢が崩れてしまうこともあるでしょう。
意識して正しい姿勢を心がけることが大切です。
座っているときは顎を引いて腹筋に力を入れ、足裏を全体につけるようにします。
耳と肩、腰が一直線になるようにして、膝を90度に曲げます。
椅子の背もたれにはあまり頼らないようにしましょう。
姿勢を定期的に変える
長時間同じ姿勢でいると、身体に負担がかかります。
30分程度に1回の目安で姿勢を変えることがおすすめです。
ストレッチ
ストレッチは硬くなった筋肉をほぐして、血液の流れを良くする効果が期待できます。
代表的なストレッチ方法をいくつか紹介していきます。
1.首周りのストレッチ
3分で行える簡単な首周りのストレッチ方法を紹介します。
以下の手順を各5~10回、痛みが生じない範囲で行いましょう。
①首を左右に傾ける
目線は正面のまま、顎を引いて行います。
②目線を水平にし、首を横向きに動かす
身体は正面のまま、首を傾けないようにしましょう。
③頭を前に突き出し、水平に後ろに引く
身体は動かさず、頭と背中をまっすぐにします。
2.猫背改善ストレッチ
肩甲骨を動きやすくして、猫背を改善するストレッチです。
①両手をお尻にあてる。
②両肘を引き寄せ、肩甲骨を中心に寄せて戻す。
③10~15回程度行う。
3.タオルを使った簡単ストレッチ
タオルを使用した簡単なストレッチなので、デスクワークの合間などに行うことができます。
①両手でタオルの端をつかみ、首の後ろにあてる。
②頭を後ろに押し、タオルを斜め上に引っ張る。
③この状態を5秒間キープする。
体幹を鍛える
体幹を鍛えることは正しい姿勢を維持することにつながります。
方法として代表的なものはプランクです。やり方を紹介します。
①うつ伏せになって肘を90度に曲げ、肩の下の位置で床につける。
②肘とつま先を床につけて身体を持ち上げる。
③頭から足にかけて身体が一直線になるようにする。
④15秒キープして、3セットを目安に実施。
スマートフォンとの目線を合わせる
下向きの状態でスマートフォンの画面を見続けると、老け顔の原因となってしまいます。
正面を向いたままスマートフォンと目線の高さをできるだけ合わせるように心がけましょう。
枕を自分に合ったものにする
枕の高さ
枕が高すぎると、首や肩の筋肉が硬直し、凝りを招く原因になります。
人は睡眠中、ストレートネックにより受けたダメージを回復しようとします。
しかし、枕が自分にあっていないとダメージが十分に回復できず、むしろストレートネックを悪化させてしまう可能性も。
自分にあった高さの枕を使用しましょう。
枕の硬さ
少し硬めの枕だと、頭をしっかり支えてくれます。
柔らかすぎる枕では頭が沈み、姿勢が崩れてしまう原因に。
少し硬めの枕を選択すると良いでしょう。
枕のサイズ
自分の頭が横に3つ分、縦に2つ分程度の大きさであれば寝返りをうつときにも十分なサイズであるといえます。
頭が落ちないようなサイズを選ぶようにしましょう。
枕の素材
枕の素材は適度な硬さがあり、頭を支えてくれるものを選びましょう。
具体的な素材としては高反発ウレタン枕や低反発ウレタン枕などです。
また、高さを調節できる高反発・低反発枕もあります。
ストレートネック用の枕
ストレートネックの改善を目的とした枕も販売されています。
理想的な首のカーブを実現できるような枕なので、一般的な枕に比べて、より効果的にストレートネックを改善することができます。
仰向けで寝る
睡眠中にストレートネックにより受けたダメージを回復するためには、仰向けで寝ることが大切です。
なぜなら、横向きの状態では首を自然な状態に戻すことが難しいからです。
睡眠中は仰向けで寝るように意識しましょう。
【ストレートネックの治療法】
セルフケアを行っても症状が改善されない場合、無理せずに病院を受診したり整体院に行ったりしましょう。
ストレートネックを放置すると、全身の不調を招く可能性があります。
整体院では身体の歪みを改善し、筋肉をほぐして血液の流れを良くしてくれます。
病院に行く場合は、整形外科を受診してみてください。
病院では検査を受けて原因に応じた適切な治療を受けることができます。
【まとめ】
ストレートネックは日頃の生活習慣が大きく関わっています。
スマートフォンやパソコンを日常的に使用していると、自分で気づかないうちにストレートネックになっていることもあるでしょう。
しかし、身近な問題だからといって放置してしまうことは危険です。
ストレートネックが悪化すると、しびれや歩行障害など日常生活に支障がでることも。
この記事で紹介した、自分で簡単に行えるセルフケアを積極的に行ってみてください。
セルフケアを行っても症状が改善されない場合は病気が潜んでいる可能性もあるので、そのときは病院を受診することをおすすめします。