睡眠ノウハウ

朝起きて肩が痛い原因は?痛みがある時の対処法を解説

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「ちゃんと寝たはずだけど、朝起きたら肩が痛い…」

「毎朝起きると、肩が痛くてツラい…」

「朝起きた時に、肩が痛くて生活に支障がある…」

本記事ではこれらのお悩みにお応えします。

寝起きに肩が痛いと、気持ちも沈みがちになるのでつらいですよね。

起きた時の肩の痛みをなくせば、スッキリといい1日をスタートさせられるでしょう。

これから、寝起きの肩の痛みの原因や対処法について解説するので、参考にしてください。

 

この記事の監修者
睡眠健康指導士、建築物環境衛生管理技術者
佐々木崇志
東北大学大学院薬学研究科修了。修士(薬科学)、建築物環境衛生管理技術者。 修了後は臨床研修指定病院で医局秘書や学生担当として全国の医療を志す学生や医療従事者と携る。勤務していく中で睡眠に関する訴えが医療従事者にも多い事に気づき、自身も医療従事者や患者の助けにならないかと考えるようになり個人で活動を始める。現在は東北を活動の拠点として睡眠(体内時計・時計遺伝子)の研究の経験、資格の知識を生かしながら睡眠啓蒙活動を行なっている。

朝起きて肩が痛い原因

 

朝起きた時に肩の痛みがあるということは、寝ている間に肩へ負担がかかっていることの表れ。

よって、いくつかの原因が考えられます。

ここから、詳しく紹介します。

体に合わない枕

体にあわない枕を使い続けると、朝起きた時に肩の痛みを感じやすいもの。

理由として、寝てる間に頭や首を支え続けているのは枕であり、首と肩の筋肉は連動しているからです。

よって、合わない枕を使い続けて首に負担がかかり続けると、肩も痛みを感じやすくなります。

枕が合わないケースは以下の通り。

・高すぎる枕
・低すぎる枕
・柔らかすぎる枕
・硬すぎる枕

高すぎる枕

高すぎる枕を使うと、頚椎といわれる首の骨が圧迫され、血流の悪化につながる場合があります。

なぜなら首だけでなく肩にかかる負荷も大きいため、寝起きに感じる肩や首の痛みの原因となります。

また高すぎる枕を長期間にわたって使用すると、慢性的な肩や首の痛みを招くことがありますから注意してくださいね。

低すぎる枕

低すぎる枕で寝ると、寝起きに肩が痛くなるケースがあります。

なぜなら首の骨である頚椎が不自然な形 になりやすく、負荷がかかりやすいため。

また、低すぎる枕で横向きに寝ると、特に肩にかかる体圧が大きくなりやすく、翌朝の痛みにつながる場合があります。

枕が低すぎる可能性が高いのは下記の人。

・寝る時に、頭の下に手を置く
・枕を二つ折りにしている

上記のように、無意識のうちに体が反応している場合があります。

柔らかすぎる枕

柔らかすぎる枕を使うと、朝起きた時に肩が痛くなる場合があります。

理由として、頭が深く沈み込んでしまいやすく、肩の筋肉に負担がかかってしまうため。

頭の重さは体重の10%といわれるので、大人の場合約5kg。

重い頭を支え続けることで、翌朝の肩の痛みが発生しやすくなります。

また、肩だけでなく首にも負担がかかりやすい ため、ストレートネックなどの首の症状を悪化させる可能性もあります。

ストレートネックとは、首の骨が真っ直ぐになってしまった状態のこと。

仕事でパソコンの作業をする人や長時間スマホを操作する人がなりやすいといわれます。

本来首の骨は、自然なS字カーブを描いているのですが、ストレートネックになると以下のような不調が出ます。

・首や肩の痛み
・しびれ、めまい
・吐き気など

上記のように直接的な首の痛みだけでなく、全身の嫌悪感につながるケースがありますので、注意してくださいね。

硬すぎる枕

硬すぎる枕を選ぶと、寝起きで肩の痛みを感じる原因になる場合があります。

なぜなら硬すぎる枕で、首や頭がうまくフィットしていないと以下の症状が出るため。

・圧迫感
・頭痛
・肩こり
・寝違え

硬すぎる枕でも、後頭部や首にかかる圧力が大きくなりやすい ため、筋肉に負荷がかかり肩の痛みを感じる原因となります。

 

寝室の温度

寝室の温度が低すぎると、寝起きに肩の痛みが出やすくなります。

なぜなら血管が収縮することによって血流が悪くなり、筋肉が硬くなりやすいため。

そして、硬くなった筋肉が肩周辺の神経を圧迫すると、肩の痛みを感じる場合も。

室温の低い環境では血流の量を減らすことによって、体温が下がらないように体が機能します。

しかし、結果として老廃物が体内に残りやすくなるので、以下のような症状を引き起こす場合があります。

・肩こり
・むくみ
・吐き気
・自律神経の乱れ

つまり、血流の量が減ると起こりやすいのが肩の痛み。

よって冬だけでなく、夏も体を冷やしすぎないようにすると効果的 です。

クーラーの効いた部屋で寝る場合でも、肩が冷えないように肩当てなどを利用すると、翌朝スッキリ起きやすいでしょう。

また、クーラーの設定温度も下げすぎないようにするといいですね。

歯ぎしり

歯軋りが原因で寝起きに肩が痛くなる場合があります。

理由としては寝てる間に歯ぎしりをすると、アゴや首だけでなく肩の筋肉にも影響するため。

歯ぎしりをしたときに力がかかりやすいのは、口の筋肉の咬筋(こうきん)といわれる場所です。

咬筋とは、歯を食いしばった時にアゴの外側になる筋肉のこと。

咬筋は特に硬い食べ物を噛み砕く時に使われ、連結しているのが以下の筋肉。

・こめかみ
・肩
・首

よって、寝てる間に歯ぎしりをすると咬筋に負荷がかかるため、連動して肩の筋肉にも影響が出やすいです。

肩の筋肉に負荷がかかると寝起きに痛くなるケースも。

歯ぎしりの原因は明確に解明されておらず、ストレス ではないかといわれています。

また、自分では気づかないうちに歯ぎしりをしている人が多くいるとも。

以下のチェックリストで該当する項目があれば、歯ぎしりをしている可能性があります。

・被せものや仮歯が取れやすい
・歯周病ではないけど知覚過敏
・エラのハリ
・舌や頬に噛み跡
・歯の位置が移動など

もし気になる点があれば、専門機関で相談するといいでしょう。

ストレス

ストレスが原因で、寝起きに肩の痛みを感じる場合があります。

なぜならストレスがあると交感神経が優位になって、痛みの原因となる物質が残りやすくなるため。

交感神経が優位になると血流が悪くなり、老廃物などが残りやすくなるので、さまざまな不調を引き起こすことも。

交感神経は昼間など活動する時間に活発になる神経です。主な働きは以下の通り。

・血圧の上昇
・血管収縮
・心拍数上昇
・筋肉の緊張

上記のように交感神経が優位になると、筋肉を緊張させるケースがあります。

すると、寝ているのにもかかわらず筋肉をこわばり続けてしまうので、以下の原因にも。

・寝起きに肩が痛い
・体に痛みを感じる

よって、寝る前はなるべくストレスを溜めないように心がけると効果的。

寝るときの姿勢

寝るときの姿勢が悪いことによって、寝起きに肩が痛くなるケースがあります。

なぜなら寝る姿勢が悪いと、寝ている間ずっと肩や腰などの筋肉に負荷をかけ続けてしまうため。

日中の肩こりの原因の一つに姿勢の悪さがあり、それは寝ている間も同じです。

一般的に肩に負担がかかるといわれる姿勢は以下の通り。

・横向き
・うつ伏せ

横向き

横向きで寝ると、寝起きに肩や腰の痛みを感じる場合があります。

理由としては、布団に触れる面積が小さくなり、肩や腰への体圧が大きくなるため。

よってもし横向きで寝たい場合、痛みを感じない方の肩を上向きにすると効果的。

うつ伏せ

うつ伏せの姿勢は首を横に曲げる姿勢であり、寝起きに肩が痛くなりやすいです。

首を曲げて長時間寝ると、首の血流が悪化しやすくなります。

首と肩の筋肉は繋がっているので、肩の筋肉に痛みを感じる場合も。

 


朝起きて肩に痛みがある時の対処法

 

毎朝のように感じる肩の痛みをとる方法は、いくつかあります。

気になる対処法があれば、実際に行動すると改善する可能性があるでしょう。
ここから具体的に紹介します。

ゆっくり入浴

朝ゆっくり入浴すると、起き抜けの肩の痛みに効く場合があります。

なぜなら入浴によって血行が良くなり、肩の筋肉のコリをほぐしてくれるため。

入浴のポイントは以下の通りです。

・38℃から40℃くらいのぬるめの温度に設定
・肩までしっかり浸かる
・湯上がりに肩に45℃くらいのシャワー

全身で湯船に浸かることで、筋肉の緊張がほぐれやすくなり血行が改善します。

ぬるめのお湯で、汗をかくくらいまで時間をかけて入浴 するといいでしょう。

また、最後に熱めのシャワーを肩に当てると、さらに血行が良くなります。

肩に痛みを感じやすい人はできれば、朝と夜の2回入浴するとなお効果的。

湯上がりは体が冷えやすいので、特に意識して肩を冷やさないようにするといいです。

姿勢の見直し

寝起きに肩が痛くなりやすい人は、寝ているときの姿勢を見直すといいです。

理由として、姿勢が悪いと体圧がかかって血流が悪くなり、肩や背中などが痛くなりやすい ため。

寝ているときの理想の姿勢は、まっすぐ立っているときと同じ背骨の状態だといわれます。

つまり、背骨が自然なS字カーブを描いているかがポイント。

人の頭は体重の10%もの重さがあるといわれます。

よって、首や背中にかかる圧力を分散するために、背骨はS字カーブになっています。

つまり、寝ている時にS字カーブを描く姿勢が最も体に負担の少ない姿勢。

寝るときの姿勢のポイントは以下の2点です。

・マットレスに仰向けになって寝た時に、S字姿勢がキープできているか
・横向きになって寝た時に、背骨から首にかけて真っ直ぐになっているか

上記の姿勢が維持できない場合、寝具を見直すといいでしょう。

ストレッチ

ストレッチをすると、寝起きの肩の痛みを改善できる場合があります。

なぜなら血行が良くなり、肩の筋肉の緊張をほぐすことができるため。

肩こりの原因となる筋肉は、首よりも肩甲骨の方に多くあります。

よって、肩甲骨の筋肉をほぐしてあげると、肩の痛みに効く可能性が高いです。

具体的な方法は以下の通り。

・あぐらの状態になり、背中の後ろで両手を組む
・肩甲骨を寄せながら腕を後ろへゆっくり伸ばし15秒
・後ろへ伸ばした状態で両手を床につく
・上を向くように顔をあげ、胸を張り15秒

ポイントは息を止めないことです。

無理しすぎず、気持ちいいと思うところで止めるといいでしょう。

ストレス解消

寝る前にストレスを解消すると、朝に肩の痛みを感じなくなる場合があります。

なぜならストレスがないと副交感神経が優位になって、筋肉がリラックスできるため。

ストレス解消に効果的な方法は以下の通りです。

・カモミールティーなどのハーブティーを飲む
・アロマを焚いてリラックスする
・部屋の照明を落とし落ち着いて過ごす
・寝る前にスマホやパソコンなどを見ない
・ヒーリングミュージックなど落ち着く音楽を聴く
・瞑想する

寝る前は、なるべく落ち着いた時間を過ごせるように工夫すると効果的です。

五感を満たす行動がポイント。

枕の見直し

枕を自分に合うものにすると、寝起きに肩の痛みを感じにくくなります。

なぜなら枕があわない場合、首や肩に負荷がかかりやすくなり、肩の痛みを引き起こす場合があるため。

体に合う枕とは、「枕に頭を置いた時に、首とマットレスに空間がないもの」。

前述のように、枕は高すぎても低すぎても、首や肩の筋肉に負担がかかりやすいです。

また、硬すぎても柔らかすぎてもよくありません。

よって、枕を選ぶポイントは以下の通り。

・高すぎず低すぎない枕
・柔らかすぎず硬すぎない枕

高すぎず低すぎない枕

適切な枕を使うと、首や肩の筋肉にかかる負荷を最小にすることができます。

枕の高さを決める具体的な方法は下記の通りです。

・壁に背中をつけて立つ
・壁から最も離れている部分の首の高さを計測

上記の方法で自分にあう枕の高さを設定可能。

柔らかすぎず硬すぎない枕

柔らかすぎても硬すぎても、肩にとって良くありません。

ただし好みの問題もありますが、硬めの枕の方がいい といわれます。

柔らかめの枕の場合頭が枕に沈み込みやすく、寝返りが打ちづらくなるため。

すると、同じ姿勢で寝る時間が長くなった結果、体圧がかかり肩の痛みを感じる可能性が高くなります。

もし自分で計測するのが面倒だなと思う人は、オーダーメイド枕のお店へ行くといいでしょう。

あなたに合う枕の高さを正確に計測してくれます。

また、枕の素材も多くの種類があるため、色々試せるのもメリット。

 

まとめ

寝起きに肩が痛い人に向けて、原因と対策方法について紹介してきました。

寝起きに肩が痛くなる原因として、枕や温度などの環境面とストレスなどメンタル面があります。

対策方法としては、入浴や姿勢の見直しをするほか、ストレス解消やストレッチなどいろいろなものがあります。

毎日のように寝起きに肩が痛いと、気分もよくないでしょう。

本記事を参考に肩が痛くなる原因を知った上で、対処法を実践してくださいね。

あなたの肩の痛みがなくなることを祈ります。

 

 

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FitMap Wellnessを運営する株式会社FiiTは、正しいヘルスケアを直接ユーザー様へお届けすることはもちろん、ヘルスケアを提供する事業者の属人性も無くし、「誰でも健康になれる世界」を創るヘルスケアベンチャーです。 毎日有益コンテンツを制作しています。
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