「朝起きて鏡を見たら顔がむくんでいる」
「寝起きは足がむくんでしまう」
そんな経験はありませんか?
もしかして太ったのかな、なんて思ってしまいますよね。
今回の記事ではむくみの原因と解決方法について解説していきたいと思います。
そもそもむくみって何なの?
むくみとは、細胞と細胞の間に水分が溜まってしまっている状態のことです。
人間は細胞の内と外に水分があり、老廃物を除去したり血管の水分量を調整したりしています。
むくみとは、これらのバランスが崩れて、細胞と細胞の間に水分が溜まってしまっている状態のことを指します。
血液の循環が上手くいかないと、むくみが生じやすくなります。
デスクワークや立ち仕事の場合、水分が重力に逆らえず、下半身に溜まってしまい、足がむくんでしまいます。
むくみのデメリット
むくみをそのままにしておくと、代謝が下がってしまいますし、冷え性にも繋がります。
一生懸命ダイエットをしてもなかなか痩せません。
むくみが改善されれば、痩せやすい体質にもなりますし、肩こりや腰痛にも効果的です。
むくみの原因
むくみの原因は様々です。生活習慣が原因の場合もあれば、仕事が原因の場合もあります。順に見ていきましょう。
睡眠不足
睡眠中は体の活動が抑えられます。心拍数も下がり、体と脳が休息状態になるためです。
立っている場合は血液が重力に逆らわなければならないので、血液の循環が鈍ってしまう場合があります。
血液の流れが悪くなると、二酸化炭素や老廃物が溜まります。
二酸化炭素が溜まることで、細胞が酸素不足に陥ってしまいます。その結果、血管が膨張して水分のコントロールが失われます。
余分な水分や老廃物が細胞と細胞の間に蓄積され、これがむくみとなって表れてきます。
睡眠が不足すると、しっかりと体を休めることができず、水分や老廃物が溜まってしまいます。
睡眠不足は疲労が溜まってしまうことにも繋がります。疲労が溜まると血液の流れも悪くなります。
同じ姿勢でいることが多い
座り仕事の場合、下半身を使う時間がとても短いです。
足首やふくらはぎを使わないことで、血液が循環せずに下半身に溜まってしまいます。
同じ理由で長時間ドライブをすると足がむくんでしまいます。
運転手の仕事をしていると、忙しい日の仕事終わりは真っ直ぐ歩けないほど足がガクガクになってしまいます。
むくみもひどく、血流が滞っているのが見てわかります。
また、デスクワークでなくともヒールを履くと足がむくむ、という方も多いのではないでしょうか。
それは足首が動きにくいからです。
足首が固定されることで、筋肉が動かなくなってしまい、むくみが生まれます。
塩分の取り過ぎ
人間の体は塩分を取り過ぎると体内の塩分濃度を一定に保とうとする働きが生じます。
体内に水分をため込もうとし、その結果としてむくみが生まれます。
カップラーメンなど塩気のあるものは塩分濃度が高いので、注意が必要です。
コンビニで売られているものは塩分濃度が高いものが多いので、自炊を行わない人は塩分の取り過ぎになっている場合があります。
揚げ物が好きな人も要注意です。
アルコールの取り過ぎ
アルコールには利尿作用があります。飲み始めは利尿作用によって尿が排出されるのですが、アルコールの分解には水分が必要です。
飲酒後に水分を取り過ぎた結果、むくみが生じてしまいます。排出される量以上の水分を飲むからです。
また、血液中のアルコール濃度が高くなると、血管が膨張して水分が流れ出てしまうことも原因です。
それに、お酒を飲むとついつい塩辛い食べ物を欲してしまいますよね。塩分の取り過ぎになってしまうので、むくんでしまいます。
食事の時間が遅い
夜遅くに食事を取ることもむくみの原因になります。
食事をとると、塩分によって血液中の水分量が増加します。夜遅くに食事をとった場合、そのあとすぐに寝てしまうことが多いです。
血液中の水分量が増加したまま眠ってしまうことで、体が動かずに水分がため込まれてしまいます。
そうすると皮の下に水分が流れ出て、体がむくんでしまいます。
もっともよくない食生活は、夜遅くにお酒をたくさん飲んで、揚げ物や塩辛いものをつまみにし、そのまま眠ることです。
割とありがちな行動パターンですが、翌朝はむくみで酷いことになっているのではないでしょうか。
ストレス解消にはとてもよいですが、体への負担も大きいので、ほどほどにしましょう。
運動不足
むくみの原因は血液やリンパ液の流れが滞ることで発生します。
もっとも停滞しやすいのは、下半身です。日ごろから運動する習慣のない場合、血液のポンプ機能が上手くいかず、流れが悪くなります。
体内の老廃物や水分を排出するには、運動をして血行をよくすることが大切です。
筋力の低下
運動不足に付随して、筋肉不足が挙げられます。
とくにふくらはぎの筋力が不足すると、血液を心臓に戻そうとする働きが弱まり、血流が悪くなります。
血液には体内の水分量を調整したり、老廃物を排出する役目があります。
その働きが鈍ると体がむくんでしまいます。
自律神経の乱れ
むくみの原因には血流が大きく関わっています。
自律神経が乱れることで血行が悪くなり、むくみに繋がります。
睡眠不足や不規則な生活は自律神経を乱しやすいので、昼夜交代制の仕事だったり、激務の方はむくみやすいと言えます。
また、自律神経は血管の収縮、拡張させる役割を担っています。
自律神経が乱れてしまうと、状態に合わせて血管が動かず、むくんでしまいます。
女性の場合、生理や更年期でホルモンバランスが崩れ、自律神経が乱れがちです。
体の冷え
体が冷えると血液の流れが悪くなり、余計な水分をため込みやすくなります。
冬場はもちろんですが、夏でも体を冷やしがちなので注意が必要です。
デスクワークの場合、空調の効きすぎた部屋に長時間滞在することになるので、意外と冷えてしまいます。
また、生野菜や果物は体を冷やすと言われています。できるだけ熱を入れた方がよいです。
疾患によるむくみ
全身がむくんでしまう場合は内臓系の病気である可能性があります。病気の場合は押すと痕がついてしまいます。
腎臓、心臓、肝臓などに病気を抱えていると、むくみが出ます。
血液のろ過や水分量の調整、血液の循環がうまくいかないのが原因です。
また、栄養失調などでもむくみが出ます。
栄養失調の場合はタンパク質が足りないことが原因です。血管の中に水分を保つことができずに流れ出てしまいます。
むくみの解決方法
むくみを解決するためには、塩分や血液の流れに着目することが大切です。
それぞれのライフスタイルによって原因が異なるので、しっかりと見ていきましょう。
水分を補給する
「むくみの原因は水分だから」と思うと、水を飲まなければよいのかと考えてしまいがちですが、実はそうではありません。
水分を控えると、体内にある水分をため込もうとする働きが起こります。
その結果、下半身にむくみが溜まってしまいます。
体にとって水の飲みすぎもよくないのですが、飲まなさすぎはもっと悪いです。
よく見かけるのですが、水分補給だと言ってお茶やコーヒーを飲んでいる方がいます。
これらはカフェインが入っているので、利尿作用があります。せっかく水分を取っているのに尿が排出されてしまうので、カフェインの入っているものは避けましょう。
果糖の多い飲み物もあまりよくないので、ジュースも避けるようにしましょう。
塩分を控えた食事をとる
男性の場合、一日の食塩摂取目標量は7.5gと、少ないです。
ラーメン一杯が約6gなので、お昼にラーメンを食べたらそれだけでかなりの摂取量になってしまいます。
ラーメンとチャーハンを食べたら、それだけでもう塩分過多になります。
この数値を達成しようとすると、お昼に塩辛いものを食べたら夜は何も食べられません。
むくみを解消するだけならここまで気にする必要はありませんが、健康のためには減塩することも大切です。
ちなみに病院食の塩分量は約10gです。病院食は味がしないと聞きますが、意外と塩は入っています。
味気ないと感じる方は普段から塩分を取り過ぎているのかもしれません。
カリウムを摂取する
一日の食塩摂取目標を達成するのはとても困難です。なので、余分な塩分は排出するようにしましょう。
そこで役に立つのが、カリウムという成分です。
カリウムは浸透圧の調整をしたり、腎臓の中で塩分の再吸収を抑制し、尿へ排出する役割があります。
要するにカリウムを摂取することで体内の塩が排出され、塩分濃度が調整されます。
塩分濃度が調整されることでむくみの解消に繋がります。
カリウムが含まれている食材を一部紹介します。
- 野菜
- 海藻
- 果物
植物性のものが多いです。
カリウムは水溶性なので、生で摂取することが大切です。ただ、生野菜は体を冷やすので、蒸したりレンジで温めたりするのがおすすめです。
また、カリウムは茹でると溶け出してしまうので、スープとして飲むのもよいかもしれません。
マッサージやストレッチ
体のむくみをとるためにはマッサージやストレッチが有効です。
血行を促進することで、全身に溜まった老廃物や水分が排出されます。
ふくらはぎを中心に行うことで、下半身の血液が溜まってしまうことを予防できます。
また、ストレッチには睡眠の質を向上させる効果があります。眠る前のストレッチを習慣づけましょう。
ストレッチを行うと、脳内にアルファ波が増加し、副交感神経が活性化します。非常にリラックスした状態で眠りにつくことができます。
運動習慣をつける
筋肉が衰えてしまうと、血液のポンプ効果が失われてしまいます。
ストレッチも効果的ですが、運動をすることで筋肉の衰えを防ぐことができます。
また、肉体的に疲労することでストレスも解消され、よく眠ることができます。
おすすめはジョギングとウォーキングです。
どちらも足を使うことがメインの運動です。激しい運動よりも、こういった有酸素運動を行いましょう。
有酸素運動は脂肪の燃焼効果があるので、ダイエットにもうってつけです。楽なので継続しやすいのも嬉しいですね。
それに対して無酸素運動の目的は筋肉量の増加なので、筋肉量の少ない方や女性は可能であれば筋トレ等の無酸素運動も取り入れると効果的です。
入浴はぬるめのお湯で行う
シャワーで済ませてしまう方も多いとは思いますが、できるだけ湯船に浸かった方がよいです。
その際、熱いお湯よりもぬるいお湯の方がおすすめです。
ぬるいお湯に浸かることで、副交感神経にスイッチが入り、入眠後の90分間の質を高めることができます。
また、汗をかくことで体内の老廃物を排出することができます。
入浴後の水分補給も忘れないようにしましょう。
睡眠をしっかりと取る
眠る前にゲームや動画サイトを見る事が習慣化している方も多いのではないでしょうか。
眠る前に少しだけのつもりが何時間も経っていた、なんて事もありますよね。
ですが、眠る前のスマホやパソコン、テレビ等は睡眠のためにはあまりよくありません。
誘惑に負けて夜更かしをしてしまうと、むくみにも繋がりますし、なにより次の日が辛いです。
夜は脳と体をしっかりと休めるようにしましょう。
また、自分に合った睡眠時間を知り、可能な限り時間を確保するように努めましょう。
まとめ
むくみが解消されることで、体のラインがすっきりします。体質も改善され、基礎代謝が上がることでダイエットの効果が出やすくなります。
むくみを解消するために意識しなければならないことは、健康な身体作りを行うことと同じです。
自分の意識や行動を改善することで、むくみだけでなく様々な効果を実感することができます。
また、寝起きがすっきりし、日中のパフォーマンスの向上にも繋がります。
自分の生活を改善することはとても大変ですが、意識して変えていきましょう。