あなたはどういったものにお金をかけていますか。
人それぞれ、お金をどう使うかは自由ですよね。
ただちょっと考えてみてください。
人生の1/3ていどを占める睡眠。その睡眠環境に最大のお金をかけている人はどのくらいいるでしょうか。
たとえば数百万だして高級車を買ったところで、そこで過ごす時間てどの程度なんでしょう。
多くても数時間ですよね。
だったら毎日確実に、しかも長時間する睡眠にお金をかけてみるのはどうでしょう。
今回の記事は
- 睡眠にお金をかけるメリット
- 睡眠にお金をかけないとどうなるのか
- 睡眠の中でお金をかけるべきポイント
このあたりについて詳しく解説していきます。
人生でお金をかけるべきポイントをしっかり判断して、イキイキとした毎日を送りましょう。
睡眠にお金をかけるメリット
睡眠環境にお金をかけるとはいっても、その効果はすぐには実感できないかもしれません。
たとえば高級車を買った場合、すぐにドライブにいってその価値や満足感を得ることができますよね。
ところが寝具や睡眠にお金をかけても、そのメリットを感じられるのはしばらくたってから。
この時間差が、睡眠にお金をかけないことにつながっているかもしれません。
睡眠にお金をかけることのメリットを正しく知っておきましょう。
人生の質が向上する
睡眠環境が向上すると、同時に人生の質が向上します。
くり返しになりますが、睡眠は人生の1/3ていどを占めています。
その睡眠が上質なものであれば、人生そのもののレベルもアップするのはわかりますよね。
反対に睡眠環境が悪ければ、それが毎晩積み重なって、取り返しのつかない事態をまねくかもしれません。
さまざまな病気の予防につながる
睡眠にお金をかけないとどうなるかについては後述しますが、とにかくさまざまな病気や心身の不調の原因になります。
反対に睡眠環境にお金をかけて快適なものにすれば、それだけで多くの病気の予防につながるということです。
健康体で病気知らずの人にはピンとこないかもしれません。
ただ睡眠にお金をかけることは、将来の自分に最高の投資になるということは覚えておきましょう。
睡眠にお金をかけないとどうなるか
睡眠環境にお金をかけず、いつまでも自分に合わない寝具を使っていたらどうなるのか。
心身に与える影響からお金の問題まで、しっかり解説します。
睡眠の質が低くなる
睡眠環境にお金をかけないままだと、当然睡眠の質は落ちてしまいます。
いわゆるしっかり寝れずに寝不足の状態ですね。
ではそんな睡眠の質が低い状態が続いたら、体にどんな影響があるのでしょうか。
日中だるく感じる
睡眠中は、精神的にも身体的にもたまった疲れを取り除くために体中のメンテナンスが行われています。
そのメンテナンスが睡眠不足によってうまく働かないと、心身に疲れがどんどんたまって不調やだるさとして現れます。
ただし日中だるいからといって、眠くないのに早い時間から布団に入ったり日中横になるのもあまりよくありません。
逆に睡眠の質が浅くなり、さらに睡眠不足という悪循環になってしまいます。
脳の働きが鈍くなる
脳の働きが鈍くなるので、素早く適切な判断ができなくなります。
睡眠の質の低下から起こる睡眠不足は、軽い酩酊状態と同じだと言われています。
お酒に酔った状態での運転を考えると、居眠り運転がどんな結果をもたらすかわかりますよね。
また集中力、学習能力、注意維持、創造性、論理的思考力も低下してしまいます。
あなたもテスト勉強をしているときやビジネスシーンで経験したことはないでしょうか。
覚えたいのに覚えられない。勉強に手が付かない。いいアイデアが浮かばない。
つねにぼんやりしていて予定が整理できない。大事な予定をうっかり忘れてしまうなど。
おそろしいですね。
また歴史を振り返ると、チェルノブイリ原発事故の一部は睡眠不足によるヒューマンエラーが原因とも言われています。
自立神経が乱れる
睡眠不足が続くと、やがて自律神経のバランスが乱れてきます。
自分では調整できず、また気づかないうちにどんどん乱れてしまう自律神経。
自律神経は交感神経と副交感神経という2つにわかれていて
- 交感神経:体を活発に動かすときに働く
- 副交感神経:体をゆっくり休めるときに働く
これらがお互いにバランスを取りながら体の状態を調節しています。
自律神経が乱れると
- 疲れが取れない
- 下痢や便秘
- 情緒不安定
- イライラや不安感
- 小腸機能の低下
- めまいや吐き気
- 頭痛や肩こり
など、非常に多くの症状の原因となります。
食欲が増す
睡眠不足になると、なんと食欲が増してしまいます。
食欲をおさえるレプチンというホルモンの分泌が減少し、反対に食欲を増進するグレリンというホルモンの分泌が促されます。
睡眠不足によって食欲を調整するホルモンが食欲増加を命令しているということですね。
そして食べたら眠くなって寝てしまい、体重増加まっしぐら。
悪循環ですね。
免疫機能の低下
免疫機能も低下してしまいます。
風邪をひきやすかったり感染症やアレルギー、生活習慣病にもかかりやすい状態に。
糖を代謝する能力も低下することから血糖値が高くなり、糖尿病の発症率も上がってしまいます。
行動の抑制機能低下
行動の抑制機能とは。
経験ありませんか。
夜中にオンラインショッピングでついつい買ってしまう行動。
判断力低下も加わって、買ってしまえとボタンをポチっとしてしまう行動。
行動の抑制機能が低下すると、がまんできずにいらない物を買ってしまったり無駄に食べてしまったりします。
そうやって使わないものや余分な脂肪がどんどんたまっていってしまいます。
メンタルに影響
睡眠不足だと日中だるく感じることは説明しましたね。
そこからやる気が起きない、意欲的に取り組むことができないという症状が出ます。
その状態が続くと自己評価がどんどん低下し、自分なんかどうせなにもできない、まわりは何でもできるのに、と思うようになってしまいます。
また日中によく眠気のくる人は、うつ病の発症リスクが2.5倍もあるそう。
睡眠環境とメンタルは、深い関係があることがわかりますね。
筋肉痛
睡眠環境にお金をかけず、自分に合わないマットレスや枕を使うことは、筋肉痛に直結します。
無理な体勢で長時間眠ることによって血流が悪化し、肩や腰、背中に痛みがでるからです。
体に痛みがでることでさらに眠りに影響したり、ほかの病気につながることもあります。
寝具はしっかりと自分に合ったものを見つけて、睡眠環境に投資したいですね。
抗酸化力の低下
抗酸化力とは、体内で増えた活性酸素を除去し、体の老化を阻止する力のこと。
睡眠不足によって体中の細胞は活性を失います。
すると余分な糖がタンパク質とひっついて劣化変性する「糖化」が起こり、老化が促進されてしまいます。
また老化に関して、アンチエイジングにかかわる成長ホルモンの分泌不足の結果、メタボ体質が進んでしまうこともあるのでおそろしいですね。
お金がかかる
睡眠環境の中でここにお金をかけよう
睡眠環境にお金をかけることのメリットや、反対にお金を惜しむことで心身に与える影響などはわかりましたか。
ではここから、具体的に睡眠環境にお金をかけるとはどういったことなのか。
何を選んでどう投資すればいいのかを解説します。
マットレス
就寝時に体を支えてくれるマットレス。
さまざまな種類がありますが、マットレスを選ぶときはとくに以下を注意しましょう。
機能面から大事なポイントを2つ紹介します。
体圧分散性(硬さ)
マットレス選びにおける体圧分散性とは、体にかかる圧力をできるだけ分散させる働きのこと。
体圧分散性が低いと、体の1部だけに圧力がかかってしまって、痛みが出ることもあります。
今では体圧分散性をわかりやすく提示してくれている商品もあるので、チェックしてみましょう。
またひとつの目安として、スムーズに寝返りがうてるようであれば、あなたにとって適切な硬さのマットレスと言えます。
反発弾性
反発弾性とは、はね返る力を表したもの。
反発弾性が低いほど、衝撃吸収にすぐれていて体圧分散性が高くなります。
反対に反発弾性が高いと、体をしっかり支えてくれます。
マットレスへの沈み込みを防ぎ、寝返りもしやすいのが特徴。
以下に代表的なマットレスの体圧分散性・反発弾性についてまとめました。
マットレスの種類 | 体圧分散性 | 反発弾性 |
高反発ウレタン | 中 | 中 |
低反発ウレタン | 高 | 低 |
ファイバー | 低 | 中 |
ポケットコイル | 高 | 高 |
ボンネルコイル | 中 | 中 |
こちらはあくまで目安であり、実際の使用感は人によってさまざまです。
マットレスを選ぶときに1番大切なことは、寝具売り場でいちど体感してみることです。
あなたの好みに合った素材を選びましょう。
枕
枕を選ぶときのポイントは、硬さと高さです。
それぞれ簡単に紹介しますね。
枕の硬さ
柔らかめの枕は頭が沈み込みがちで、やや寝返りがしにくいですが、ふんわりと包み込まれる安らぎを感じることができます。
硬めの枕は初めは違和感を感じるかもしれませんが、就寝中になじんで寝返りも打ちやすい傾向があります。
枕の硬さに関しては、感じ方に個人差が大きいため、寝具売り場で確認してみましょう。
枕の高さ
枕の理想的な高さとは、立っている状態の背骨の形をそのままキープできる高さです。
横から見た時に、背骨が自然なS字状のカーブを保っているかどうかチェックしましょう。
枕は高すぎても低すぎても、いびきや不調の原因となります。
また素材やサイズを自分に合わせて作ることができる、自分専用の枕を購入するのもおすすめです。
何年でもメンテナンスをしてくれる場合が多いので、好きなだけ調整できますよ。
パジャマ
あなたは睡眠時に何を着ていますか。
ジャージやスウェットという人も多いのではないでしょうか。
実はこれらの衣類は化学繊維で作られているものが多く、快適な睡眠には向いていません。
そこで質の良い睡眠のためにパジャマを選ぶときのポイントは
- 天然繊維であること
- 保湿性があること
- 伸縮性があること
- ゆったりしたサイズであること
このあたりを意識して選びましょう。
エアコン
寝具ではありませんが、睡眠中の適切な温度というのはとても大切です。
夏に暑すぎて、または冬に寒すぎて夜中に起きてしまった経験はありませんか。
適温は快眠に欠かせない要素なんです。
エアコンがない環境、または節電の意識から使わずに、睡眠環境を犠牲にしてはいませんか。
良い睡眠環境=イキイキとした毎日のためにも適切にエアコンを使いましょう。
睡眠にお金をかけることまとめ
睡眠にお金をかけることについて解説しました。
まとめると
- 睡眠にお金をかけよう
- 睡眠環境にお金を惜しむと心身に影響がでるしお金もかかる
- 寝具は自分に合ったものをちゃんと選ぼう
こういった内容でした。
睡眠にお金をかけることは、一時的にはもったいないと思うかもしれません。
目に見えて得るものがないと感じるからです。
しかし人生の1/3を占める睡眠にお金をかけて質のいいものにすることは、あなたのその後の人生に投資していることにもなります。
今のあなたの睡眠環境を見直してみて、できることから始めましょう。