みなさん寝具売り場に行くとかならず目にする言葉がありますよね。
「シングルサイズ」「ダブルサイズ」など、布団の大きさに関する言葉です。
この寝具のサイズについて、今までとくに深く考えずに選んでいた人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では
- シングルって「1人用」って意味で合ってるの?
- セブダブルって何?
- 敷布団のシングルサイズってどのくらいの大きさ?
- 敷布団のシングルサイズって昔と大きさが変わったの?
こんなことが気になったことがある人、その疑問を解決します。
布団のサイズについて今まででとくに気にしていなかったあなたも、この機会にしっかり理解して快適な睡眠ライフにつなげましょう。
布団のサイズの考え方
シングルサイズ=一人用でダブルサイズ=二人用。
多くの人はこう考えていますよね。
たしかに間違いではありませんが、その情報だけをもとに購入すると実際に寝てみた時のイメージと違っていて後悔することもあります。
寝具売り場で表示されているサイズはあくまで目安であり、個人の体格や布団の素材によってもそのサイズ感は変化します。
ほかにも部屋の広さや自分の寝相なども参考に、サイズは慎重に選びましょう。
敷布団のシングルサイズの大きさについて
まずはじめに、布団のサイズについて紹介します。
布団のサイズには
- JISで決められているサイズ
- 一般的に使われているサイズ
の2種類があります。
ではどちらのサイズを参考にすればいいのかというと「一般的に使われているサイズ」。
なぜなら「JISで決められているサイズ」には
- メーカーがJISの規定サイズをあまり採用していない
- 布団サイズの呼び名に略称を使っているがそれがわかりにくい
といった欠点があるのです。
なので布団選びの際には、「一般的に使われているサイズ」を基準にして選びましょう。
ではその敷布団の「一般的に使われているサイズ」の一覧表です。
種類 | 横×縦(cm) |
ベビー | 90×130 |
キッズ | 90×160 |
ジュニア | 90×185 |
シングル | 100×210 |
セミダブル | 120×210 |
ダブル | 140×210 |
クイーン | 160×210 |
キング | 170~200×210 |
(大きさは シングル < セミダブル < ダブル の順です。「セミ=半ば、半分」)
敷布団とひとくちで言っても、床に直接置くこともあればマットレスの上に敷くこともありますよね。
そこで敷布団のサイズを表す場合、直接置く場合は縦210cm、マットレスに敷く場合は縦200cmとサイズがちがっていることがあります。
これはマットレスに敷く場合はマットレスの一般的な長さに合わせて敷布団の長さを決めてることが多いため。
直接置く敷布団のサイズはマットレス用よりも少し長いので「シングルロング(SL)」と呼ばれたりもします。
また敷布団を選ぶときの目安は、縦は身長+35cmていど、幅は肩幅+40~60cmを基準にしましょう。
掛け布団シングルサイズの大きさについて
寝具を揃えるにあたって、敷布団とセットで掛け布団のサイズも確認しておかないといけません。
掛け布団の一般的なサイズはこちらです。
種類 | 横×縦(cm) |
ベビー | 110×130 |
キッズ | 120×160 |
ジュニア | 135×185 |
シングル | 150×210 |
セミダブル | 170×210 |
ダブル | 190×210 |
クイーン | 210×210 |
キング | 230×210 |
敷布団と同じくJISで決められているサイズではなく、一般的に使われているサイズを基準に選びましょう。
見てもらえるとわかるように、敷布団よりも幅が大きめに作られています。
寝ている人の体と敷布団全体を包み込み、保温するためです。
だいたい+50cmていどの幅のある商品が多いですね。
掛け布団のサイズを選ぶときには、まずは敷布団と同じサイズのもので試してみましょう。
体格が良い人などは、ワンサイズ上のものでも問題なしです。
マットレスで使う場合には大きすぎる掛け布団を選んでしまうと、隙間から空気が入り込んだり掛け布団がずり落ちてしまうことがあるので、注意が必要です。
敷布団のシングルサイズは今と昔で違うの?
敷布団のサイズはだいたいわかったでしょうか。
ここでもしかしたら疑問に思った人もいるかもしれません。
「家にある同じシングルサイズの敷布団と買い替え予定の敷布団を比べてみたけどサイズが違う」と。
そうなんです、布団のサイズは実は今と昔で変わっているんです。
布団の「幅」のサイズは、多くの布団で昔と変わりませんが、「縦」のサイズは時代のながれに合わせて変化しています。
敷布団シングルサイズの大きさが変わった理由
敷布団のサイズが変わった大きな理由はずばり
- 日本人の男性の平均身長の変化
です。
1880年ごろには日本人の男性の平均身長は約160cmでした。
それが2000年ごろにはなんと約170cmに。
10cmも平均身長が伸びているのに、敷布団のサイズが同じで快適な睡眠環境が得られるはずはありませんね。
そういった経緯から敷布団シングルサイズの縦の長さは190cm、200cm、210cm、と変化しました。
敷布団とマットレスどちらを選ぶ?
敷布団のサイズがわかったところで、最終的に
- 床に直接敷布団をひくか
- ベッドとマットレスにするか
で迷う人が多いのではないでしょうか。
どちらにしても、いちど決めてしまえば数年は同じ寝具を使って過ごすはず。
長い期間に及ぶあなたの睡眠環境を快適なものにするためにも、それぞれのメリット・デメリットを紹介しますね。
敷布団のメリットデメリット
昔の日本では一般的だった敷布団も今や少数派となりました。
メリット、デメリットを簡単に紹介します。
敷布団メリット
- 収納ができる
- 処分が簡単
- お手入れが簡単
まずはお手軽な点が大きなメリットである敷布団。
収納ができるので日中はお部屋を広く使うことができます。
また簡単に干したり洗ったりできるので、衛生面でも安心ですね。
敷布団デメリット
- 耐久性がひくい
- ハウスダストなどを吸いやすい
- 床冷えする
- 敷きっぱなにしておくとカビが生える
お手軽に干せるとはいえハウスダストもまた吸いやすい性質を持っているのが敷布団。
押し入れにしまうのがめんどくさくて放置してしまうとすぐにカビが生えるのもデメリットです。
また床からの冷気が伝わりやすく、床冷えするので冷え性の人にはおすすめできません。
暖房などのあたたかい空気は上にたまるので、そこも冷える原因となります。
マットレスのメリットデメリット
ある調査によると、日本人の60%以上の人がマットレスを使っているそうです。
すっかり定着したマットレスのスタイルですが、メリット、デメリットをしっかりとっ理解しておきましょう。
マットレスメリット
- ハウスダストを吸いにくい
- 機能面で充実している
- 毎朝上げ下ろししなくてよい
- 起き上がる時の負担が少ない
ハウスダストを吸いにくかったり、快適な寝心地のために機能面で充実している商品が多いので、睡眠環境を向上させたいあなたにおすすめです。
腰や足に問題のある人は、毎朝の上げ下ろしがなく起き上がる時の負担が少ないことも魅力ですね。
マットレスデメリット
- 場所をとる
- 処分が大変
- お手入れが大変
マットレスやベッドは基本的に毎日収納しないので、それなりに場所をとってしまいます。
また汚れた時の洗濯や、日中外に干したい場合はとても大変。
重たいのでなかなか干す気になれず、不衛生な環境につながることもあります。
敷布団とマットレスの組み合わせ
あまり多くはありませんがマットレスの上に敷布団を敷いて使うパターンもあります。
そのため敷布団のサイズには「マットレスの上に敷くことを考えたサイズ」があることは上で紹介しました。
ただ上手に組み合わせないとかえって睡眠環境を悪くしてしまうことがあるので、それぞれ組み合わせてもOKなパターンとNGなパターンを紹介します。
組み合わせてOKなパターン
- パターン①折りたたみマットレス+敷布団
まず参考に一般的な折りたたみマットレスの特徴を簡単に紹介します。
- 薄いものが多い
- 体圧分散性が劣る
- 持ち運びが便利
体圧分散性とは、体にかかる圧力を分散させて負担を和らげようとする性質のこと。
この性質がどうしても普通のマットレスにくらべて劣ります。
また折りたためるマットレスは比較的薄いものが多いことも特徴。
その薄さゆえに>底付き感が気になる場合は、折りたたみマットレスの上に敷布団を敷くのもありです。
折りたたみマットレスのみの場合より、2つをあわせることで厚みが増して底付き感がなくなり、寝心地もよくなりますよ。
- パターン②アンダーマットレス+敷布団
アンダーマットレスとはサポート寝具のひとつです。
敷布団の下に敷いて使うもので、素材はスポンジやウレタンが主流。
薄型の商品が多いですが、スプリング(バネ)のタイプもあります。
普通のマットレスと敷布団の組み合わせがNGな場合でもアンダーマットレスなら心配ありません。
- パターン③マットレストッパー+マットレス
マットレストッパーとはアンダーマットレスの逆で、マットレスの上に乗せて寝心地を改善するサポート寝具です。
寝姿勢の改善やマットレスの耐久性を上げる役割をしています。
こちらもマットレスとセットで使用するものなので、組み合わせて問題なし。
組み合わせがNGなパターン
- パターン①やわらかい敷布団にやわらかいマットレス
やわらかい寝具がお好きなあなた。
やわらかい敷布団にやわらかいマットレスはおすすめできません。
やわらかい組み合わせは腰の落ち込みが大きくなり、かなりの負担をかけてしまいます。
今腰に問題がない人でも寝姿勢が崩れることで体が疲れてしまうので、この組み合わせは避けましょう。
- パターン②通気性が悪い敷布団に通気性が悪いマットレス
敷布団とマットレス、この2つを組み合わせるとどうしても湿気がこもりやすくなってしまいます。
湿気がこもるとカビやダニが発生しやすくなり、睡眠環境の悪化だけでなく寝具の耐久性も落ちてしまいます。
通気性のいい素材同士を組み合わせるようにしましょう。
- パターン③体圧分散性にすぐれたマットレスの上に敷布団
体圧分散性にすぐれたマットレスの上に敷布団を敷いてしまうと、せっかくのマットレスの優れた特徴を無駄にしてしまいます。
体圧分散性にすぐれたマットレスはその効果を最大限に活かすためにも、敷布団は敷かないようにしましょう。
敷布団のシングルサイズの大きさまとめ
敷布団のシングルサイズの大きさについて、くわしく紹介しました。
まとめると
- 布団のサイズは「JISで規定されているサイズ」ではなく「一般的に流通しているサイズ」を参考に
- 敷布団のサイズは時代に合わせて変わっている
- 敷布団でもマットレスでも自分に合った睡眠環境を作ろう
このあたりのポイントを押さえておきましょう。
布団の質や硬さにくらべて、どうしても見過ごされがちな布団のサイズ。
自分に合ったサイズを見極めて、快適な睡眠ライフを送りましょう。