睡眠ノウハウ

枕の中身は何が入っているの?主な素材8種類を比較解説!

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「枕の中身によって違いがあるの?」

「枕の中身には何が入っているの?」

「寝心地のいい枕の中身はどんな素材?」

毎日使っている枕ですが、その中身の素材にはどんな種類のものがあるのでしょうか。

また枕の中身の種類によって寝心地や取りあつかいに、違いはあるのでしょうか。

ここでは、枕に使われている主な素材8種類についてさまざまな面から比較しています。

枕の中身にはどのような種類のものがあるのか、自分の好みに合うものはどんな枕か、参考にしてみてください。

まず、中身について紹介する前に、枕と睡眠の関係性についてお伝えします。

1.睡眠にとって大切な枕

心地よい睡眠をとるにあたって、枕は重要な役割をしています。

枕は、人間の頭や首を乗せることで、寝心地の良い姿勢を作っています。

枕の役割として、頭を支えるのはもちろんのこと、首も支えるという役割があげられるでしょう。

枕はマットレスなどの寝具と、頭から首の間にできる隙間を埋めています。

枕が頭と首をしっかりと支えていることで、首や肩にこりや痛みを生じさせることなく、寝心地のいい快眠へと繋げています。

人が起きている時の自然な姿勢は、背骨がS字状にカーブした姿勢です。

同じように寝ている時の姿勢の理想的な形は、立っている時と同じ背骨がS字状になった姿勢でいることでしょう。

理想的な寝姿勢で寝るメリットとして、体の圧力の分散がきちんとできることと、血液の循環が良くなることがあげられます。

寝ている間中、全身に力が入ったままの状態は、上手に体の圧力が分散されていないことが原因です。

体の圧力が分散されずに寝ていると、すっきりと起きられず、日中の疲れも取れないでしょう。

しっかりと体圧分散をするためには、自分に合った枕やマットレスなどの寝具を選ぶことが重要です。

もう一つ質のいい睡眠をとるために、寝返りをうつことが重要になってきます。

寝返りすることで、体のこりをほぐし、日中の疲れが取れるでしょう。

また、寝返りをすることで血液の循環が良くなり、体の負担を軽減する役割もあります。

寝返りをうたずに同じ姿勢で寝続けていると、筋肉が硬くなってしまい全身に余分な力が入ることになるでしょう。

枕の高さが合わなかったり、柔らかすぎてしまうと寝返りがうちにくくなります。

枕の大きさによっては、頭が落ちてしまうこともありますので注意が必要です。

快適な睡眠をとるには、枕はとても重要です。では、次に枕選びのポイントについてみていきましょう。

2.枕選びのポイント

枕選びの重要なポイントとしては、枕の硬さ・高さ・大きさや形・通気性と吸湿性などがあげられます。

この記事の監修者
睡眠健康指導士、建築物環境衛生管理技術者
佐々木崇志
東北大学大学院薬学研究科修了。修士(薬科学)、建築物環境衛生管理技術者。 修了後は臨床研修指定病院で医局秘書や学生担当として全国の医療を志す学生や医療従事者と携る。勤務していく中で睡眠に関する訴えが医療従事者にも多い事に気づき、自身も医療従事者や患者の助けにならないかと考えるようになり個人で活動を始める。現在は東北を活動の拠点として睡眠(体内時計・時計遺伝子)の研究の経験、資格の知識を生かしながら睡眠啓蒙活動を行なっている。

①枕の硬さ

枕が硬いと、寝ている時の姿勢が不自然になったり、枕と首との間に隙間ができてしまうでしょう。

首が浮くことで、首や肩に負担が生じ、体の圧力の分散がきちんとできなくなってしまいます。

反対に、枕が柔らかく頭が沈み込んでしまうと寝返りをうつのが難しくなるでしょう。

②枕の高さ

枕の高さが自分の体に合わないと、枕とマットレスとの間に隙間ができてしまいます。

隙間ができることで体圧分散や寝返り、血液循環がうまくいかなくなるでしょう。

枕の高さが合わないと、寝返りがうまくうてなくなることがあります。

枕が低すぎると、あごが上がってしまい寝つきが悪くなり寝違えの原因ともなります。

マットレスや敷布団によっても、高さが変わって

枕とマットレスなどの寝具を一体的に考えて高さを確認しましょう。

③枕の大きさや形

枕の形が小さすぎると、寝返りの時に頭が落ちてしまったり、頭や首がしっかりと支えられないことから、寝返りがうちにくくなります。

枕の形が安定していないと、寝違えを起こす原因となったり、肩こりや首こりなどにつながる可能性があるでしょう。

枕の中身が動いてしまい、形状が変わってしまう枕は、体圧分散や寝返りをすることに向いていないでしょう。

④通気性や吸湿性

人は、寝ている間にも汗をかいています。

汗をかいて体温を下げることで脳の温度を下げることで、寝ている間に脳と体を休ませています。

枕が汗で蒸れてしまうと、寝苦しいだけでなく寝返りを普段より多くすることになるでしょう。

枕は、寝ている間にかいた汗を吸収し発散させているので、より通気性や吸湿性の高い枕を使うことが大切です。

4つのポイントがわかったところで、実際に枕の主な素材8種類についてみていきましょう。

3.枕に使われている8種類の素材

枕にはいろいろな素材が使用されていますが、中でも主に使われている8種類の素材について比較してみました。

8種類の素材とは、①高反発ウレタン②低反発ウレタン③ラテックス④ファイバー⑤ポリエチレンパイプ⑥羽毛・羽根⑦そばがら⑧ポリエステルわたです。

それぞれの特徴について表にまとめました。

硬さ フィット感 通気性・吸湿性 手入れ アレルギー
高反発ウレタン 普通 高い
低反発ウレタン 柔らかい 高い × ×
ラテックス やや柔らかい やや高い ×
ファイバー やや硬い 低い
ポリエチレンパイプ 硬い 低い
羽毛・羽根 柔らかい やや高い × ×
そばがら 硬い 低い ×
ポリエステルわた 柔らかい 高い ×

では、もっと詳しくそれぞれの素材について解説していきます。

①高反発ウレタン

適度な硬さと反発力があり、首から肩をしっかりとサポートして支えます。

フィット感があり、頭が沈み込みすぎず、寝返りがしやすく安眠できるのが特徴です。

肩こりや首こりのある人にはおすすめです。

中には水洗いができるものもあり、硬めの寝心地が好みの方におすすめです。

品質は値段によって変わってくるため実際に試してみましょう。

通気性は少し悪いため、蒸れを感じる場合があります。

②低反発ウレタン

フィット感が非常に高く、頭から首の形や重さに合わせて、しっかりフィットして沈み込みます。

体圧分散の効果が高いため、体にかかる負荷を均一にします。

適度な弾力があるため、沈み込みすぎるということはないでしょう。

手で押すとゆっくりと沈んで、ゆっくりと元に戻ります。

柔らかめの寝心地を感じることができるでしょう。

寝る姿勢においても、仰向けや横向きになってもしっかり包み込んでくれます。

肩こりや首こりのある方にもおすすめの枕です。

ただ、通気性については、熱がこもりやすく頭が蒸れやすいことがあげられます。

洗濯についてはほとんどのものが丸洗いするができす、寒さによっては素材が硬くなるでしょう。

③ラテックス

ラテックスは通気性が高く、抗菌作用がある素材です。

柔らかく、弾力性があり、沈み込みますが低反発ウレタンほどの沈み込みはないでしょう。

頭や首をしっかりと支え、感触はふんわりとしてフィット感があります。

ゴムの匂いがあるため気になることがあるでしょう。ゴムアレルギーの方は使用不可です。

長年使用することで、ボリュームがなくなりへたってきますので買い替え時期には注意しましょう。

④ファイバー

通気性に優れており、寝汗などの熱がこもりにくい特徴があります。

水洗いすることができるのでいつでも清潔に使用することができます。

やや硬めなため、首などのフィット感があまり高くありませんが、しっかりと支える力があるでしょう。

吸湿性についてはあまり高くないでしょう。

⑤ポリエチレンパイプ

水洗いができ、通気性が良いため、ほこりや虫も出ず衛生的な素材です。

パイプには大きさや硬さの種類がたくさんあり、パイプの量で使い心地を変えることが可能です。

耐久性が高いため、へたりづらく長い間使用することができるでしょう。

パイプの粒が枕の中で流動するため、フィット感に欠けます。

寝返りをしたときに人によってはパイプの動く音が気になることがあるでしょう。

パイプの大きさによっては、ゴツゴツした感触があります。

硬めの寝心地を求める方には向いており、柔らかめのフィット感を重視する方には不向きでしょう。

⑥羽毛・羽根

軽くて暖かく、包み込むような寝心地が特徴の枕です。

柔らかく頭や首を包み込み、ふわふわした使用感で復元力が高いでしょう。

吸湿性や発散性に優れており、枕が蒸れず長期間使用してもへたりません。

羽毛・羽根素材特有の臭いがあるものもあります。

使用している間に枕の中から素材が出てくることもあるので注意しましょう。

⑦そばがら

そばがらの枕には、重量感があるため安定していて、適度な硬さがあります。

吸湿性や通気性に優れ、夏なども暑苦しさを感じることがないため日本の気候に適しているでしょう。

価格も手頃で、日本に昔からある素材の枕です。

中身が小さい粒で流動性がありため、その感覚が人によっては気になるでしょう。

天日干しなどの手入れを行わないと湿気がたまり、虫がわくことがあります。

水洗いができないので、天日干しをしましょう。

⑧ポリエステルわた

弾力性があり、繊維が切れにくく、フワッとした触り心地が特徴の素材です。

クッション性や復元性のある枕が好みの方におすすめです。

触り心地は柔らかくボリュームがあるでしょう。

水洗いが可能なものと、できないものがありますので確認が必要です。

手入れ方法として、天日干しもできます。

長く使用していると、ボリュームがなくなり、弾力性も低下してくるでしょう。

ホコリなどがたまりやすく、きちんと手入れをしないとダニが繁殖することもありますので注意しましょう。

以上、主な8つの素材についてみてきました。

素材には他にもヒノキや、極小ビーズ、ウールなどがあります。

それぞれの特徴をみて、自分の好みの素材を選びましょう。

では、次にそれぞれの特性がわかったところで、いくつかの面において比較してみましょう。

4.枕の素材比較

この記事の監修者
睡眠健康指導士、建築物環境衛生管理技術者
佐々木崇志
東北大学大学院薬学研究科修了。修士(薬科学)、建築物環境衛生管理技術者。 修了後は臨床研修指定病院で医局秘書や学生担当として全国の医療を志す学生や医療従事者と携る。勤務していく中で睡眠に関する訴えが医療従事者にも多い事に気づき、自身も医療従事者や患者の助けにならないかと考えるようになり個人で活動を始める。現在は東北を活動の拠点として睡眠(体内時計・時計遺伝子)の研究の経験、資格の知識を生かしながら睡眠啓蒙活動を行なっている。

①枕の硬さ

枕を選ぶ際のポイントの一つに枕の硬さがありました。

◯硬めの素材
 ラテックス・そばがら
そばがらは素材自体が硬く、ラテックスはゴムからできており吸収される柔らかさではないため硬さを感じます。

◯柔らかめの素材
低反発ウレタン・羽毛・ポリエステルわた
低反発ウレタンは、しっかりとフィットし、羽毛は柔らかいため中身の量によっては床の近くになる程沈み込むことがあります。

②手入れのしやすさ

次に手入れのしやすさについてみてみましょう。

◯手入れがしやすい
ファイバー・ポリエチレンパイプ・ポリエステルわた
丸洗いができて便利で簡単に乾かすことができ、手入れがしやすい素材です。

◯手入れがしにくい
低反発ウレタン・ラテックス・羽毛・羽根
低反発ウレタンは丸洗いすることができず、ほかの二つの素材も洗ったり干すなどの手入れが難しい素材です。

③虫やダニ

素材によっては虫やダニに注意しないといけない素材があります。

◯虫やダニがつきにくい
ファイバー・ポリエチレンパイプ・ラテックス
化学繊維は通気性がいいため、虫がつきにくいでしょう。ポリエステルわたは手入れの仕方によっては、ダニがつきやすいので注意が必要です。

◯虫やダニがつきやすい
羽毛・羽根・そばがら
動物性の天然素材は虫がつく可能性が高いので扱い方に注意が必要です。そばがらも天日干しをこまめにしましょう。

④におい

素材によってにおいがつきやすかったり気になるものもあります。

においがつきにくい
ファイバー・ポリエチレンパイプ
ファイバーなどの化学繊維は、吸湿性が高くない分、においがつきにくい素材です。お手入れをきちんとすることでにおいを気にせずに使用できます。

◯においがつきやすい
低反発ウレタン・羽毛・羽根
羽毛や羽根は、その素材自体ににおいが感じられる素材です。低反発ウレタンは熱や湿気がこもりやすいので、どちらも手入れをきちんとしましょう。

5.まとめ

枕の素材に使用されている、主な素材8種類についてお伝えしてきました。

枕は、人の睡眠にとって、なくてはならない重要な寝具です。

自分の体に合った枕を使用することは、頭だけでなく首をしっかりと支え、体の圧力の分散や寝返りを打ちやすくするでしょう。

枕を選ぶ際には、枕の硬さや高さ、吸湿性などのポイントにも注目しましょう。

8種類の枕には、さまざまな特性がありました。

枕の硬さフィット感、手入れのしやすさなど、自分が枕を選ぶ際に重要視する点は何かを考え、実際にいろいろな枕を試すことをおすすめします。

それぞれの素材の特性を知る中で、自分の体に合った好みの枕を選びましょう。

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