日中に眠気を感じていませんか。日中眠いと十分なパフォーマンスを発揮できなくなるので、困ってしまいますよね。
実は日中明るい時間帯に眠いことが多いという場合は、いくつか原因が考えられます。この記事では、日中に眠くなる原因と効果的な対処法、また、日中に眠くならないための有効な方法について紹介していきます。
日中に眠いとお困りの人は、ぜひ参考にしてください。
日中に眠い原因
日中に眠い原因は人によってさまざまです。ここでは眠気が訪れる原因を1つずつ紹介していきます。
睡眠不足
日中に眠い原因で最もわかりやすいのが、睡眠不足でしょう。
一般的に健康的な大人であれば、1日に7~8時間の睡眠が必要です。しかし、4~5時間程度しか睡眠時間をとれていない場合、日中に強い眠気を感じる可能性があります。
もし、睡眠時間が短い傾向にあるという人は、最低でも7時間の睡眠を目標にして眠るようにしてみてください。十分な睡眠を取れるようになれば、日中に感じる眠気が収まるでしょう。
なお、中にはロングスリーパーといって、1日に9時間以上の睡眠を必要とする人もいます。そのため、7~8時間眠っても眠いという人は、自分に合った睡眠時間を把握して、それを基準に睡眠をとるようにしてください。
睡眠の質の低下
十分な睡眠をとっていても、睡眠の質が低下していると日中に眠いと感じやすくなります。
睡眠には深い睡眠のノンレム睡眠と浅い睡眠のレム睡眠の2種類があり、これを一晩に4~5回繰り返して朝を迎えます。そして、睡眠の質に最も大きな影響を与えるのが、1回目のノンレム睡眠。1回目のノンレム睡眠は最も深い眠りに入るので、睡眠の質が悪いと十分に疲労を回復できません。
もし、十分な睡眠をとっているのに眠いという人は、睡眠の質が悪い可能性があります。睡眠の質が低いという人は、就寝前にリラックスできるように心がけてください。リラックスした状態で眠ることで、深い眠りに入りやすくなります。
生活習慣の乱れ
不規則な生活をしていると、日中に眠くなる傾向にあります。
ポイントは人間に備わっている体内時計。人間は体内時計の働きによって、睡眠と覚醒のリズムが調整されています。しかし、人間の体内時計は正確に24時間ではないので、地球の周期との間に少しズレがあります。そのため、生活習慣を正すなどして、毎日ズレを修正しなければなりません。
ところが、生活習慣が乱れていると寝たい時間帯に眠れなかったり起きたい時間に起きれなかったりするので、日中に眠気を感じやすくなってしまいます。
生活習慣の乱れは自律神経に悪影響を与え、免疫や代謝などを悪くしてしまいます。健康のためにも、生活習慣の乱れは直していくようにしましょう。
薬の副作用
体調が悪かったりして薬を服用した場合、薬の副作用によって眠いと感じることがあります。
薬には風邪などの症状を和らげる効果のほかに、身体にとってよくない症状を同時に引き起こす場合があります。これが一般的に「副作用」と呼ばれるもの。
たとえば、くしゃみや鼻水など鼻風邪の症状を和らげようと、風邪薬を飲んだとします。風邪薬には抗ヒスタミンの成分が含まれているものが多く、これが眠気を引き起こす場合があります。
また、興奮を抑えるような薬を飲んだ場合、中枢神経が抑制されて眠気やふらつきなどの症状が出る場合もあるでしょう。
薬の副作用で眠いと感じている場合は、薬の飲み始めは少量にしたり回数を減らしたりすることで症状を改善できます。もし、薬の副作用が出やすいという人は、薬を飲むタイミングには十分に気をつけるようにしてください。
食事による影響
食後お腹がいっぱいになると眠いと感じた経験がある人は多いでしょう。実は食事と眠気には深い関係があります。
たとえば、食事をすると糖質が吸収されて、血中のブドウ糖が増えて血糖値が上昇します。すると、これを正常値でコントロールするために、ブドウ糖を身体のエネルギーに変えるインスリンの分泌量が増加。
もし糖質中心の食事で急激に血糖値を上昇させてしまうと、インスリンの分泌も急激に増えます。その結果、血糖値が急降下するので、脳にエネルギーが行き届かなくなり眠くなったり頭がボーっとしたりします。
食後に眠いと感じなくするポイントは、血糖値を急上昇させないこと。ご飯やパンなどは食事の最後に食べたり食事を抜いたりしないなど、工夫することで血糖値の急上昇を抑えられます。食後に眠気を感じている人は、食事の食べ方や献立を改めてみてはいかがでしょうか。
睡眠障害
1ヶ月以上、日中に眠気を覚えている場合は、睡眠障害を疑われます。
睡眠障害といえば、不眠症のような症状を思い浮かべるでしょう。しかし、寝つきが悪いだけが睡眠障害ではありません。睡眠時無呼吸症候群やナルコレプシーなどの病気によって、睡眠が思うようにできないようなものも含みます。
睡眠障害を引き起こしていると、会議や試験など通常決して寝ないような状況でも強い眠気を覚えてしまいます。心当たりがあるという人は、すぐに病院で治療するようにしてください。放置しておくと日中の眠気だけでなく、生活習慣病やうつ病など深刻なほかの病気を引き起こすリスクを高めてしまいます。
睡魔が訪れた時にすぐに効く効果的な対処法
日中に眠くなると、できるだけ即効性があって効果もある対処法を使いたいでしょう。そこでここでは、睡魔が訪れた時にすぐに効く効果的な対処法について紹介していきます。
顔や首の冷却
即効性がある眠気覚ましとしては、顔や首を冷やすのが効果的。
たとえば、冷たい水で顔を洗うと交感神経を刺激できるので、脳をアクティブな状態にできます。水の温度が低ければ低いほど効果が高いので、氷水などを準備できれば期待以上の効果を期待できるかもしれません。
今は冷却シートなどが売られているので、車の運転中など水を用意できないような場所で眠気を感じたときに使ってみてください。
特に、首には太い血管が通っているので、交感神経を効率的に刺激できます。そのため、冷たいタオルや冷却シートなどを首にかけたり巻いたりすれば、脳を活性化させられます。これらの道具を眠気対策に準備しておくとよいでしょう。
カフェイン摂取
眠気対策の定番といえばカフェインの摂取です。
カフェインには覚醒作用があるので、摂取することで眠気を吹き飛ばすことができます。カフェインを含んでいるものといえば、コーヒーや紅茶、エナジードリンク、チョコレートなど。種類が豊富なので、自分の好みのものを用意しておけばいつでも眠気対策が可能です。
カフェインの覚醒作用の効果は4時間以上持続するので、お昼の前に飲んでおけば日中に眠いと感じにくくなります。効果の持続時間が長いので、1度摂取しておけば長い間安心できるでしょう。
なお、夕方などに摂取すると夜に寝つきにくくなり、寝不足の原因になってしまいます。そのため、夕方以降はカフェインを含んだ物を口にしないようにしてください。
散歩
出かける時間があるのであれば、散歩をしてみるのもいいでしょう。
眠気覚ましに散歩がいい理由は3つあります。1つは、外に出かけて空気を吸うことで、気分がリフレッシュするため。脳に刺激がない状態が続くと、眠い気持ちが高まってきます。しかし、散歩に行けば気持ちが切り替わって眠気を抑えられます。
また、散歩をすれば積極的に体を動かすので、脳に継続的に刺激を与えられることも有効な理由。交感神経を優位にできれば、自然に脳がアクティブな状態にスイッチしていきます。
さらに、外に出れば太陽の明るい光を浴びれるので、脳を活性化させられます。散歩は眠気覚ましだけでなく、質の高い睡眠のためにも有効。そのため、晴れた日はお昼に散歩をする習慣を作れば、日中の眠気に悩まされなくなるでしょう。
仮眠
少し勇気がいりますが、最も効果的なのが仮眠をとることです。
寝てしまえば脳に蓄積した疲労を回復できるので、眠気を吹き飛ばしてパフォーマンスを高めることが可能。どうしても力を発揮したい仕事がある場合などは、ぜひ試してみてください。
ポイントは寝過ぎないこと。具体的には15~20分程度で目を覚まさなければなりません。30分以上寝てしまうと深い眠りに入ってしまうので、起きにくい上に起きてもボーっとして脳が働かなくなってしまいます。
そのため、机に伏せたり椅子にもたれたりするなど、すぐに起きられる状態で眠るのがいいでしょう。仮眠は眠気覚ましにかなり効果的なので、上手に活用してみてください。
日中に眠くならないための有効な方法
日中の眠気に有効な対策を紹介しましたが、そもそも眠い状態にならないのがベストです。そこで、ここでは日中に眠くならないための有効な方法について紹介していきます。
規則正しい生活
日中に眠くならないために有効なのが、規則正しい生活。
日中に眠くなる原因の1つは、生活のリズムを作る体内時計の乱れです。体内時計は約24時間で機能していますが、起床や就寝が遅いと少しずつ乱れていきます。その結果、日中など通常は活動している時間帯にも関わらず、眠い状態に。
それを防ぐためには、乱れた生活を規則正しいものに変えなければなりません。たとえば、朝起きて日光を浴びれば、セロトニンというホルモンが分泌されます。セロトニンには睡眠と覚醒のリズムを整える作用があるので、脳を活性化させられます。また、夜になればメラトニンという睡眠ホルモンの分泌を増やすことも可能。
つまり、太陽の光とともに起きる生活をすれば睡眠の質を高められるので、日中に眠くなりにくくなるでしょう。
夕方の運動
運動は疲れを溜めるのでは、と思っている方はいませんか。実は、夕方に適度に運動をすると、日中に眠くなりにくくなります。
その理由は、夕方に運動をすると体温が高くなって、寝つきがよくなるため。人間の身体は深部体温が下がっているときに眠気を覚えるようになっています。夕方に運動によって体温を上げれば就寝のタイミングで体温が下がるので、スムーズに寝つけるようになります。
つまり、気持ちよく眠れるようになるので、睡眠の質が高まって疲れをしっかりと取ることが可能。そうすれば疲れを翌日に残さなくなるので、日中の眠気に襲われるリスクはグッと下げられるでしょう。
入浴
入浴方法に気を配れば、今までよりも睡眠の質を高めて日中活発に過ごしやすくなります。
人間は深部体温が下がっていくときに眠気が訪れると説明しました。そのため、睡眠の1~2時間前にお風呂に入れば、スムーズに眠れるようになります。
ただし、とりあえずお風呂に入ればよいというわけではありません。約40~41度程度の少しぬるく感じる湯船に30分程度浸かることが大切。こうすることで、身体の深部をじっくりと温めることができます。
身体を温めるのであれば、42~43度と高温のお湯の方が効率がよいのではと思うかもしれません。しかし、熱いお湯に入ると交感神経を刺激してしまうので、脳が興奮して反対に眠れなくなってしまいます。
入浴ではポイントを押さえて入ることが大切です。今日から入浴では温度に気をつけてゆっくりと湯船に浸かるようにしましょう。
就寝前の食事の改善
仕事が忙しいという人は、食事の時間も遅くなりがちです。しかし、このような人は就寝前の食事によって寝つきが悪くなり、日中に眠たくなっている可能性があります。そのため、就寝前の食事に気をつけて、日中への影響を小さくすることが大切。
具体的には、就寝前に食べる食事は、できるだけ消化がよいものを選びましょう。消化が悪いものを食べると、寝ようと思っても胃が働いているので熟睡できなくなります。すると、睡眠の質が低下するので、疲れが残って日中に眠たくなります。
あるいは、可能であれば食事は就寝時間の3時間前までに終わらせておくのがベスト。多くの食べ物は消化に2~3時間程度かかります。つまり、3時間前に食事を終わらせておけば、消化が終わっているので消化器官の働きに眠りを邪魔されることはありません。
日中に眠いと感じている人は、可能であれば就寝の3時間前までに食事を終え、どうしても直前になってしまうという人は、できるだけ消化のよいものを選んで食べるようにしましょう。そうすることで、夜の睡眠の質が高められるので、日中に眠たくなることがなくなります。
まとめ
日中に眠いと感じる原因は、人によって様々です。しかし、眠気を吹き飛ばす方法もいくつもあるので、それらを組み合わせることで高い効果を発揮できるでしょう。また、生活習慣などを改善することで、日中に睡魔に襲われなくなります。
この記事では眠気を飛ばす方法と日中に眠気がこなくなる方法を紹介してきましたので、自分に合った方法を実践して日中に眠たくならないようにしてください。