「寝起きに首が痛い」
「どうして寝起きに首が痛いのだろう」
「寝起きに首が痛くならないための対処方法は?」
朝、起きた時に、首が痛いと、うまく首を動かせすことができません。
首が痛いと、生活にいろいろと支障もあり、憂鬱でつらいですね。
ここでは、寝起きに首が痛くなる理由やその原因、対処法についてご紹介します。
まず、寝起きに首が痛くなる理由として以下のものがあげられます。
①寝違え
②ストレートネックや肩こり、ストレスなど
③寝具が合っていない
④ケガや病気によるもの
ではそれぞれについてみていきましょう。
1.寝違えによる首の痛み
寝違えは、寝起きに首の後ろや首を動かしたときに痛みを感じたり、首から肩全体に痛みを感じる症状です。
寝違えの痛みの度合いはさまざまです。
首を動かした時に異変を感じるものから、首を少しでも動かすと、とても強い痛みがはしるものまであるでしょう。
寝違えが起きる原因としては、寝ている間の不自然な姿勢や、慣れない運動をしたために起こる筋肉の一部の麻痺などがあげられます。
不自然な姿勢をとったことで血行不良となり、それが、しこりとなったため、寝起きに痛みを感じるのです。
寝違えは、時間の経過とともに、徐々に首を動かしていくことで、治っていくでしょう。
寝違えの症状としては、筋肉痛のような痛みや首を傾けたり振り向くことができない、時によっては肩のこりや手のしびれなどを伴うこともあります。
寝違えの原因として2つのことが考えられます。
一つ目は、寝ている時の姿勢です。
健康状態があまり良くなく、筋肉が硬くなり無理な姿勢や、おかしな首の動かし方で寝ていることで、首に負担がかかってしまっていませんか。
二つ目として考えられるのは、枕など寝具の問題です。
不自然な姿勢になるというのは、枕や寝具が原因かもしれません。
寝返りが上手にうてなかったり体圧分散がうまくできていないと、頚椎や背骨に負担がかかってしまうのです。
2.ストレートネックや肩こりなど
ストレートネックや肩こり、ストレスが原因で首の痛みを引き起こすこともあります。
(1)ストレートネック
頚椎の正常な状態は、緩やかにくの字のようなカーブを描いています。
頚椎は、7つの椎骨から成っており、頭と腕を支え、頭をいろいろな方向へ動かす役割を持っています。
また、神経を保護する働きをしており、大変人間の体にとって重要な場所です。
ストレートネックは、現代人に多い現象で、頚椎がまっすぐになってしまい、猫背などの不自然な姿勢が続いている状態のことをいいます。
ストレートネックになることで、頭が前に飛び出てしまい、体は前傾姿勢となるでしょう。
デスクワークで同じ姿勢を続けることは、首の周りの筋肉を緊張させ、頚椎に負担をかけます。
このことが、首の痛みやこりを引き起こします。
ひどくなってくると、腕や手がしびれてくるでしょう。
また、血流も悪くなることで、首だけでなく目の疲れも引き起こします。
眼精疲労によって、目の疲れだけでなく、吐き気や頭痛も引き起こしてしまいますので、そうならないよう、日頃のケアはとても大事です。
パソコンや携帯電話の普及により、日中や家での時間においても使用する頻度が増加しています。
ストレートネックは、デスクワークによる猫背の状態や、携帯電話の長時間の使用、枕など合わない寝具を使用していることが原因となるでしょう。
日中や寝ている時の姿勢について振り返ってみることが重要です。
ストレートネックは、首だけでなく、肩から背中全体へと影響を及ぼす可能性があります。
(2)肩こり
肩こりの原因となる僧帽筋は、肩だけでなく広い範囲にまたがる筋肉で、首にも関係がある筋肉です。
僧帽筋の痛みが、首のこりや痛みとなっていくのが、首の痛みの原因でしょう。
肩こりは、運動不足や無理な姿勢、血流の流れが悪いことから起こります。
また、なで肩や猫背などの姿勢や、冷え性や目の疲れ、ストレスも肩こりに起因しますので、日頃からのストレッチや姿勢に注意しましょう。
(3)ストレス
首のこりや痛みには、ストレスが関係していると言われています。
精神的なストレスが強くなると、自律神経の乱れが起こります。
自律神経が乱れると、交感神経が刺激され血管が収縮され、筋肉が緊張し、疲労物質がたまりやすくなるでしょう。
血液の循環が悪くなり、筋肉が硬ったことで疲労が溜まり、首こりや肩こりの原因なります。
3.寝具が合っていない
枕の高さや寝具は自分の体に合っているでしょうか。
枕の高さがあっていないと、人は、首を支えようとすることで、首の筋肉に負荷がかかってしまいます。
その負荷が、首の痛みとなってあらわれてしまいます。
また、マットレスや掛け布団が重い事で、寝返りがうまくうてず、血液の循環が悪くなるでしょう。
それにより体の疲れが取れず、首など体全体に負担がかかっていることがあります。
首の痛みがある場合は、枕や寝具類が自分の体に合っているか確認しましょう。
4.ケガや病気によるもの
車に追突された時など交通事故によって首に衝撃を受けると頚椎の捻挫が起こります。
それにより、頭痛やめまい、痛みなどが起こ起こることがあります。
その痛みが首に出ることもありますので安静にしましょう。
また、スポーツでのケガも首の痛みの原因となります。
ラグビーやサッカーなどでの衝突は、むちうち(頚椎捻挫)を起こしやすいです。
首や肩の痛み、頭痛や吐き気などの症状がある場合は早めに医者を受診しましょう。
病気によって症状が首に出る場合もあります。
いくつか例にとってあげると、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症、脊柱靱帯骨化症などがあげられます。
・頚椎椎間板ヘルニア
椎間板とは頚椎の骨と骨の間をつないでいるものです。
この椎間板が何らかの原因により壊れ、骨と骨の間から出た状態を椎間板ヘルニアといいます。
頸椎椎間板ヘルニアは神経を圧迫し、首に痛みを引き起こします。
また腕や指先などにも、痛みやしびれを引き起こすことがあるでしょう。
頚椎椎間板ヘルニアに気づく現象としては、手足の痺れから始まるものや、首に痛みを感じるものなどさまざまです。
・頚椎症
頚椎症は、頚椎椎間板ヘルニアと、症状も原因もよく似ている病気ですが、こちらは高齢者に多くみられます。
原因は加齢に伴って、椎間板首の骨などが変形し、神経の圧迫により首の痛みやこわばりなどが起こります。
また、首以外にも、手の痺れや歩行障害、排尿障害などの症状が出ることもあります。
・脊柱靱帯骨化症
脊柱靱帯骨化症は手や指先の痺れ、首や肩の痛みなどからはじまり、悪化していくと歩行困難、や排尿障害なども現れるといわれています。
原因には、老化の他に、遺伝、糖尿病や肥満、など、いくつかの要因が関係しているようです。
ケガや、病気の場合、首だけでなく、手足の痺れや吐き気などほかの症状も現れることがあります。
体に違和感や異変を感じたら、すぐにお医者さんを受診しましょう。
5.寝起きの首の痛み対処法
では、次に寝起きの首の痛みについての対処法について、みていきましょう。
①寝違えた時の対処法
寝起きに、首を寝違えていると、とても痛いですよね。
寝違えた時は、安静にしましょう。
無理に動かすことで悪化させてしまう恐れがあります。
安静にすることで、数日で痛みがおさまるといわれています。
自己流で無理なストレッチやマッサージはしない方がいいでしょう。
また、一時的に湿布や氷などで冷やし、長時間の冷やしすぎは気をつけてください。
症状が落ち着くまでは、飲酒については控えた方が良いでしょう。
②ストレートネックの改善
(1)休憩時間を大切にする
毎日の生活において、パソコンや携帯電話は今や欠かせないものとなっています。
しかし、ずっと使い続けることは、私たちの体にとって大きな負担をかけることとなり、首への影響も多大なものです。
まずは、こまめな休憩を取りましょう。
仕事で長時間使う場合にも1,2時間に一度休憩時間を取るなど、意識して休みをとることが大切です。
また、夜寝る前には画面を見ないようにするなど、自分のルールを決めましょう。
(2)姿勢に気をつける
ずっと同じ姿勢でいることで、血行が悪くなり、筋肉などが固まり、ストレートネックになる可能性があります。
デスクワークをしていると、動かないことで体が固まってしまうのです。
デスクワーク時には、猫背にならないようしっかりと足を地面につけ座りましょう。
自分の体がどのような体勢になっているか、こまめにチェックしましょう。
また、常日頃から体幹を鍛えたり、ウォーキングするなど適度に運動することをおすすめします。
次に、首のこりに効く、簡単なストレッチをお伝えします。
・まず、左腕を下ろします。
・次に右手で頭の左側を持って、反動をつけずに右斜め前に倒します。
・そのまま、その状態を15~30秒ほどキープします。呼吸は止めずにゆっくりしてください。
・反対側も同じように行いましょう。
リラックスして呼吸を意識しながら行いましょう。
③ストレスの発散
ストレスを発散することも、心と体にとってとても大切です。
ストレスが原因となって、寝起きの首の痛みをおこさないようにするためにも、上手に発散する方法をお伝えします。
ストレスの発散には、体を動かすことが効果的です。
体が温まり、血液の循環も良くなるでしょう。
疲れが残らない程度に、適度な運動を継続して行うことが大切です。
また、自分が好きな趣味に没頭したり、大きな声を出したり、笑ったりすることも効果的です。
ストレス発散には、しっかりとした睡眠や休息をとることも重要です。
また入浴は、ぬるめのお湯にゆっくりとつかりましょう。
ぬるめのお湯に入ることで、副交感神経が優位になるため、ストレス発散におすすめです。
その時に、自分の好きな香りの入浴剤を使ったり、音楽を流すなどして、気持ちもリラックスしましょう。
④寝具類の見直し
寝起きの首の痛みの改善法として、姿勢や血行にも関係しますが、枕を含めた寝具類を見直すことをおすすめします。
(1)枕
枕には、首とマットレスの隙間を埋めるという重要な役割があります。
枕を選ぶ際には、高さを大切なポイントとして考えてください。
首のカーブが自然な形で保たれる高さを選びましょう。
首の形が保たれると、頭の重みが分散され、首や肩などへの負担が軽減されます。
また、頭や首と枕がフィットしているかも確認してください。
枕が高すぎると背中が浮いてしまい体に余分な力が加わります。
横向きになった時の枕とのフィット感も大切ですので確認しましょう。
枕の高さは、低すぎず、高すぎず、適度な高さものを選ぶことが重要です。
また、枕のサイズも確認してください。
枕のサイズは頭が落ちないように余裕があるものがいいです。
余裕があることで、寝返りがうちやすくなるでしょう。
寝返りがうてると、血液の循環が良くなり、体の疲れや負担を軽減します。
枕の素材もさまざまなものがあります。へたりにくく、耐久性のあるものがおすすめです。
メンテナンスをすることで、自分の大切な枕を長く使えますので、自分の体に合った高さや大きさ、素材のものを選びましょう。
(2)マットレス
マットレスも、血行循環や寝返りにとって重要な役割を果たしています。
マットレスを選ぶ際には、厚さや反発量、素材の密度などに注目してみましょう。
マットレスが薄いと、寝返りがうちにくく、体の各部分に圧力がかかってしまい寝起きの首の痛みにもつながるでしょう。
10cm以上の厚さのマットレスが、寝返りや体圧分散の面からもおすすめです。
また、マットレスを選ぶ際には、素材の密度も重要です。
へたりにくく耐久性が良いのは、密度の高いマットレスです。
高反発で密度の高いマットレスは、寝返りもうまくうつことができます。
マットレスには、反発力が高いものと低いものがあります。
それぞれに良さはありますが、寝返りがうちやすいのは、適度な硬さのものでしょう。
一番は、自分に合った硬さになりますので、実際にお店などで試すことをおすすめします。
また、枕と同じく、通気性の良いものは、疲れを取り、ぐっすり眠れますので、
衛生面からも、通気性が良いマットレスを選びましょう。
(3)掛け布団
掛け布団が重いと、寝返りをうまくうつことができず、首にも負担がかかってしまいます。
掛け布団を選ぶ際には、軽さと保温性、吸湿性があるものを選びましょう。
6.まとめ
寝起きの首の痛みの原因として、さまざまなものがありました。
寝違えからくるもの、毎日の生活の積み重ねから起きるストレートネックや肩こり、寝具の不具合など、原因はいろいろです。
一つでも、心あたりがあれば、改善を加えていきましょう。
ストレートネックや肩こりは、首だけでなく、体全体に影響を及ぼし、体の負担もとても大きなものです。
正しい姿勢を保ち、ストレスを発散しながら、自分に合った寝具でぐっする眠り、さわやかに目覚められるよう、ぜひ参考にしてみてくだい。