睡眠ノウハウ

眠いのは更年期の症状かも?女性が気を付けたい生活習慣

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女性であれば更年期障害は避けて通ることができません。症状は様々ですが、寝つきがわるくなる、昼間でも強い眠気を感じるなど、睡眠の質が下がることも更年期障害の一つです。

睡眠時間が足りていないのでは?と不安に思うこともあるかもしれませんが、更年期障害による眠気は生活習慣を変えることで大幅に改善できることがあります。

今回は、更年期に眠気が強くなる原因と眠気を改善できる生活習慣について、しっかりと解説します。

この記事の監修者
睡眠健康指導士、建築物環境衛生管理技術者
佐々木崇志
東北大学大学院薬学研究科修了。修士(薬科学)、建築物環境衛生管理技術者。 修了後は臨床研修指定病院で医局秘書や学生担当として全国の医療を志す学生や医療従事者と携る。勤務していく中で睡眠に関する訴えが医療従事者にも多い事に気づき、自身も医療従事者や患者の助けにならないかと考えるようになり個人で活動を始める。現在は東北を活動の拠点として睡眠(体内時計・時計遺伝子)の研究の経験、資格の知識を生かしながら睡眠啓蒙活動を行なっている。

そもそも、更年期障害とは?

更年期1

更年期障害は、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少することにより起こります。

エストロゲンは、女性らしさを作る源ともいえるホルモンで、卵巣から分泌されるホルモンです。女性特有の丸みのある体つきを作り、肌の潤いや艶を保つ機能があるほか、生殖機能の発達、維持という大事な役割も持っています。

また、精神を安定させる、コレステロールの増加や動脈硬化を防ぐ、骨を丈夫にするなどの作用もあり、女性にはなくてはならないホルモンです。

分泌量が最も多くなるのは20代です。その後、徐々に分泌量が減り、40代半ばあたりから急激に減少しはじめます。

女性ホルモンの分泌は脳にある「視床下部」でコントロールされています。しかし、年齢とともにエストロゲンの分泌が急激に減少しても、視床下部は急激な減少についていくことができません。卵巣に女性ホルモンを分泌する指令をずっと出し続けます。

すると、視床下部の命令にエストロゲンの分泌量が伴わず命令とホルモンの分泌量のバランスがうまく取れません。それが体や精神面の不調なって表れます。このような変化をひとまとめにして更年期障害とよんでいます。

更年期障害の代表的な症状

更年期障害の症状は多種多様です。症状、症状の重さ、期間も1人ひとりまったく違ってきます。

更年期の主な身体的症状

  • のぼせ
  • ほてり
  • 腰痛
  • 肩こり
  • 頻尿
  • 寝汗
  • 手足のしびれ
  • 頭痛
  • 発汗
  • 動悸
  • 息切れ
  • めまい
  • 疲労感
  • 不眠

精神的な症状

  • 不安感
  • イライラ
  • 無気力感

そのほかにも物忘れがひどくなる、趣味に関心がなくなるなどの症状が出てきます。ひどい場合にはうつ病のような症状を発症することもあります。

更年期障害はどれくらい続く?

個人差はありますが、平均的には45歳から55歳くらいまで続きます。実際にはもっと早く若いうちから始まる人もいれば、平均以上の年齢から症状が出る人もいます。年齢はあくまでも目安として覚えておく方がいいでしょう

更年期に眠気を感じやすくなるのはなぜ?

更年期は、のぼせや発汗、頭痛やめまいなどの症状が前触れなくおきることが増えてきます。睡眠中にこのような症状が出てくると、熟睡できません。結果、昼間でも強い眠気を感じるようになります。

更年期は自律神経失調症も併発する

更年期2

また、視床下部は自律神経をコントロールする役割も担っています。更年期に入った女性は自律神経失調症の症状も同時に現れることが珍しくありません

自律神経は交感神経と副交感神経の2種類があります。交感神経は昼間の活動をサポートする役割を担っています。一方、副交感神経は、夜、ゆっくり休むことができるよう、心身をリラックスさせる働きがあります。

普段は交感神経と副交感神経がバランスよく働いて体の機能を保っていますが、更年期に入ってホルモンバランスが乱れることで自律神経がうまく働かなくなります。そのため、眠りが浅くなったり、夜中に何度も起きたりするようになるため、昼間に強い眠気を感じるようになるのです。

精神の不安定さも不眠につながる

不安

ホルモンバランスの乱れは、精神面にも大きな影響を与えます。理由はわからないけれども、強い不安感に襲われたり、イライラしたりすることが多くなったら注意が必要です。

精神が不安定になると、熟睡できません。結果、昼間に強い眠気を感じるようになることが考えられます。

加齢による睡眠の質の低下

加齢

睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類があります。ノンレム睡眠は深い眠りですが、レム睡眠はノンレム睡眠と比べると眠りが浅く、脳が活発に動いている状態です。夢を見るのもレム睡眠時といわれています。

睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠が交互にやってきますが、年を取るにつれ深い眠りであるノンレム睡眠は減少していきます。

結果、全体的に眠りが浅くなり、昼間でも強い眠気を感じるようになるのです。

更年期はストレスの影響も大きい

ストレス

40代、50代の女性は家庭では主婦や母親として、職場では戦力として、周囲から頼られる存在になっている人も多いようです。充実している年代ともいえますが、一方で常に精神的プレッシャーにさらされ、大きなストレスを抱え込みやすいともいえます。

更年期障害はホルモンのバランスだけでなく、生活環境のストレス、生来の性格も大きく影響してきます

更年期障害で体調に不安を抱えているところに、さらにストレスがかかると更年期障害の症状が悪化する可能性があります。ストレスが原因で不眠になることもあるのです。

更年期の眠気を改善する方法

更年期4

程度の差はあれ、更年期障害は女性のほとんどが経験します。過剰な不安感を抱いてしまうと、余計に症状が悪化する可能性もあります。いたずらに怖がるよりは、症状に上手に付き合いながら、眠気を軽減する方法を見つける方が現実的です。

生活習慣を少し見直せば不眠が解消され、昼間に眠気を感じることが少なくなります。

食事内容を見直す

ホルモンバランスが乱れる40代、50代は今まで以上に食事の内容に気を配る必要があります。

大豆食品を積極的にとる

大豆に含まれる「大豆イソフラボン」は、構造がエストロゲンとよく似ているため、更年期障害の症状を和らげる働きがあります。大豆の胚に多く含まれている成分で、骨粗しょう症を改善の症状を改善したり、細胞を老化させる「活性酸素」の働きを弱めたりする効果もあります。

更年期の女性は積極的に取りたい成分です。1日の摂取量の目安は、50~75mgほどです。投入なら2パック分、納豆なら1パックぐらいです。

ただし、摂りすぎると子宮内膜症などを引き起こすケースもあります。バランスを考えて上手に取り入れるようにしましょう

発酵食品も効果的

発酵食品には腸内環境を整える乳酸菌が豊富です。腸の働きは自律神経の働きにも大きく関わっています。腸の働きが悪くなると、自律神経も乱れて不眠につながることもあります。納豆は大豆イソフラボンだけでなく、乳酸菌も多く含まれているのでおすすめです。ほかにも、ヨーグルトやチーズ、漬物類にも多く含まれています。

GABAを多く含む食品をとる

遊離型アミノ酸の仲間であるGABAは、ストレスを和らげる効果や、リラックス効果があります。血圧を下げる効果もあり、心臓疾患や脳卒中の予防効果も期待されています。

GABAを多く含む食品は、トマトやパプリカなどの野菜、バナナやブドウなどの果物、漬物やヨーグルトなど発酵食品です。

食事はバランスを大事に

以上は眠気を解消する作用が期待できる食品を中心に上げましたが、食事はバランスが大事です。タンパク質、糖質、ビタミンなど、健康を保つのに必要な栄養は他にもたくさんあります。偏った食生活にならないよう注意しましょう。

また、寝る直前に食事をすると、深い睡眠がとれません。食事は寝る1~2時間前までに済ませると安眠につながります。

睡眠時間の改善

就寝時間、起床時間は毎日一定に保つようにしましょう。一定の時間に就寝、起床することで体内時計が整い、昼間でも眠気を感じることが少なくなります。休日に普段の睡眠不足を取り戻そうと昼近くまで寝てしまうと、夜の就寝時に深い睡眠ができなくなります

朝起きたら朝日を浴びるようにすると、眠りに必要なホルモン「メラトニン」の働きが止まり、すっきりと目が覚めます。

睡眠環境

なかなか寝付けない、睡眠が浅いという場合は睡眠に適した環境が整っていない可能性もあります。電気をつけっぱなしにたり、街灯の光が窓から入ってきたりすると、メラトニンがうまく分泌されず、熟睡できません。

寝具も自分に合ったものか見直す必要があります。布団が摩耗して寝心地が悪かったり、柔らかすぎて腰が沈んでいたりすると、寝返りが打ちにくく、血行が悪くなることで疲れが取れにくくなります。

また、枕が高すぎたり低すぎたりしても寝返りが打ちにくかったり、首や肩に負担がかかったりして、ぐっすり眠れません。

マットレスや敷布団は寝転がった時の姿勢が直立しているときと同じように、S字カーブを描けるものが理想です。枕は体が自然なS字カーブを描けるよう、体と布団の隙間を埋めるために必要になります。

一度、自分の睡眠環境をしっかりと見直してみましょう。

入浴を見直す

入浴は就寝1~2時間前までに済ませておきましょう。お湯の温度は40℃程度のぬるめに設定します。ぬるめのお湯にゆったり入ることで、体の奥まで温度を上げることができます。

お風呂から出て少しずつ体温を下げることで、深い睡眠に入ることができます。しかし、寝る直前に入浴すると体温が下がらず、深い睡眠に入るのに時間がかかります。

また、お湯の温度が高すぎると入浴時間が短くなり、体を奥までしっかり温めることができません。そうなると、体温がうまく下がらず寝つきがわるくなります。

寝る直前のスマホは厳禁

寝る直前までスマホを見ていると寝つきが悪くなります。スマホの発する光には「ブルーライト」が含まれていますが、これは日光にも含まれています。

寝る直前までスマホを見ていると脳が昼間だと勘違いするため、メラトニンの分泌がうまくできません。そのことにより、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりしてしまうのです。スマホは寝る2時間前までに閲覧を終えましょう

専門医に相談する

医者に相談

生活習慣を改善しても、眠気が収まらない場合は専門医に相談して治療や薬を処方してもらうと症状が改善することもあります。

ホルモン補充治療(HRT)

エストロゲンを補充することで、更年期障害の症状を改善する治療法です。自律神経の不調が改善できるので、不眠を解消できます。のぼせや骨粗しょう症など、不眠以外の更年期障害の改善にも効果があります。

ホルモン補充治療は保険適用の治療法なので、経済的負担もそれほどかかりません。

漢方薬を処方してもらう

漢方薬にも更年期障害による眠気の改善が期待できるものがあります。

  • 加味逍遙散(カミショウヨウサン)
  • 補中益気湯(ホチュウエッキトウ)
  • 半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)
  • 香蘇散(コウソサン)

加味逍遙散は、興奮した神経を沈める作用やトレスからくる心身症を改善する効果があります。補中益気湯は倦怠感や意欲の喪失を改善する働きがあります。半夏厚朴湯と香蘇散は、不眠に対する不安を和らげます。

不眠の原因や症状は1人ひとり違うので、専門の漢方医による処方が必要になります。処方する機関も症状によってバラバラです。

西洋薬に比べて安全というイメージがある漢方ですが、副作用が出る場合もあります。むくみや胃もたれ、軽い発疹など短期間で軽く済む症状がほとんどですが、病気の治療で病院から薬を出してもらっている場合は、併用するともっと重い副作用が出る可能性もあります

必ず、かかりつけの病院と漢方医に相談の上、服用するようにしましょう。

病が隠れている可能性もある

隠れた病

更年期障害の症状は多岐にわたるため、多少具合が悪くてもやり過ごしてしまうことも多くあります。気にしすぎもよくないのですが、あまりに眠気がひどい場合は別の病が隠れている可能性も否定できません。

とくに、睡眠時無呼吸症候群は更年期に発症しやすい病の一つです。睡眠時に呼吸が止まってしまうため、睡眠の質を大きく下げてしまいます。どんなに寝ても眠気がとれない、口が乾くなどの症状が頻繁に出る、周囲の人からいびきがうるさいなどと指摘されたら、一度病院で診察してもらう必要があるかもしれません。

まとめ

更年期まとめ

症状には個人差がありますが、更年期障害は女性であれば必ずついて回ります。若いころに比べて、眠気や疲労感を感じるようになったら、食生活や生活習慣を見直して、少しずつ改善していきましょう。

また、更年期障害は長く付き合う必要があります。重く考えすぎてもいけませんが、気にしすぎると、不安感から余計に症状が重くなる可能性もあります。

あまりに眠気がひどい場合は無理をせず専門医の診察を受け、質の良い睡眠がとれるようにしましょう。

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