睡眠ノウハウ

こたつで寝るのはNG?体への負担と避けたい理由4つを解説

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冬は暖かいこたつが恋しくなる季節です。一度入ると出るのが億劫になり、朝まで寝落ち…という習慣がついてしまっている人も多いのではないでしょうか。

しかし、こたつで寝るというのは健康面からいえば、想像以上に危険と隣り合わせです。睡眠の質の低下、自律神経の乱れなど、日常生活に悪影響を及ぼすばかりでなく、命に関わる病を発症することもあります。

今回は、こたつで寝てはいけない理由を徹底解説するとともに、こたつで寝落ちしない方法もお伝えします。毎日こたつで寝てしまう、という方は、ぜひ最後までお付き合いください。

この記事の監修者
睡眠健康指導士、建築物環境衛生管理技術者
佐々木崇志
東北大学大学院薬学研究科修了。修士(薬科学)、建築物環境衛生管理技術者。 修了後は臨床研修指定病院で医局秘書や学生担当として全国の医療を志す学生や医療従事者と携る。勤務していく中で睡眠に関する訴えが医療従事者にも多い事に気づき、自身も医療従事者や患者の助けにならないかと考えるようになり個人で活動を始める。現在は東北を活動の拠点として睡眠(体内時計・時計遺伝子)の研究の経験、資格の知識を生かしながら睡眠啓蒙活動を行なっている。

こたつで寝るのがNGな主な理由とは

寝落ち1

こたつで寝ることによる体への悪影響は様々ですが、大きなものとしては以下の4つがあります。

  1. 睡眠の質が悪くなる
  2. 自律神経が乱れる
  3. 大量の汗をかく
  4. ヒートショックを起こす

1. 睡眠の質が悪くなる

体が睡眠モードに入ると、体温は緩やかに下がっていきます。脳や内臓など「深部体温」が下がることで、眠気を感じるためです。眠りに入る直前、手足がポカポカと温かくなる感じがしますが、これは体が体温を下げるために手足から体にこもっている余分な熱を放出しているからです。

しかし、こたつは常に40度を保っているため、こたつに入ったまま寝落ちしてしまうと体温を下げることができません。中、体温が下がらないままの状態が続くと眠りが浅くなり、夜中に何度も目が覚めてしまうなどして、睡眠の質が低下します。

不自然な姿勢が体調不良の原因に

こたつで寝ることで起こる体調不良のもう一つの原因は、寝ている間の姿勢の悪さです。こたつは、布団のように寝返りをうつスペースが充分にとれません。同じ姿勢を何時間も続けることで、血液の流れが滞り肩こりや腰痛の原因になります。すでに肩こりや腰痛がある場合は、症状が悪化してしまいます。

こたつは座っているだけでも背中が丸くなったり、あぐらをかいたりするなど、不自然な姿勢を長時間つづけることになりますこたつで寝る場合は、机上に突っ伏して寝てしまうこともしょっちゅうです。この姿勢で寝続けると、頚椎がゆがんで首周りの筋肉が固くなります。固まった筋肉は血管や神経を圧迫し、首こりや頭痛を引き起こす原因になるので要注意です。ひどいときには、めまいや吐き気などの症状を併発することもあります。

また、背中の筋肉に負担がかかり、背中や腰に痛みを感じるようになります。背中が丸まることで、頭が前に出て首に負担がかかり、頭痛や首こりが起こることも珍しくありません。

こたつで寝ると太りやすい体質に

さらに、背中を丸めた姿勢は内臓を圧迫します。内臓が圧迫されると代謝が悪くなり、太りやすく、ダイエットしても痩せられない体質になることもあるので注意が必要です。

2. 自律神経が乱れる

睡眠時に体温が下がるのは、自律神経の働きによるものです。しかし、常に40℃前後を保っているこたつで寝てしまうと、上半身と下半身に温度差が出ることで自律神経が体温をスムーズに下げることができません

このようなことが続いた結果、自律神経が疲弊して、うまく働きません。そのため、質の良い睡眠がとれなくなり、昼間の強い眠気や倦怠感につながります。結果、仕事や勉強など日常生活に支障が出ることになります。

また、自律神経は胃腸の働きをコントロールする役目もあります。急激な寒暖差で自律神経が乱れることで、消化不良や腸の動きが悪くなることが引き金になり、体調が悪くなることもあります

3. 大量の汗をかく

汗には上がりすぎた体温を調節する働きがあります。こたつに入ると体温が上昇し、体は体温を下げようとして汗をかきます。こたつで寝ている間に大量の汗をかくことで、体に様々な負担がかかります。

風邪をひく

ヒトの体は体温が下がると血流が減少したり、筋肉が収縮させて震えたりすることで体温を上げようとします。逆に体温が上がると血流を促進させることで体内の熱を外に逃がしたり、汗腺の働きを活発にして汗を大量に出すことで熱を体外に出そうとしたりします。

しかし、こたつに入ると、下半身は温かいのに上半身の体温は低いままというギャップが発生します。そうなると、体温調節機能が混乱してコントロールがきかなくなり、風邪をひきやすくなると考えられます

免疫機能の低下で風邪をひくことも

こたつで汗をかくことで体内の水分が減ると、のどや鼻の粘膜が十分な水分を保つことができません。粘膜が乾燥することで免疫機能が低下するため、ウイルスや様々な菌に対する抵抗力がなくなり風邪をひきやすくなると考えられます。

便秘

大量の汗をかいたまま水分補給を怠ると、体は小腸や大腸から水分を補充しようとします。そのため腸内の水分が減少して便の水分が不足することで腸が詰まりやすくなり、排便がうまくできません

また、こたつで寝ると腸内の消化酵素の働きが低下することがあります。腸内の酵素は37℃程度が一番活発に機能しますが、こたつで寝ると体温が上がることで消化酵素の働きが鈍くなり、便秘の原因になることもあります。

脱水症状

こたつに1時間入り体温が1℃上がると、100ml前後の汗をかくといわれています。汗以外にも皮膚から蒸発したり、呼吸から水分が出て行ったりすることで、さらに体から150mlの水分が失われます。こたつに入っているだけで、200ml以上の水分が体から失われている計算です。最大で900mlの水分を失うこともあります。(通常の睡眠で失われる水分は1晩で500 ml程度)

体が大量の水分を失うと、脱水症状を引き起こします。主な症状は

  • 吐き気
  • めまい
  • 頭痛
  • 脱力感
  • こむらがえり
  • 疲労感

など、脳や筋肉など水分を多く含む部分を中心に症状が現れます。さらに症状が進むと、筋肉のけいれん、腎機能低下、血液の減少などの症状が現れ、最悪、死に至るケースも報告されています。

脱水症状から起きる脳梗塞

こたつで寝て大量の汗をかくと、血液からも水分が奪われ、血液の濃度が高くなります。血液はドロドロの状態になり、血管内でスムーズに流れることができません。濃度が高いドロドロの血液は血管内でつまりやすくなり、詰まる場所によっては「脳梗塞」や「心筋梗塞」など命に関わる症状を引き起こすことがあります

これらの症状は自分で気づかない間におこることがほとんどです。気が付いたら、自分のとなりで寝ていた人が亡くなっていた、ということも珍しくありません。脳梗塞の場合は、目覚めても自力でこたつから出ることができず、周囲に気づかれない危険性もあるので要注意です。

4. ヒートショックをおこす

急激な寒暖差によって血圧が乱高下することで心臓や血管に重大な症状が出ることがあり、これをヒートショックといいます。脳梗塞や心筋梗塞、脳内出血、大動脈解離などいずれも命に関わる重大な症状です。

10℃以上の気温差があるとヒートショックが起こる可能性が高くなります。冬場は家の中でも気温差が激しくなるため、注意が必要です。

脱衣所とお風呂の温度差が原因のヒートショックが有名ですが、こたつでおこることも珍しくありません。上半身と下半身の温度差がヒートショックの原因になります

お年寄りは低温やけどにも注意

やけど

こたつは常に40℃~60℃を保っています。普段はやけどするほどの高温でなくても、長時間、体の同じ部分がこたつの熱源に接触していることで「低温やけど」をおこすことがあります

とくに皮膚の弱いお年寄り、幼児は低温やけどになる可能性が高くなります。こたつは熱源の面積が大きいため、やけども皮膚の広範囲にわたる恐れがあり、完治した後でも跡が大きく残ってしまう可能性もあるので、注意が必要です。

こたつで寝落ちしない方法とは

こたつ

こたつに入ったまま寝るということを長く続けていると、かなり危険であるということがわかっていただけたと思います。こたつで寝ることが日常茶飯事にならないよう、上手につきあう必要があります。

適度な水分補給

こたつに入るときは、気が付いたときに水分補給できるよう、あらかじめポットにお湯を用意したり、ペットボトルの飲み物を置いたりしておきましょう。水分補給の目安は、1時間でコップ一杯程度です。みかんを食べるのも脱水症状を防ぐことができます。

お酒を飲んで寝ない

お酒を飲んで寝てしまうと、体温の上昇や脱水症状に気づけない可能性が高くなります。また、アルコールには利尿作用があり、アルコールを分解するときにも水分を必要とするため、飲酒時は、いつもより脱水症状を引き起こしやすい状態です。たとえばビールは1l飲むと、1.1lの水分が失われるといわれています。飲酒してからこたつに長居することは控えたほうがよさそうです。

厚着でこたつに入らない

厚手のセーターやズボン、靴下を身に着けたままでこたつに入ると汗をかきやすくなるため、風邪をひく原因になったり、体内の水分が奪われることで脱水症状を引き起こしたりすることがあります。外から帰ってすぐこたつに入るのは避けて、ゆったりとした部屋着やパジャマに着替えてから入るようにしましょう

意識的に体を動かす

こたつはずっと同じ姿勢で入っていることが多いため、血液の流れが滞ってしまいます。30分~1時間おきくらいにこたつから出て、体を動かすようにすると血流の悪化を防止できます。運動とまではいかなくても、お茶や雑誌を取りに行くなど、こたつに入りっぱなしにならないということを心がけましょう。貧乏ゆすり程度でも効果があります。

目覚まし時計、タイマーをかける

寒い冬、一度こたつに入ると時間を気にせずダラダラしてしまう…。そんな人は、目覚まし時計やキッチンタイマーの利用が便利です。一定の時間で鳴るようにセットしておくと、こたつに入っている時間を意識できるので、こたつに入りっぱなしになるのを防ぐことができます。

電源を自動的に切る

タイマーで電源が切れるタイプのこたつを使用するのもおすすめです。電源自体が切れるので、こたつの温度が下がり、目が覚めやすくなることで、こたつを出るきっかけになります。

加湿器を心がける

冬場はただでさえ乾燥します。そこにこたつを利用することで、体は脱水症状を起こしやすくなります。そのため鼻やのどの粘膜が乾燥して免疫機能が低下し、風邪をひきやすくなります。

部屋の湿度を保つために、加湿器を利用したり、洗濯物を室内で干したりして湿度を上げるようにしましょう。また、石油ストーブを併用している場合は、お湯を沸かすと蒸気で部屋の湿度を保つことができます。花瓶に花を生ける、掃除のときに窓や家具を水拭きするなどでも効果が期待できます。

眠るなら寝室へ!を習慣化する

ベッド

5~10分程度の仮眠であればこたつで寝ても、さほど問題ではありませんが、こたつで寝ることは、疲労回復の点では効果は期待できません。眠くなったら、しっかりベッドや布団に入って寝る、ことを心がけたほうが疲れはとれます。

頻繁にこたつで寝落ちするのは、睡眠不足も関係しているのかもしれません。寝具も寝心地のいい状態のものを整え、しっかりと睡眠をとる習慣をつけるようにしましょう。

まとめ

まとめ

こたつは寒い冬、憩いの場となってくれますが、座りっぱなし、不自然な姿勢で寝たままの状態を続けていると、知らない間に体に大きな負担をかけることがあります。睡眠の質の低下、自律神経の乱れ、便秘、場合によっては脱水症状やヒートショックなど、命に関わる重篤な症状が出ることもあります。

こまめに水分を補給する、体を動かす、部屋の加湿など体調不良を予防する対策をして、上手にこたつを利用しましょう。

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