あなたの使っているマットレスは高反発ですか。
それとも低反発でしょうか。
もしかしたら自分の使っているマットレスについてあまりよく知らないかもしれません。
しかしこの「高反発」と「低反発」には大きな違いがあります。
今回はこの二種類について、高反発マットレスをメインに解説しますね。
この記事をしっかり読んで
- 高反発マットレスと低反発マットレスってなにがちがうの?
- 高反発マットレスのメリットやデメリット
- 高反発マットレス、どんな商品を選べばいいの?
こんな疑問を解決しましょう。
高反発マットレスと低反発マットレス
まず高反発と低反発のマットレスの基準を説明します。
マットレス(ウレタン素材)の反発力を表す単位には「N(ニュートン)」が使われており、数値が高ければ高いほどマットレスは硬い=高反発といえます。
そして一般的に「高反発」と言われるのは110ニュートン以上のマットレス。
消費者庁によると
- 110ニュートン以上→硬め(高反発)
- 75ニュートン以上110ニュートン未満→ふつう
- 75ニュートン未満→やわらかめ(低反発)
このように明記されています。
ただメーカーによっては、110ニュートン未満のマットレスでも「高反発」として売られている商品もあるので、寝具選びの時にはしっかりと確認しましょう。
高反発マットレスの特徴
高反発といわれたらどんなイメージが浮かぶでしょうか。
マットレス自体が硬くて、寝ていると体中が凝ってしまいそうだと考えている人も多いかもしれません。
高反発のマットレスは硬いというより、跳ね返す力が強いマットレスです。
体を乗せてもそれほど沈み込むことなく反発してくるというところが、高反発マットレスの大きな特徴です。
そのメリットやデメリットはくわしく後述しますね。
寝心地
高反発のマットレスは反発力が高いので、体があまり沈み込みません。
しっかりと体を支えてくれるので、まっすぐな寝姿勢を保つことができます。
今まで使ったことのない人がはじめて高反発マットレスを使うと、硬さや寝苦しさを感じるかもしれません。
通気性
高反発マットレスは比較的通気性がよいほうといわれています。
ただ商品によってはそれほど通気性がよくなかったり、蒸れたりすることもあるようです。
吸湿性のすぐれた素材の敷きパッドなどを使うことで対策しましょう。
寝返り
高反発マットレスは寝た時に体がそんなに沈み込みません。
このことから、寝返りをしやすいといった特徴があります。
寝返りが多い人にはありがたいですね。
体圧分散性
体圧分散性とは、体にかかる圧力をできるだけ分散して、一部のみに負担がかかるのを和らげる性質のことです。
高反発マットレスは寝返りをしやすいことから、体の一部のみに体圧がかかることなく分散されます。
体圧分散性にすぐれたマットレスといえますね。
低反発マットレスの特徴やメリット・デメリット
高反発とは逆の低反発マットレスについても、特徴やメリットデメリットを簡単に紹介します。
低反発マットレスはとてもやわらかい=反発力が低いことがとても大きな特徴。
跳ね返る力が弱いので、体がそのまま沈み込み、マットレスにフィットするような感覚です。
寝心地
寝姿勢にあわせて沈み込む低反発マットレス。
体全体が包み込まれるような寝心地です。
心地よさと安心感を実感できるのが、低反発マットレスです。
通気性
高反発マットレスにくらべると、低反発マットレスの通気性はおとります。
体を包み込んでいるので、寝汗や湿気は溜まってしまいがち。
ただ最近では通気性にすぐれた商品も販売されているので、寝具売り場で確認してみてください。
寝返り
体がマットレスに沈み込んでしまうので、寝返りは打ちにくいという特徴があります。
寝姿勢を変えられないということは、からだの痛みを引き起こすことにつながります。
一方で寝返りが多くて目が覚めてしまう人は、低反発マットレスを検討してみましょう。
体圧分散性
高反発マットレスにくらべるとやや体圧分散性がおとります。
低反発マットレスは体を沈み込ませることで、体圧を分散させています。
やわらかすぎると一部に負担がかかりすぎてしまうので、注意しましょう。
低反発マットレスのメリット
低反発マットレスのメリットを紹介します。
- 寝心地がよい
- 反発力が弱いので折りたためる物もある
- 商品の種類が豊富
- 横向き寝でもフィットする
低反発マットレスを好む人は、そのやわらかさや安心感に魅力を感じています。
どんな姿勢で寝ていてもやさしく包み込んでくれるので、心地よい寝心地を実感できますね。
また種類も豊富で収納も可能なので、買い替えもスムーズにできるのが大きなポイントです。
低反発マットレスのデメリット
続いて低反発マットレスのデメリットです。
- 寝返りがしにくい
- 通気性が悪い
- 頭や腰の部分がダメになりやすい
低反発マットレスは体が沈み込みやすい分、寝返りがしにくいのがデメリットです。
同じ姿勢を長時間続けることになるので、肩や腰に負担がかかる可能性があります。
また通気性が悪く、蒸れた感じがするかもしれません。
さらには頭や腰の部分に体圧が集中しやすいため、そこがへたりやすいです。
定期的にメンテナンスをしたりマットレスの上下を入れ替えたりして、寿命を延ばしましょう。
高反発マットレスのメリット
ここから高反発マットレスについてくわしく紹介しますね。
まずはメリットです。
体圧分散性にすぐれている
高反発マットレスは体圧分散性にすぐれています。
肩や腰など体の一部に負担がかかることを予防できるため、肩こりや腰痛に悩んでいる人にはおすすめできますね。
また体圧分散性にすぐれていることで血行不良が起こらず、快適に眠ることができます。
理想の寝姿勢を保つことができる
理想的な寝姿勢とは、まっすぐに立っているときの背骨の自然なS字カーブを寝た状態でも保てていることです。
高反発マットレスは体が沈み込み過ぎないので、この理想の寝姿勢をキープしやすいのです。
そうすると体にかかる負担が少なくなるので、起床時に痛みがでたりすることも減るでしょう。
寝返りがスムーズ
人は一晩で20回前後の寝返りをするといわれています。
高反発マットレスを使うことで、この寝返りの動作がスムーズにできるというメリットがあります。
寝返りは体圧を分散させるという意味でも大事な動作なので、それがスムーズにできるのは大きなポイントですね。
耐久性がある
高反発マットレスは耐久性にもすぐれています。
低反発マットレスの寿命が1~5年であるのに対し、高反発マットレスの寿命は5~10年。
ただし使い方や商品によって寿命は大きく変わります。
通気性がよい
高反発マットレスは低反発マットレスにくらべると通気性がよいです。
また中でも高反発ファイバーと呼ばれる素材は蒸れにくく、快適な睡眠環境を得ることができます。
夏場や雨期には衛生面で安心できますね。
高反発マットレスのデメリット
機能面で多くのメリットがある高反発マットレス。
ただいくつかデメリットもあるので解説します。
寒く感じることもある
高反発マットレスは通気性がよいのが特徴でした。
そのためとくに冬場は、寒く感じることもあるかもしれません。
掛け布団や部屋の温度でうまく調整しましょう。
商品が少なめで高価なものが多い
低反発マットレスにくらべると、商品の種類が豊富ではありません。
また高額なものが多いのもデメリットです。
ただ耐久性を合わせて考えると、少し高額に感じても長期的に考えるとコスパがよい場合も多いです。
硬さが合わないこともある
反発力が強く体が沈み込まないため、寝苦しさや硬さを感じることもあります。
とくに低反発マットレスに慣れている人は、初めは違和感が大きいでしょう。
いくらメリットが大きい高反発マットレスでも、自分に合わない商品はやめておきましょう。
高反発マットレスをおすすめする人
高反発マットレスのメリットやデメリットを理解したうえで、自分にぴったりのマットレスを選びましょう。
ここからは高反発マットレスをとくにおすすめする人の特徴を紹介します。
腰痛もちの人
腰痛もちの人の中でも寝起きにとくに痛みが出る人。
スムーズな寝返りができていないことが原因かもしれません。
腰痛もちの人には、寝返りをスムーズにしてくれる高反発マットレスがおすすめです。
普通体型〜肥満体型の人
高反発マットレスは体をしっかりとサポートしてくれるので、普通体型~肥満体型の人向きです。
あまり小柄な人だと、マットレスが沈みにくくなってしまいます。
気になる人はいちど試しにマットレスに乗ってみて、沈み具合をちゃんと確認してくださいね。
硬めのマットレスが好みの人
やわらかすぎるマットレスが苦手な人や、体に痛みが出てしまう人は高反発マットレスをおすすめします。
高反発マットレスには硬めの商品が多いし、その中からも硬さを選ぶことができます。
自分好みのマットレスを見つけてくださいね。
高反発マットレスおすすめ
さて高反発マットレスについて理解したところで「結局わたしに合うマットレスは?」といった悩みが出てきたあなた。
高反発マットレスにはいろいろな商品が出ています。
そこでここから、高反発マットレスの中でもどの商品を選んだらいいのか、選ぶときの基準別に紹介します。
あなたの理想と基準に合わせて選んでくださいね。
寝姿勢で選ぶ
仰向けで寝る人が多いですが、横向きやうつ伏せ寝の人もいますよね。
それぞれにおすすめの高反発マットレスを紹介します。
仰向け寝
体に一番負担がかからないのがこの仰向け寝です。
だからこそマットレスで余計な負担がかからないよう、とくに体圧分散性にすぐれた商品を選びましょう。
高反発マットレスの中でも、硬めのものがいいでしょう。
横向き寝
横向き寝と人は、高反発マットレスの中でもやわらかめの商品を選びましょう。
なぜなら硬すぎるマットレスの上で横向きに寝てしまうと、肩と腰が圧迫され、背骨が曲がった状態になってしまうからです。
この状態で長時間寝続けると、体に痛みが出る原因となってしまいます。
うつ伏せ寝
うつ伏せに寝る人は、硬めのマットレスを選んでください。
なぜならうつ伏せで寝ると、腰にとても負担がかかってしまうのです。
やわらかいマットレスだと腰が沈みすぎて、さらに負担が大きくなってしまうので注意しましょう。
素材で選ぶ
ひとことで「高反発マットレス」とは言ってもその素材はさまざま。
代表的なウレタンのほかにも、よく使われている素材を紹介します。
ウレタン
ウレタン素材の高反発マットレスは、体圧分散性がとくにすぐれています。
価格も比較的お手頃で耐久性も高いことから、コスパがよく人気の素材です。
一方でやや通気性に劣るところや硬くなりやすいといったデメリットも。
ファイバー
ファイバー素材の高反発マットレスは防水性が高いことから、洗えるマットレスとして人気が高いです。
通気性にもすぐれているので、衛生面でも安心ですね。
ただ熱に弱いので、電気毛布などを利用するとへったてしまうことがあります。
注意しましょう。
ラテックス
ラテックスとはゴムの樹の樹液から作られたマットレス。
やわらかさや弾力性があり、沈み込みすぎない寝姿勢をキープできます。
一方で水や日光に弱く劣化しやすいというデメリットがあるので、メンテナンスは大変かもしれません。
価格で選ぶ
マットレスを購入するとなると、かなり大きな買い物ですよね。
品質に関しても値段に反映されている部分がありまして、およそ7万円以上の商品は品質がよくなっていることが多いです。
さらに一般的に10万円以上の商品は高級マットレスとされています。
品質と値段、あなたにちょうどいい商品を見つけましょう。
高反発マットレスまとめ
高反発マットレスの特徴やメリットデメリットを、低反発マットレスと比較しながら紹介しました。
まとめると
- 高反発マットレスと低反発マットレスにはそれぞれメリットデメリットがある
- 高反発マットレスが自分に合っているかチェックしよう
- 自分に合ったマットレスを使おう
こういった内容でした。
自分の使っているマットレスのことをあまり意識したことはないかもしれませんが、マットレスはいちど購入すると長く使うことが多いです。
であれば、できるだけ自分の寝姿勢や好みに合った、最高の商品を選びたいですよね。
とくに腰痛もちの人や睡眠環境に問題のある人は、マットレス選びからしっかりと時間をかけましょう。
あなたにぴったりのマットレスと健康的な睡眠環境を手に入れてくださいね。